ウィリアムズ,ジョン Williams,John
■映画「スター・ウォーズ」の音楽
1977年に5月にアメリカで公開されて以降,世界的に大ヒットしたSF映画が「スター・ウォーズ」です。その後,1980年に「帝国の逆襲」,1983年に「ジェダイの復讐」と続編が作られ3部作が完結しています。さらに,1999年には「エピソード1:ファントムメナス」,2002年には「エピソード2:クローンの復讐」と新たなシリーズが始まっています。

このシリーズに共通するのがジョン・ウィリアムズの音楽です。特に「遠い昔,はるか銀河の彼方で…」という言葉がロールアップした後,バーンと出てくるメインタイトルの音楽は各作品に共通するテーマ音楽です。1970年代以降,映画音楽で大編成のオーケストラを使うことは少なくなって来ていたのですが,それを逆手にとって,スケールの大きな音楽を復活させたのがこの作品であり,ジョン・ウィリアムズです。ちなみにオリジナル・サウンド・トラック盤ではジョン・ウィリアムズ指揮ロンドン交響楽団が演奏しています。

映画音楽の中では,何と言ってもこのメイン・タイトルが有名ですが,その他にも敵役ダース・ベイダーのテーマである「帝国のマーチ」もよく知られています。第1作「スター・ウォーズ」の曲の中から作曲者自身が6曲を選んだ演奏会用組曲もあります。

●メイン・タイトル
先にも書いたとおり,この人気シリーズの顔のような曲です。ダイナミックな序奏に続いて,飛び上がるような音の動きを含むトランペットによるファンファーレが出てきます。このようなヒロイックな主題は,ジョン・ウィリアムズの得意とするところです。厚い弦楽セクションの響き,華やかな打楽器の響きなどオーケストラ音楽の楽しさを十分に味わえます。

宇宙を描いたオーケストラ作品と言えばホルストの組曲「惑星」ですが,この曲もその影響を受けています。特に中間部では「火星」を思わせるような戦闘的なリズムが出てきたりします(ホルストが生きていたら訴えられそう?)。最後は,また最初のファンファーレが戻ってきて終わります。(2003/07/30)