矢野顕子&オーケストラ・アンサンブル金沢
ポップスコンサート

2004/08/01 ポートピアホール(神戸)
※曲目が間違っていましたらお知らせください。前日の金沢公演と同じものを記してあります(管理人hs)
第1部:ジョン・ウィリアムズ,渡辺俊幸の世界
1)渡辺俊幸/ファンファーレ・フォー・ザ・セレブレーション
2)渡辺俊幸/NHKドラマ「大地の子」〜メイン・テーマ
3)ウィリアムズ,W./映画「スターウォーズ」〜メインタイトル
4)ウィリアムズ,W./映画「E.T.」〜フライイングテーマ
5)ウィリアムズ,W./映画「シンドラーのリスト」〜メンテーマ
6)ウィリアムズ,W./映画「ジュラシック・パーク」〜テーマ
7)渡辺俊幸/交響的幻想曲「能登」
第2部:矢野顕子を迎えて
8)矢野顕子(作詞:矢野顕子)/あたしンち
9)岡田徹(作詞:糸井重里)/ニットキャップマン
10)矢野顕子/Night Train Home(?)
11)矢野顕子(作詞:イッセー尾形,編曲:渡辺俊幸)/おおパリ
12)矢野顕子(作詞:矢野顕子,編曲:渡辺俊幸)/Love Life
13)ロジャーズ,R.(作詞:ハート,L.,編曲:渡辺俊幸)/マイ・ロマンス
14)矢野顕子(作詞:矢野顕子,編曲:渡辺俊幸)/ひとつだけ
15)(アンコール)矢野顕子(作詞:矢野顕子)/GREENFIELDS
16)(アンコール)渡辺俊幸/NHK大河ドラマ「利家とまつ」〜颯流(メインテーマ)
●演奏
矢野顕子(歌*8-15,ピアノ*8-12,14-15),松井直(ヴァイオリン*5)
渡辺俊幸指揮オーケストラ・アンサンブル金沢*1-7,11-14,16(コンサートマスター:松井直)

Review by ねこさん  よっさんの感想 

OEKポップスの神戸での演奏会に行ってきました。よっさんさんがカキコを宣言しておられたのでその後に、と思っていたのですが、お忙しいのかまだお書きになっておられないのですみませんがお先に失礼します。

コンサートの構成やお話の内容は管理人さんがレビューのページに書かれておられたのとほとんど同じでした。ただNight train homeという曲のマクラに使われた矢野さんのトークがこんなもので笑ってしまいました。「今朝、金沢からサンダーバードという電車に乗ってこちらに来ました。サンダーバードというからてっきりあの口がカクカクする人形みたいなのが運転している電車と思ったのですが…」 また前夜の金沢でのオーケストラのとの初共演が「実に気持ちよかった」とおっしゃっておられました。

前半のOEKの演奏、とても素晴らしかったです。個人的には最初のファンファーレ・フォー・ザ・セレブレーションがとても気に入りました。中間部はエルガーの「威風堂々」を感じさせるものがありますね。

矢野顕子さんの歌は初めて聴きました。

ピアノで弾き語りのときの矢野さんの歌はかなり自由奔放な感じでしたが、渡辺さんの編曲でオーケストラが入るといい意味で上品に落ち着いて聴こえます。もちろんオケと上手く合うであろう曲を選んであるのでしょうが、実にいい感じでワクをはめてもらっているな、という感じがしました。弾き語りが勢いよく描いたデッサンだとしたら、渡辺さんがそれにきれいな色をつけ、背景も描いてすてきな額に入れ「どうぞ!」と私達に見せてくれた、そんな感じがしました。矢野さんがしきりに「格調高く」とおっしゃってましたが、クラシックとポップス両方の世界をよく知る渡辺さんが、矢野さんの持ち味をうまく活かしたままクラシックのお客様にも楽しめるような「格調高い」(別にクラシックだからといって必要なわけでもありませんが)音楽に仕上げていたと思います。「編曲」にはたいへん大きな力があるものだと感じました。

映画音楽とポップスということでパーカッションが大活躍だったのですが、後半に登場したドラムセットを担当されていた方が、ずっと「譜面を見て」叩いておられたのが何だかおかしかったです。ポップスのコンサートはあまり行かないのでよくわからないのですが、ドラムって常にアドリブで叩いているような気がするのです。ドラムに譜面台というのはあまり見たことないような・・・。あのいかにもアドリブ風のドラムの動きも全部渡辺さんが譜面に書き込んであるのだな、と思いながら見ていました。

オーボエの2番の方が「どこかで見たことある人だな」と思ったらセンチュリーの城石さんでした。6月にセンチュリー定期で共演したときに「8月の神戸の演奏会手伝ってくださいな」なんて話が出ていたのかもしれませんね。

普段クラシックを専門にしているオーケストラがポップスをやるためには優秀な作曲家あるいはアレンジャーが必要だと思います。ボストンポップスのためにアンダーソンがたくさんの楽しい曲を書いたように。大阪では大フィルがこれまた優秀なアレンジャーである宮川アキラさんを迎えてやっているポップスコンサートがなかなかの評判です。OEKもこの渡辺さんとの共演でポップスの分野でもこれからますます楽しいコンサートを聴かせてもらえそうで楽しみですね。 (2004/08/03)


Review by よっさん

感想は、ねこ様と同じなので、ほぼ省略ですね(笑。)
矢野さんの歌声は、聴いていると宙に浮いてしまっているかのような感覚を覚えました。あの独特な声種は、ファンタジックというか・・・とてもリラックスできる音色だなぁと思いました。お話されているときの矢野さんをみていると、歌声が矢野さんそのものなんだなぁぁとつよく思いました。

皆さんもかなりお気に入り?の「ファンファーレ・・・」。実はあたし「お前聴きすぎだろぉぉ!!」って怒られてしまいそうなくらい大好きな曲で(金沢ではおなじみみたいですが)、演奏会はじめからとてもHIGH!な気分にさせられてしまいました(笑。)やはり生ですね。
 
渡辺さん(指揮者の)もとても気さくな方という印象で、ほんと「良い演奏会だった」といえると思います。プログラムに”利家とまつのテーマ”が無かったのであたしの中で1番聴きたい曲(これを聴く為に行ったといっても言い過ぎで無いくらい)だったので「(涙。)」と思っていたのですが、アンコールで演奏していただけたのでほんと最初から最後まで幸せいっぱいのコンサートでした。

話はかわりますが、明日発売の金聖響さん指揮の「ベト5」今さっきDVDと共に聴かせて頂きました!同じ演奏者で指揮者が違うだけでここまで変わるもんなんだぁぁぁというのを改めて気づかされたといえるほど迫力のある1枚でした。
ひとつひとつの音がすごいエネルギーをもって語りかけてくる。そんな気にさせてくれる作品だと思います。

10月には四国方面に金聖響さん指揮のOEK公演があるみたいなので、是非是非生を聴かせてもらいに行こうと思っています。まだ聴かれていない方又は買っていない方是非明日発売なので聴いてみてくださいね!!絶対お勧めです(^-^)v(2004/08/03)