シューベルト Schubert ■美も愛もここにいたことを D.775 Das sie hier gewesen D.775 ハ長調,2/4,非常に遅く。A−A−B [作曲時期]1823年作曲 [歌詞]リュッケルトによる各4行3節詩 印象派の曲を思わせるような微妙な味のある和音で曲は始まります。調性がなかなかはっきりしませんが,「あなたがここにいたことをDass du hier gewesen」という歌詞の部分でハ長調になり,ほっとした気分に落ち着きます。リュッケルトの詩の鋭敏な味わいを曲もうまく表現しています。 途中,「美も愛もここにいたことを」の部分では,声とピアノがカノンを形成し,美しい効果をあげます。最後にAの後半のメロディが出てきて,全体をまとめて終わります。 (2004/10/23) |