第8回アジア太平洋電子顕微鏡学会議公演 2004/06/09 石川県立音楽堂コンサートホール 1)モーツァルト/ディヴェルティメント ニ長調 K.136 2)モーツァルト/交響曲第40番ト短調 K.550 3)ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番変ホ長調op.73「皇帝」 4)(アンコール)曲目不明 ●演奏 フィリップ・アントルモン(ピアノ*3)指揮オーケストラ・アンサンブル金沢
最近はもう一人のtakaさんが御活躍の様子なので、これからはtaka@踏氷舎と名乗らせて頂きます。 さて、先日、第8回アジア-太平洋電子顕微鏡学会議主催のOEKとアントルモンさんのコンサートに出かけてきました。積極的にアナウンスはされていないようでしたが、一般人にも無料のチケットは配布されており、学会の会員でない私でも聴くことができました。 演奏されたのはモーツアルトのディヴェルディメント ニ長調 K.136と交響曲第40番ト短調 K.550。そして、メインは18日と同じベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73「皇帝」でした。もちろんアントルモンさんの弾き振りです。私は二ヶ月ぶりにOEKの音を聴きました。ディヴェルディメントはじつに柔らかい響きと躍動感を楽しみました。 40番は実にしなやかに始まったものの、激しさの同居する演奏でした。それが際立って現れたのは最終楽章で、この楽章を聴いているうちに、「40番ってこんなに激しい曲だったのか」と驚きを感じました。 注目の「皇帝」ではアントルモンさんの一振り目から出てくる音はOEKの外れなしのベートーヴェンの音でした。 続くピアノの音は軽やかで滑らかな音。やさしいタッチの音なのですが、強い音になるとかなりの迫力を感じるものの、同時になにかぶっきらぼうな印象も受けました。もう少し丁寧に弾いてくれればと気になったところも何ヶ所かありました。未だ旅の疲れが抜けていないのでしょうか。また、時々、オーケストラとのタイミングに微妙なずれがあったりするのは、未だ練習が浅いせいなのかもしれないですね。 どうやらアントルモンさんは、指揮もピアノも基本的には「激しい」演奏家のように思えます。時には勢いで押し通すようなところもあり、時には激しいという印象を通り越して、粗い演奏にも聴こえました。 聴衆には受けが良かったらしく、「ブラボー」の声が飛び、盛大な拍手が起り、立ち上がって拍手を贈る人たちが少なからず居ました。そのほとんどは外国人でした。OEKの演奏会で立ち上がって拍手をする人を見たのは初めてです。 アンコールはアントルモンさんのピアノ独奏。恐らくリストの曲だと思うのですが、曲名は分かりません。柔らかくきらびやかに時間の流れを埋め尽くす音の繊細な輝きはさすがだと感じました。 これから一週間の練習でどんな演奏に仕上がっていくのか楽しみですが、残念ながら17日の演奏会は聴きに行けません。皆さんの書き込みを楽しみにしています。(2004/06/10) |