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ルドヴィート・カンタ チェロリサイタル<金沢公演>
2011年2月11日(金・祝) 15:00開演(14:30開場) 石川県立音楽堂コンサートホール
1)マルティヌー/スヴェロキアの主題による変奏曲
2)シューベルト/アルペジョーネ・ソナタ イ短調
3)フランク/チェロ・ソナタ(ヴァイオリン・ソナタの編曲版)
4)(アンコール)ドヴォルザーク/ロンド ト短調
5)(アンコール)サン=サーンス/白鳥
6)(アンコール)フォーレ/夢のあとに
●演奏
ルドヴィート・カンタ(チェロ),マリアン・ラプシャンスキー(ピアノ)
Review by [OEKfanの読者の方からの感想]  

会場運営はいつもの通り「カンタさんを囲む会」の方々。娘さん(ハナさん)も活躍してました。彼女の会のアナウンスは和ませるものがありました。

演奏ですが、最初のマルティヌーは初めて聴いた作品で予習もしていませんでしたので、実はあまり印象が残っていません。しかし、同郷のお二人にとっては、たぶん重要な作品だったのかもしれませんね。

続くアルペジオーネも、フランクも、カンタさんが若い頃から演奏し、愛好してきた作品とのことで、その通り、前回のバッハの演奏のような「挑む」演奏ではなく、細部まで愛情をこめて「物語る」ように演奏されていました。特にフランクは終わりに向かうほど、カンタ氏の胸が熱くなっていく様子がわかりました。

アンコールは3曲。カンタ氏からのメッセージ付き(ジョーク付き)で、和やかに進みました。最後の「夢のあとに」が、いままでの、そしてこれからのカンタ氏の挑戦を印象付ける、たいへん素敵な演奏だったように思います。 (2011/03/06)