ピアソラ Piazzolla

■リベルタンゴ Libertango
題名は,「リベルタ(自由)」と「タンゴ」を合成して付けられたものです。全曲に渡り躍動するリズム感とエネルギーにあふれ,ピアソラの曲の中でも特に人気の高いものです。この曲は,1973年にピアソラがブエノスアイレスからイタリアに移ったときに作曲されています。その時の気力充実が曲に反映しているようです。

何か始まる予感を感じさせるようなノリの良い伴奏に乗って,独奏楽器が哀愁を帯びた流れの良いメロディを演奏します。この主旋律は,通常ヴァイオリンで演奏されますが,最近はいろいろな楽器で演奏されることもあるようです。ピアノ連弾で演奏されることもあります。

なお,この曲の知名度が高まったのはサントリーのCMでヨーヨー・マがこの曲を演奏する映像が使われてからです。もともとはチェロのための曲ではないのですが,暗い情念を感じさせるようなチェロの音で聞いてもぴったりです。(2004/9/25)