第133回かなざわ史跡コンサート 2005/05/29 静明寺(金沢市材木町) パッヘルベル/カノン ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲「アメリカ」 クラリネット五重奏曲 ホルスト/組曲「惑星」〜木星 ドラマ「冬のソナタ」〜はじめから今まで (アンコール)ピアソラ/リベルタンゴ ●演奏 アンサンブル・チェルブ
今日はかなざわ史跡コンサートをはじめて聴きに行きました。このコンサートは金沢で10年以上続いていて、歴史的建造物で身近に音楽に触れることができ、以前はOEKのメンバーも出演していました。木造建築の古いお寺で弦楽四重奏を聴くのもはじめてだったのですが、弦の音色が木造の空間にとても心地よく響いた素晴らしい演奏会でした。 今回の演奏者はアンサンブル・チェルブで第一ヴァイオリンの坂口真紀さんをリーダーに集中力の研ぎ澄まされたパッヘルベルのカノンからはじまり、とても心に染みる感動的な音楽に満たされました。ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲「アメリカ」では、絶妙なアンサンブルから心躍るような音色に包まれました。 後半は、クラリネットの曲が入った五重奏ではじまり、クラリネットの音色も木のぬくもりによく共鳴していました。話題のジュピターも演奏され、ホルストよりも平原綾香のメロディーラインに合ったリズム感のある響きでした。また冬のソナタより「はじめから今まで」などふだんのピアノとは違った弦の美しい響きも新鮮でした。アンコールのピアソラ「リベルタンゴ」はバンドネオンを模したチェロの響きを中心に息の合った四重奏で見事に締められました。 お寺での演奏会は本当に多くの方が来場されていたにもかかわず、落ち着いた雰囲気が自然に醸し出されていました。演奏間での坂口さんの曲解説が親しみのあるわかりやすい音楽の世界に導いてくれて、お年寄りから子供まで畳の上でリラックスしながらも集中して音楽を聴いている人が多く、ホールでは味わえないとても感じのいい演奏会でした。 (2005/05/29) |