池辺晋一郎:音のふしぎメロディのからくり
2005/03/08 石川県立音楽堂邦楽ホール

ハイドン,ベートーヴェン,ボロディン,ラヴェルの弦楽四重奏曲
モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」から
ビゼー/歌劇「カルメン」から
フォスター/ケンタッキーの我が家,スワニー河 他
●出演・演奏
池辺晋一郎(案内役),オーケストラ・アンサンブル金沢弦楽メンバーによる弦楽四重奏,大野由加(ピアノ),石川県特別合唱団,中西富美枝(メゾ・ソプラノ)

Review by 七尾の住人さん  
第177回定期公演のプレトークで宣伝があったこの講座(?)に行ってきました。時折だじゃれもまじえながら、そして、とても綺麗な弦楽四重奏(池辺さんによると、年柄年中話し合いをして音楽作りをする集団だそうです。それはなぜか。「しじゅうそうだん(始終相談)」だからだそうです)や、中西登美枝さんや合唱団の素晴らしい歌声を時折楽しみながら、非常に興味深い話が次から次へと出てきて大変おもしろかったです。

「メロディはどのようにしてできているか」というのを、池辺さんがピアノ演奏をまじえながら説明し、普段は全く意識していなかったようなことに気づかされて、まさに「目から鱗が落ちる」という話でした。

知識がなくても音楽は楽しめて、それが音楽の素晴らしさでもあるわけですが、知識を持つと同じ音楽でも違った聴き方ができたり、別の魅力に気づくことができます。今回みたいに、音楽の仕組みや知識をやわらかく話してくれるような講座がシリーズとしてあれば、とてもおもしろいし、音楽に対する個人個人の興味も広がると思います。今回は「メロディ」ということで、それでも話はつきないようでしたが、これからもいろいろな音楽の事を演奏をまじえながら話してくれるような企画があれば、とても嬉しいです。
(2005/03/10)