サティ Satie

■3つのジムノペディ
サティが22歳の誕生日の前に書いた3曲セットのピアノ独奏曲です。このタイトルは,古代スパルタの祭典のジムノペディアから取られたものです。サティはルーブル美術館にある古代ギリシャの壺の装飾画からインスピレーションを受けでこれらの曲を作曲しました。

3曲とも緩やかな3/4拍子で,エオリア旋法のメロディを持っています。4小節の導入部の後,右手に荘重なメロディが出てくる点も共通しています。

この3曲のうち,3番と1番はドビュッシーがオーケストラ用に編曲を行なっています。こちらの方も親しまれています。

第1番
3曲中もっとも有名な曲です。テレビのCMや映画音楽など,いろいろな場面で耳にすることがあります。曲全体に渡り,ちょっとミステリアスで物悲しいメロディが繰り返されます。その単調さが,永遠に続く時間の流れに導いてくれるようです。ドビュッシーの編曲版では,第2番となっています。(2003/07/19)