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石川県立音楽堂スペシャル:5周年記念イベント 2日目
2006/11/04 石川県立音楽堂交流ホール
■OEKメンバーによる室内楽リレーコンサート 11:00〜
クワルテット・ローディのステージ
モーツァルト/弦楽四重奏曲第1番ト長調,K.80(73f)「ローディ」〜第1〜3楽章
モーツァルト/弦楽四重奏曲第7番変ホ長調,K.160
●演奏
クワルテット・ローディ(大村俊介,大村一恵(Vn),大隈容子(Vla),福野桂子(Vc))

トレ・ベッリーネのステージ
1)テレマン/12の幻想曲〜第3番,第6番
2)テレマン/スケルツォ第2番
3)ラリエ/「ヴェニスの謝肉祭」による序奏,テーマと変奏曲
4)イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第4番ホ短調〜第1楽章アルマンディア
●演奏
山野佑子(ヴァイオリン*1-2,4),加納律子(オーボエ*2,3),鶴見彩(ピアノ*2,3)

大阪センチュリー交響楽団&OEK金管アンサンブルのステージ
1)トロンボーン二重奏
2)トロンボーン四重奏
3)トランペット三重奏
4)デュカ/バレエ音楽「ペリ」〜ファンファーレ
5)ルネサンス時代の作品
6)サティ/ジュ・トゥ・ヴ
7)ティム&ヴェホタ/ビア樽ポルカ
8)カーマイケル/スターダスト
9)バーンスタイン/ミュージカル「ウェストサイド物語」〜トゥナイト,マリア,アイ・フィール・プリティ
10)フォスター/草競馬
●演奏
「森の歌」公演に参加するトロンボーンのバンダ4名*1,2,「森の歌」公演に参加するトランペットのバンダ3名*3
谷津謙一,藤井幹人(トランペット*4-10),金星眞(ホルン*4-10),三窪毅(トロンボーン*4-10),上野元久(チューバ*4-10)

■バロック音楽の愉しみ 14:30〜
1)バッハ,J.S./カンタータ第208番「狩のカンタータ」〜羊は安らかに草を食み
2)パーセル/歌劇「妖精の女王」〜嘆き
3)バッハ,E./フルート,ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタト長調〜第1楽章
4)テレマン/「音楽の練習帳」〜トリオ・ソナタホ長調〜第1楽章,第3楽章
5)バッハ,J./フルート,ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソンタト長調(オルガン曲からの編曲版)
6)パッヘルベル/2本のリコーダー,ヴァイオリンと通奏低音のためのカノン
●演奏
長澤幸乃(ソプラノ*1,2),富山古楽器セミナー友の会のメンバー

■アニバーサリー・ミニコンサート
西澤和江さん,吉村絵里さんのステージ 15:30〜
日本歌曲集(椰子の実,浜辺の歌,みかんの花咲く丘,この道,早春賦のメドレー)
タルティーニ/ヴァイオリン・ソナタト短調「悪魔のトリル」
●演奏
西澤和江(ヴァイオリン),吉村絵里(ピアノ)

上田智子さんのステージ 16:00〜
1)グリッサンドワルツ
2)波
3)フォスター/夢路より
4)小さなレントのワルツ
5)アイルランド民謡/ダニーボーイ
6)「2曲のシャンソン」〜イヴトーの善良で小さな王様
7)シャラン/バラード
8)ワトキンス/ファイアー・ダンス
9)(アンコール)マックスウェル/ひき潮
●演奏
上田智子(サウルハープ*1-2,5;アイリッシュハープ*3-5);グランドハープ*5-9)

太郎田真理(総合司会)

Review by 管理人hs
石川県立音楽堂が開館して2006年9月で満5年になりました。それを祝するイベントが,11月3日〜5日に音楽堂を会場として行われています。今回のイベントは,5日にコンサートホールで行われるショスタコーヴィチのオラトリオ「森の歌」公演がメインイベントなのですが,それ以外にも邦楽を含めて沢山の公演が行われています。オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)のメンバーによる公演以外にも地元のアーティストが大勢登場するのが特徴です。交流ホールでは,毎月,「午後6時のコンサート」であるとか「ランチタイム・コンサート」であるとか,地元のアーティストに演奏する場を提供していますが,今回のイベントにはその集大成のような楽しさがありました。「森の歌」を除く公演がすべて無料というのも嬉しい点です。今回は,その2日目の公演をたっぷりと楽しんできました。

この日は朝11:00から夕方16:30まで音楽堂交流ホールにいたことになります(その後,17:30から18:00まで合唱の公演もあったのですが,さすがに疲れたので,これはパスしました)。イベント期間中,交流ホールへは,右側の写真のとおり1階玄関からダイレクトに入ることができるように壁が取り払われており,しかも玄関付近は,オープンカフェのようになっていましたので,いつもとは違った開放的な気分を味わうことができました。

もてなしドームをはさんだ音楽堂の対面には,11月2日に金沢フォーラス(衣料専門店を中心としたイオンの7階建て大型商業施設)がオープンしたばかりで,金沢駅付近には非常に人通りが多かった上,この日も快晴でしたので,アニバーサリーの気分にぴったりの雰囲気の1日でした。

それでは,OEKメンバーによる室内楽リレーコンサート,バロック音楽の愉しみ,アニバーサリー・ミニコンサートの順にその概要を紹介しましょう。

まず,「OEKメンバーによる室内楽リレーコンサート」で始まりました。午前中ということで,お客さんはそれほど多くありませんでしたが,のんびりと音楽を楽しむのには丁度でした。交流ホールの座席は,階段にしては段差と段間が広いので,靴をぬいで段の上に乗り,後ろの段に寄りかかってみるのが楽です。お客さんの数が少ないと,プロ野球の消化試合の客席(?)のような感じでとてもリラックスして楽しむことができます。

最初に登場した,クワルテット・ローディは,これまでは「金沢蓄音機館レジデンス・クワルテット」という感じで活動されていましたので,今回が音楽堂デビューということになります。2曲とも蓄音機館で聞いたことのある曲でしたが,休日の午前中に聞く初期のモーツァルトというのも良いものです(さすがに蓄音機館では恒例のワインはありませんでしたが)。

続いて,OEKのヴァイオリン奏者の山野さん,オーボエの加納さん,金沢出身のピアニスト鶴見彩さんの3人による「トレ・ベッリーネ」と名付けられたグループが登場しました。このイタリア語の名前はOEKのチェロの大澤さんの命名とのことですが,日本語に直すと「3人の可愛い子」という意味になるそうです。なかなか良い語感があります。お三方は,この名前に負けないようにピンク系の「可愛いドレス」と銀色の靴で揃えられていました。

ただし,グループといっても,3人一緒に演奏した曲は1曲だけでした。それと,今回は「リレーコンサート」ということで,緑のリボンの掛かったマイクをバトン代わりに次のグループに手渡しながら進んでいくはずだったのですが,2グループ目にして,既にマイクがどこかへ行ってしまった感じでした。儀式的でも良いから,最初の曲の前にマイクの受け渡しを明示した方が面白かったと思います。

最初にまず山野さんの独奏でテレマンのファンタジーから2曲が演奏されました。山野さんはノンヴィブラートで演奏されていましたが,しっかりとした強い音がダイレクトに響き,大変迫力がありました。続いて,3人によってテレマンのトリオソナタが演奏されました。ヴァイオリンとオーボエとピアノという組み合わせは滅多にないものですが,どうやっても溶け合うことのない異種の楽器がとてもバランス良くアンサンブルを作っているような面白さがありました。

その後は,加納さんと鶴見さんによって「ヴェニスの謝肉祭」の変奏曲が演奏されました。この「ヴェニスの謝肉祭」というのは,「パガニーニの主題による変奏曲」と並んでよく聞く変奏曲の定番ですが(トランペット独奏で演奏されることが多いですね),オーボエによる変奏曲も聞き応えがありました。加納さんのお話よると,今年の2月頃にこの曲を演奏しようとしたが,インフルエンザにかかったため,演奏を断念せざるを得なくなったそうです。今回は,そのリターンマッチということになります。

その聞き所は,曲の最後に出てくる循環呼吸で演奏する部分でした。通常は,口をパッと空けて息継ぎをしますが,循環呼吸の場合,演奏中に鼻から吸って口から音として出す,という呼吸をずっと続けることになります。素人には想像もつかない奏法です。

最後の部分は,目を瞑って聞くとパガニーニのカプリースを思わせるような「2人で演奏している?」というパッセージの連続でした。恐らく加納さんの説明がなければ気づかなかったと思うのですが,意識して聞いてみると確かに息継ぎなしで延々と演奏されていました。聞いている方まで息が苦しくなりましたが,その分,見事に演奏し終わると,我が事のような開放感を加納さんと一緒に味わうことができました。というわけで,大変盛大な拍手が巻き起こりました。演奏の技法を説明してもらった後,実際にそれで演奏する,というのは奏者にとってはやりにくい面もあると思いますが,とても面白いものだと思いました。

最後は再度,山野さんの独奏でイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第4番の第1楽章が演奏されました。実演でもCDでもあまり聞いたことのない曲でしたが,バッハの無伴奏曲と似た雰囲気があり,非常に迫力がありました。ただし,休日の午前中に聞くにはシリアス過ぎたかもしれません。

続いては金管アンサンブルのステージとなりました。ここでも,マイクのバトンタッチがはっきりしませんでしたので,「今演奏しているのは誰?曲は何?」という感じになったのですが,演奏自体は,谷津さんのトークも含めとても楽しめる内容となっていました。

このコーナーでは,明日の「森の歌」公演でOEKと共演をする大阪センチュリー交響楽団の金管楽器奏者とOEKの金管楽器奏者が合計5人が登場する,ということだったのですが,ステージに登場したのは,大学生風のトロンボーン奏者2名でした。その後,トロンボーン奏者の数が4名になり,その次はトランペット奏者が3名になり...となかなかプログラムに書いてある曲が始まりませんでした。この辺はやはり,「今,誰が演奏しているのか?」を早めにアナウンスして欲しいと思いました。演奏は悪くなかったのですが...プログラムどおり進まない,というのは落ち着かないものです。ちなみに,ここで登場された方々は,明日の「森の歌」公演でバンダとして登場する奏者の皆さんとのことでした。恐らく,ショステコーヴィチの祝典序曲のクライマックス付近で「盛り上げ役」として登場されるのではないかと思います。

金管五重奏の演奏の方は,上述のとおりとても楽しい内容でした。まず,デュカの有名なファンファーレで始まりました。いろいろな所で耳にする曲ですが,生で聞くと身が引き締まる思いがします。プロの演奏は音のボリューム感が違うと実感しました。その後,ルネサンス時代の作品に続き,ジュ・トゥ・ヴ,ビア樽ポルカとおなじみの曲が演奏されました。今回はチューバが加わっていましたが,こういったワルツやポルカではリズムの刻みがとても快適に響いていました。

スター・ダストでは,谷津さんのトランペットの粋な崩し方が雰囲気にぴったりでした。最後に「ウェストサイド物語」の中から3曲が抜粋で演奏されました。この中の「トゥナイト」は,トニーとマリアの二重唱で歌われるものと第1幕の最後の方でアンサンブルで歌われるものの二種類がありますが,今回は金管五重奏ということで,いろいろな思いの交錯するアンサンブル版の雰囲気がよく出ていました。アンコールには,馬のいななきをトランペットで模した楽しい草競馬が演奏され,アニバーサリーな気分でステージが閉じられました。

ここでしばらく休憩があった後,「バロック音楽の愉しみ」となりました。このステージには,ソプラノの長澤幸乃さんとお隣富山県にある富山古楽器セミナー友の会の皆さんが登場しました。この辺りから,交流ホールのお客さんの数がどんどん増えてきました。

この富山古楽器セミナー友の会という団体ですが,富山県で行われている古楽器セミナーの受講生の親睦団体です。このセミナーは,富山にいながらにして,古楽器演奏をその道のプロから教えてもらうことのできるというもので,10年間ほど継続しているそうです。今回は,ヴィオラ・ダ・ガンバ(低音と高音のものが1台ずつありました),チェンバロ,フラウト・トラベルソ,リコーダー,バロック・バイオリンなどの楽器が登場しましたが,一般の市民がこういう楽器のセミナーを受講できるというのは素晴らしいことだと思いました。

まず最初に,長澤幸乃さんのソプラノを加えてバッハのカンタータの中から有名な「羊は安らかに草を食み」が歌われました。この曲は,以前,NHK-FMの朝のバロック音楽番組のテーマ曲として使われていたことのある曲です。リコーダー2本の素朴な味わいとソプラノの清潔な歌とが牧歌的な気分にぴったりでした。リコーダーといえば,誰でも小中学校で吹いたことはあると思うのですが,この演奏を聞いて,私も挑戦してみたくなりました(一瞬ですが)。

「妖精の女王」の中のアリアは,そのタイトルどおり悲しげな曲なのですが,あまり大げさに嘆き過ぎないのがバロック・オペラらしいところです。長澤さんと司会の太郎田さんが12月に音楽堂で行われる,モンテヴェルディの「オルフェオ」の公演について,宣伝を兼ねて語る場があったのですが,バロック・オペラの特徴は「ナチュラルな世界」と語っていました。このパーセルにも,それとこれと共通する気分がありました。12月の公演には,長澤さんも太郎田さんも参加されることですので,是非,聞きにいってみたいと思います。

その後は,友の会のメンバーでエマニュアル・バッハ,テレマン,J.S.バッハのトリオ・ソナタの中から演奏されました。トリオといっても通奏低音は,チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバなどが一体となっていますので,通奏低音2名+独奏楽器2名=4名でトリオというのが普通のようです。どの楽器についてもヴィブラートをあまり付けず,すっきりと演奏されていました。現代楽器よりも音量が小さく,音程をきっちり取るのも難しいので,どこか”下手ウマ風”の素朴な味が出ると思いました。このセミナーには,石川県からも参加できるということですので,関心のある方は是非次のページなどをご覧になって下さい。

古楽器セミナーin Toyamaのホームページ

最後にお馴染みのパッヘルベルの「カノン」が演奏されました。オリジナルはヴァイオリン3本+通奏低音という編成なのですが,今回はリコーダー2本+ヴァイオリン1本+通奏低音で演奏されました。先ほど”下手ウマ”などと失礼なことを書いたのですが,この演奏はとても快適なテンポによる非常に洗練された演奏になっていました。このステージの時には,交流ホールはすでに満席近くになっていましたが,恐らく,「私もやってみたい。やれるかも?」と思った石川県のお客さんも出てきたのではないかと思います。

その後,引き続き「アニバーサリー・ミニコンサート」が行われました。本来,アニバーサリー・ミニコンサートを聞くには入場整理券が必要だったのですが,私自身をはじめとして入場整理券なしで聞くことのできた「バロック音楽の愉しみ」からそのまま居座った人がかなりいたようで,入場整理券を持った方の座席が十分確保されなかったようです。ということで,今回の場合,ここで30分ほどインターバルを置き,お客さんの入れ替えを行った方が良かったのかもしれません。ただし,それも面倒なので,最初から「全部入場整理券なし」でも良かった気もします。いずれにしても西澤さんのステージの時には,大変沢山のお客さんが入っていました。

金沢出身の西澤和江さんは,諏訪内晶子さんと同時期に,いろいろなコンサートに上位入賞した方で,金沢を代表するヴァイオリニストと言っても良いかと思います。過去,OEKとの共演を聞いたことがありますが,リサイタル形式でじっくりと演奏を聞くのは,意外に機会がありませんでした。今回は30分ほどのプログラムだったのですが,本当に素晴らしい演奏を楽しむことができました。感情表現が抑制されたバロック音楽の後で聞くと,その表情の豊かさが際立つ感じでした。ステージ全体にも落ち着きと存在感が漂い,登場しただけでステージの空気を変えるようなオーラを持った演奏者になられたと思いました。

前半は日本の愛唱歌のメドレーでしたが,こういうお馴染の曲を,これほど気品と暖かさに包まれた演奏で聞くことができるとは予想していませんでした。これらの曲にふさわしい,リラックスした気分もあり,まさに癒しの音楽となっていました。

後半は,タルティーニの「悪魔のトリル」が演奏されました。この曲をじっくり聴くのは初めてのことでしたが,前半のしみじみと聞かせる部分と後半の技巧的な部分の対比をスケール感たっぷりに聞かせてくれました。前半は,愛唱歌メドレー同様の滑らかさがあり,後半は慌てず騒がず華やかな技巧をたっぷりと楽しませてくれました。最後の方の「終わりそうで終わらない」部分のスケールの大きな粘り具合も聞きものでした。

というわけで,すっかり熟成された西澤さんのステージを堪能できました。満席のお客さんも大満足だったと思います。

ミニ・ステージの後半には,金沢出身のハープ奏者上田智子さんが登場しました。このステージでは,サウルハープ,アイリッシュハープ,通常のグランドハープという3種類のハープが並べられていました。楽器を眺めるだけでも面白かったのですが,今回は,これらを順に聞き比べるという趣向となっていました。それぞれのハープの弦の本数の覚え方まで教えて頂き,とても勉強になったステージでした。

まず,サウルハープです。これはケルト民族が使っていたところから,ケルティックハープとも呼ばれています。膝の上に乗せ抱きかかえるように演奏する楽器で弦の本数は25本です。映画「千と千尋の物語」のテーマ曲の「いつも何度でも」の時に使われている楽器はもっと小さい楽器だと思いますが,楽器が小さいので,かなりこれに近い雰囲気があると思いました,

次のアイリッシュハープは,床に置いて演奏するものですが,グランドハープほどは大きくありません。弦は34本です。映画「ビルマの竪琴」の中で「埴生の宿」などの曲を竪琴で演奏するシーンがありますが,その響きと似ている気がしました。

どちらの楽器も,弦の根元にあるフックを上げ下げすることで,音程を半音ずつ調整することができます。つまり,演奏中に臨時記号があったりすると,とっさにフックを操作することになります。この辺の操作が通常のハープにはない独特なところです。

ちなみにアイリッシュハープの弦の数の覚え方ですが,サウルハープの25本の「2」と「5」の間の「3」と「4」ということで,34本と覚えられます。なお,グランド・ハープの弦の本数は,都道府県と同じ47本と覚えると良いとのことです。また,弦の種類は,低音部はワイヤー,中央部はガット,高音部はナイロンということです。こういった豆知識に,「なるほど,なるほど」といちいちうなずきながら聞いていました。

その後,ダニー・ボーイをこの3つの楽器で聞き比べをした後,最後に通常のグランドハープで3曲演奏されました。その中では,最後に演奏されたファイアーダンスといういちばん現代的な作品が印象に残りました。

ここまで聞いて,さすがに疲れてきましたので(次の公演まで1時間待ちということもあったのですが),この日はここで引き上げることにしました。この日行われた一連の演奏会は,毎月交流ホールで行っている各種シリーズ公演の集大成のような感じでもありました。数年に一度,それらに登場した地元アーティストを総集編のような形で勢揃いさせるのも面白いものだと感じました。他の国などから有名なアーティストを招いて,音楽堂で鑑賞するのも良いのですが,地元のアーティストを地元のホールで育てる活動も大切だと思います。そういう意味で,石川県立音楽堂交流ホールの果たしている役割は大きいと感じた1日でした。(2006/11/06)


この日の音楽堂は外観からして緑だらけでした。






まるで植木屋さんの店先のようです。


玄関に入っても緑色が目立ちました。この日は交流ホールにダイレクトに入れるように壁が取り払われていました。



メモリアル写真パネル展示があり,5年間のいろいろな写真が飾られていました。


音楽堂のプロムナードにも緑色が溢れていました。


玄関はオープンカフェになっていました。奥にあるのはサンドイッチと飲料の販売コーナーです。


5周年記念のDVD映像が大型モニターで流されていました。


この日は無料コンサートだったので,その入場料がわりにサンドイッチとコーヒーを買って飲み食いしました。


交流ホールの様子です。待ち時間には大型モニターにDVDが流れていました。


プログラム最初のOEKメンバーによる室内楽リレーコンサートの直前の様子です。


上田智子さんによるハープの聞き比べを行っているところです。



(番外)
音楽堂のすぐそばに金沢フォーラスというイオン系の大型店がオープンしたので,演奏会の合間を縫って出かけてきました。

鼓門のすぐそばにあります。


金沢駅側から眺めたものです。北陸鉄道のバスターミナル(右側)のすぐそばです。入り口にはスターバックスコーヒーがあります。大型モニターに写っていたのは...

OEKのヴィオラ奏者の古宮山さんでした。CMのメイキング映像が流れていました。

こうやってみると音楽堂の入り口ととても似ています。これはフォーラスの入り口です。