オーケストラ・アンサンブル金沢浜離宮公演
2003/11/10 浜離宮朝日ホール(東京都)
1)藤家渓子/ギター協奏曲第1番
2)藤家渓子/ギター協奏曲第2番「恋すてふ」
3)ロドリーゴ/アランフェス協奏曲
4)ムソルグスキー(ジュリアン・ユー編曲)/組曲「展覧会の絵」
●演奏
岩城宏之指揮オーケストラ・アンサンブル金沢
Review by きのっぴさん
OEK浜離宮公演を聴いてきました。山下和仁さんによる、奥さんの藤家溪子さんのギター協奏曲2曲+ロドリーゴのアランフェス協奏曲も好演でしたが、何といっても今夜の収穫は、ジュリアン・ユー編曲のムソルグスキー「展覧会の絵」です!この編曲は金沢で演奏されたことあるんでしょうか。12月発売予定の1000円シリーズに入っているようですが。

個人的なビックリ度としては、シチェドリン=ビゼーの打楽器カルメンを初めて聴いた(観た?)ときの半分程度だけど、プロムナードの主題を担当する意外な楽器や、(打楽器カルメンほどバラエティ豊かではないけれど)活躍する多彩な打楽器、そして肩すかしを食らったような「キエフの大門」の出だし(このメロディって、こんなに美しかったんだ!という再発見)など、聴きどころが沢山あります。

ラヴェル編曲版をすっかり気に入っている人が、両者の「差」をいちいち意識しながら聴いたら、ジュリアン・ユー編曲版は かなり異様な代物と思えるかもしれませんが、原曲のピアノ版を起点にしてみたら けっこう楽しめるのではないかと思います。 (2003/11/10)