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バッハ Bach,J.S.
18のコラール  
バッハが晩年にまとめたオルガン・コラール集です(コラールとは,ドイツのプロテスタント教会の賛美歌のことで,単純な旋律を持つもほとんどです)。もともと17曲だったものに,後に第3者が,BWV.668を加えて,18曲としたものです。若い頃(ワイマール時代)に書いた作品を補筆改訂し,散逸しないようにライプツィヒでまとめた作品ということで,「ライプツィヒ・コラール集」と呼ばれることもあります。

ロマン派の作曲家たちの中には,このコラール集に共感を寄せている人が何人か居ます。特にメンデルスゾーンは,「装いせよ,わが魂よ」について,「人生に何の希望も信仰もなくなるようなことになっても,このコラールは,きっとそれらを取り戻してくれる」と述べています。

第3曲 バビロンの流れのほとりに, BWV653
この曲集でも,もっとも美しい曲の一つ。もともとは,バッハが1720年にハンブルクで演奏した曲と言われています。サラバンド風のゆったりとしたリズムが繰り返される上に,装飾音の付いたメロディが静かに流れていきます。
(2009/09/29)