ルドヴィート・カンタ写真展:ザ・ハーモニー・オブ・ライト 03/1/7〜1/12 石川県立音楽堂交流ホール Gallery Concert I, II 03/1/8, 1/10 石川県立音楽堂交流ホール
今日は、カンタさんの写真展開催に合わせたギャラリー・コンサートへ行ってきました。 コンサートが始まる前に時間があったのでカンタさんの写真も十分見ることができました。カンタさんの写真はご自身のコダーイの無伴奏チェロソナタのCDのジャケットにも使われていますので、それを見られた方も多いんじゃないかと思います。会場には海外の写真雑誌(?)があり、カンタさんの写真が載っていましたし、実際自分の目で見て写真のうまさを十分感じることができました。 自分も一時期写真に凝り、カメラ雑誌を買っていろいろと知識を仕入れたことがあります。しかし、あまり専門的な知識がないので、今回展示されていた写真はフィルムから印画紙にそのまま焼き付けたものではなく、焼き付ける時にいろいろな処理を行っているものもあるような気がしました。でも、最初からそうなるように撮影されたのかもしれません。撮影機材からアマチュアでは一般的な35mmフィルムではないことが分かりますので、そこまでの詳しいことにはお手上げです。現像もご自分でなされるとのことですから、できあがった写真にはカンタさんの感性が染み込んだものと言ってもいいと思います。 音楽でもそうですが、写真も雑誌やパンフレットといった何か別のものを通して見るよりかは、本当の実際の写真を見た方がその作品が味わえると思います。微妙な陰影などは、やはり本物でないとしっかりと表れていないような気がします。説得力という言い方は少し変ですが、どの写真も心に訴えるものがあり、ほんの瞬間の静止した映像のはずなのに、見ていて時間の流れが感じられたのは不思議でした。ナイアガラの滝の写真など滝の雄大さがよく伝わり、巨大な滝が目の前にあり音までも聞こえてくるような感じでした。そういう不思議な感覚を味わえて、とても面白く写真を楽しむことができました。 さて、写真の話が長くなりましたがコンサートの方へ話を移します。 ヨー・ヨー・マさんとOEKの共演もありましたが、これだけじっくりとチェロの演奏を聴いたのは初めてのことでした。体にも心にも染みわたるものがあり、チェロの表現の豊かさに驚くばかりでした。いろいろな曲が聴けたわけですが、ショパンのノクターン作品9−2と20番を聴いた時には、これは元々チェロの曲なんじゃないかと疑うほどぴったりとくるいい演奏でした(蛇足ですが、最初プログラムでこの2曲を見た時は、ピアノ伴奏の人へのはなむけでピアノだけで演奏するものと勘違いしてしまいました)。ジャズを思わせるようなノリのいい曲もあり、ハンガリー舞曲あり、アンコールはサン・サンサースの「白鳥」と、「チャールダッシュ」。よくよく考えたら無料のコンサートだったわけで、そんなことが信じられないほどの充実して楽しいコンサートとなりました。(2003/1/11) |