ロイド=ウエッバー Lloyd Webber

■ミュージカル「エヴィータ」
1978年にロンドンで初演された,ロイド=ウェッバー作曲による代表的なミュージカルです。作詞及び脚本はティム・ライスが担当しています。「エヴィータ」というのは,実在の女性である元アルゼンチン大統領夫人エヴァ・ペロンのことです。内容は,歌手から将軍の妻へ,さらに夫が大統領になり,自分も大統領夫人となった女性の一代記です。

ロック・オペラと呼ばれた「ジーザス・クライスト・スーパースター」に比べると,ポップな面は多くなっていますが,実話を扱っているだけあって,一気に聞かせる大河ドラマ的な重厚さを持っています。1990年代後半にマドンナ主演で映画化された版もよく知られています。

●泣かないでアルゼンティーナ
第2幕冒頭で,大統領夫人となったエヴィータがバルコニーに出て支持者を前に歌う曲です。「エヴィータ」には,単独で歌われるような曲は意外に少ないので,「エヴィータ」を代表する1曲といえば,この曲となります。このメロディ自体,このミュージカル全体のライト・モチーフ的な使い方もされています。静かな感動を秘めた曲ですが,ハバネラ風のリズムを持っているので,ラテン的なムードも感じさせてくれます。(2003/04/27)