シューベルト Schubert

■臨終を告げる鐘 D.871
Das Zuengloklein D.871

変イ長調,2/2,遅く。5節からなる有節形式

[作曲時期]1826年作曲
[歌詞]ザイドル

教会の鐘の音を聞いて,それがどのような人のために鳴っているのか,と思いをはせる歌です。ピアノ伴奏には全曲に渡って変ホ音による「タン,タン」という単純なリズムの繰り返しによる鐘の音が入ります。伴奏の左手の方は揺れるような動きのある音型を演奏し続けます。

曲は第3節で短調になりますが,その他はほっとするような長調のメロディが繰り返されます。長調の中に時折見せる淋しげな表情はシューベルトならではです。(2004/10/23)