レハール Lehar
■喜歌劇「メリー・ウィドウ」
レハールの書いたオペレッタのみならず,すべてのオペレッタの中でももっとも有名な作品の1つです。舞台はパリ,登場人物は東欧の仮想の小国・ポンテヴェドロの人々,オペレッタの台本はドイツ語...だけど,一般に通用しているタイトルの「メリー・ウィドウ」というのは英語,という国際色豊かな作品です(一体,何語でしゃべっていたのでしょうか?)。

多くの富を相続した若く美しい未亡人ハンナ・グラヴァリをめぐるお話です。舞台はパリにあるポンテヴェドロ公使館です。公使館では,ハンナがパリの男と結婚して,国のお金が海外に流出することを心配しているのですが...いろいろなドタバタやカンカン・民族舞踊などの見せ場があり,最後はめでたくまとまります。

■ヴィリアの歌
第2幕の最初の方でハンナが祖国を思って歌う美しい歌です。ハンナが自宅を故郷のポンテヴェドロ風にしつらえて宴会を行なう場で歌われます。「昔,若い狩人が森の精ヴィリアを見初め...」といった歌詞です。ハンナはヴィリアと自分を重ね合わせ,思い入れたっぷりに歌います。(2002/11/30