ヴォルフ=フェラーリ Wolf-Ferrari

■歌劇「マドンナの宝石」間奏曲第1番

イタリアの作曲家ヴォルフ=フェラーリは,日本では,この「マドンナの宝石」だけで知られているようなものです。しかも,演奏されるのは,ほとんどこの間奏曲第1番だけです。文字通り「宝石」がキラリと光るような印象的な美しさを持った作品です。

この曲が日本人で人気が高いのは,そのメロディの素晴らしさによります。フルートとハープによる序奏に続いて,弦楽器が非常にセンチメンタルで清澄なメロディを息長く演奏します。中間部は気分が変わり,管楽器を中心に「ホッ」と明るさが見えたような気分になります。その後,最初の部分がさらにドラマティックに再現します。曲の最後は冒頭と同様にフルートとハープにメロディが出た後,弦楽器の静かな音で結ばれます。(2003/06/07)