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ラ・フォル・ジュルネ金沢 「熱狂の日」音楽祭2010:ショパン,ジェネラシオン1810
La Folle Journee de Kanazawa : CHOPIN et la generation 1810
2010/04/29 10:00-もてなしドーム鼓門下 /10:45- JR金沢駅コンコース
■オープニング・ファンファーレ(10:00〜 もてなしドーム 鼓門下)
早川太海/フレデリック・ファンファーレ(ラ・フォル・ジュルネ2010公式ファンファーレ)
ショパン(編曲者不明)/別れの曲
カーペンターズ・フォーエバー

■北陸3県同時開幕ファンファーレ(11:00〜 JR金沢駅コンコース)
フチーク/フローレンティナー行進曲
リード/行進曲「ゴールデン・イーグル」
三國浩平/グランド・ファンファーレ(ラ・フォル・ジュルネ2010公式ファンファーレ)
ラ・マルセイエーズ
伊藤康英/ふりむけばショパンの調べ:吹奏楽のためのファンタジー
メンデルスゾーン/劇音楽「夏の夜の夢」〜結婚行進曲
●演奏
幸正勤也指揮金沢市立工業高等学校吹奏楽部


Review by 管理人hs  
ラ・フォル・ジュルネ金沢(LFJK)「熱狂の日」音楽祭2010が開幕しました。今年の春は,全国的に不安定な天候が続き,金沢でもこの日の朝は,かなり本格的に雨が降っていたので,野外でのイベントは厳しいかな...とも思ったのですが,うまい具合にオープニング・ファンファーレの1時間ほど前に雨が上がりました。少々風が強く,肌寒かったのですが,金沢のラ・フォル・ジュルネは,「どうやってもうまく行く」というような運にも恵まれているようです。

オープニング・ファンファーレですが,2回行われました。まず,10:00から,もてなしドームの鼓門下で,11:00からはJR金沢駅コンコースで,いずれも金沢市立工業高校吹奏楽部によって,公式ファンファーレの演奏などが行われました。

鼓門下でのオープニングというのは,毎年恒例になっていますが,この門自体,新しいのに風格があるので,こういうセレモニーにはぴったりです。門の下に赤じゅうたんが敷かれると,見事に絵になります。

カウントダウンの後,音楽堂方面から「パン,パン」という音(花火?)が聞こえ,2つある公式ファンファーレのうちの早川太海さんの方の曲が演奏されました。その後,2曲演奏された後(いきなり「別れの曲」というのも意表を突いていましたが),第1回目のファンファーレは終了しました。

その後,市立工業高校吹奏楽部は,JR金沢駅コンコースのステージに移動し,11:00からのファンファーレとなりました。その間,少々時間があったので,石川県立音楽堂のチケットボックスに行って家族用にチケットを数枚購入し,館内の準備状況をチェックし(”気分はルネ・マルタン”という感じで,指差し確認してきました。交流ホールの赤い八角形のステージを見ると嬉しくなりますね),今度は,フォーラスのタワーレコードを一巡りしました。JR金沢駅周辺では,こういう感じで効率的に時間を使えるので,ラ・フォル・ジュルネには好都合です。

さて,11:00のセレモニーの方ですが,こちらは北陸3県同時ファンファーレということで,「きっちり11:00スタート」となっていました。それまでの時間,行進曲が2曲演奏されました。市立工業高校吹奏楽部の演奏は,開演直前の緊張感と迫力があり,大変聴き応えがありました。

リードの行進曲「ゴールデン・イーグル」は,数日前のしいのき迎賓館のオープニングの時にも聞いた曲です。後半,石川県民の歌のメロディが”ジャパネスク”な感じで出て来るところで,国旗の書かれたプレートを持った鉄道少年団の子供たちが入ってきました。”歓迎!ラ・フォル・ジュルネ金沢”ということで,今年,ラ・フォル・ジュルネが開催される,フランス,ポルトガル,スペイン,日本,ブラジルの国旗が登場しました。

11:00ジャストにカウントダウンが行われ,今度は三國浩平さん作曲の公式ファンファーレが演奏されました。今回の協賛企業の代表である三谷産業の三谷充さんによる大変簡潔なあいさつの後(「皆さん一緒に「エイッ!」と言って,拳を上に上げましょう」というものでした。こういうのは宴会での乾杯っぽくて良いですね。),フランスにちなんでラ・マルセイエーズ,ショパンにちなんで「ふりむけばショパンの調べ(ショパンの曲のメドレー)」が演奏されました。

「ふりむけばショパンの調べ」の方は,しいのき迎賓館のオープニングの時にも聴いた曲ですが,公式ファンファーレの余韻を味わうにはぴったりです。この時のレビューの中で「黒鍵のエチュードをアレンジしたもの」と書きました,今回聴いたところ,「蝶々のエチュード」だったようです。この2曲ですが,時々勘違いしてしまうことがあります。

その後,LFJKのアンバサダーとして「東京に居る時以上に働かされています」という青島広志さんが登場し,挨拶をされました。プログラム中には書いてなかった「サプライズゲスト」ということで,お客さんは大喜びでした。

最後に今回のテーマにも含まれているショパンの同世代の作曲家メンデルスゾーンの結婚行進曲が演奏されてお開きとなりました。毎年恒例のオープニング・イベントですが,国際的なイベントを地元の若い人の演奏で始めるのも,金沢スタイルとしてすっかり定着したようです。ローカルな気分を味わいながら,開催3年目にして,地元の人なら誰でも知っている音楽祭に成長したなぁと実感できたオープニングファンファーレでした。


■もてなしドーム
↑すっかりおなじみのタペストリー ↑表から見た看板 ↑裏から見たところ
↑この日は強風でした ↑LFJKのポスター ↑今年初登場の「水の中の看板」
↑資金援助の募金をやっていました。
■JR金沢駅コンコース
↑JR金沢駅にもLFJK関係の看板が多数出ていました。 ↑駅ビルの百番街もお祝いムード ↑いつの間にか大勢の人が集まっていました。
↑親子で鑑賞。こういう光景はLFJならではです。 ↑ラ・フォル・ジュルネ開催国の国旗です。
↑三谷さんの掛け声に合わせて「エイッ」と手を上げているところ
↑よく見えませんが...青島広志さんが挨拶をしています。 ↑青島さんの周りにはいつの間にかサインを求める人が集まってきました。
(2010/05/01)

演奏会場の光景

↑この日の公演のポスター

オープニングファンファーレ





↑トランペットのソロ


↑演奏後の決めポーズ

↑JR金沢駅まで移動


北陸3県同時ファンファーレ





↑お疲れ様でした。