フランク Franck

■パストラール, op.19

1862年に出版された「6つの作品」の中の第4曲。古くから伝わっているパストラーレ同様,A-B-Aの三部形式,3/4拍子で書かれています。各部瓶の内容は次のとおりです。
  • 第1部:アンダンティーノ,ホ長調。オーボエ管による牧歌的な楽想とコラール的な楽想が交互に現れます
  • 第2部:クワジ・アレグレット,イ短調。フガートをはめこんだ舞曲風の展開部。転調を重ねてホ短調に落ち着きます。
  • 第3部:第1部の再現。ここでは2つの楽想は対位法的に重なり合い,静かに終わります。
オルガン製作の名工,アリステッド・カヴァイエ=コルに献呈された作品です。

(参考資料)
器楽曲.下(ON BOOKS SPECIAL名曲ガイド・シリーズ;12).音楽之友社,1984
セザール・フランクオルガン名曲集(オルガン:マリー=クレール・アラン,エラート録音 WPCC-5036)の深井李々子氏による解説

(2022/2/19)