メンデルスゾーン Mendelssohn

■歌の翼に,op.34-2
メンデルスゾーンの作った歌曲の中で飛びぬけて有名な曲です。シューベルトの歌曲と並んで初期ロマン派の歌曲を代表する名曲となっています。曲はハイネの詩に付けられています。明るく流れるようなメロディとは,ちょっとイメージが違うかもしれませんが,インドへの憧れを描いています。ガンジス川という地名も出てきます。インドに限らず,当時のオリエンタルなものへのロマンティックな憧れを反映しているといえそうです。

この曲は,6曲からなる歌曲集の2曲目にあたります。ピアノのアルペジオに乗って伸びやかに歌われる美しいメロディは,非常によく親しまれています。テノールで歌われたり,ソプラノで歌われたり,その他,ヴァイオリン独奏に編曲されたり,といろいろな形で演奏されますが,このメロディの美しさがこの曲のいちばんの魅力です。(2003/04/27)