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ラ・フォル・ジュルネ金沢 「熱狂の日」音楽祭2012:ロシアの祭典
2012年4月28日(土) 長町コンサート

Review by 管理人hs  
この日の金沢は、これ以上ない快晴。気温も25度以上あったようです。その中、今年のラ・フォル・ジュルネ金沢が開幕しました。実は,どこからが”開幕”なのかは判然としないのですが,チラシによると「ピアノの日」の行われる4月28日からということのようです。音楽祭前半は、石川県立音楽堂以外の金沢市内各地でのプレイベントが中心ということで、自転車で長町武家屋敷方面にふらふらと出かけてきました。

長町コンサート 15:00〜 武家屋敷野村家(茶菓工房たろう)前
チャイコフスキー/バレエ音楽の中から(トレパックなど)
ショスタコーヴィチ/ジャズ組曲〜ワルツ
オードリー・ヘップバーン主演映画音楽集(魅惑のワルツ,ムーン・リバー,踊りあかそう)
カバレフスキー/組曲「道化師」〜ギャロップ
●演奏
サクソフォンカルテット・ボンテV


このミニコンサートですが,長町武家屋敷の野村家に隣接してあるの茶菓工房たろうの店舗前スペースという「いかにも観光地」という場所(野外です)で行われました。演奏は,金沢ではおなじみのサクソフォン奏者,筒井裕朗さんを中心としたサクソフォンカルテットボンテVのみなさんでした。この日は,本当に穏やかな日で,店の横を穏やかな用水の流れ同様に,のどかなムードたっぷりでした。サクソフォンの音に釣られてお客さんも,段々と増えてきて,丁度よい具合の賑わいがありました。

私は途中から聞き始めたのですが,行った時に演奏されていたのは、チャイコフスキーのバレエ音楽の中の曲をアレンジしたものでした(私が行った時は「白鳥の湖」の中の「ナポリの踊り」だったと思います。その後、「くるみ割り人形」のトレパックを演奏していました。)。サクソフォン四重奏は,ソプラノ,アルト,テナー,バリトンと人間の声に対応するような声部からなるアンサンブルで,聞いていて耳にとてもしっくりと来ます。楽器自体の音量も大きいので野外演奏にもぴったりだと思いました。

続いて,ショスタコーヴィチのジャズ組曲の中のワルツが演奏されました。俗っぽさと哀愁が絶妙のブレンドを聞かせる曲で,店舗の前で演奏していたこともあり,「店の呼び込み」風に響いていました。「ワルツ」というよりは,「天然の美」のような「ジンタ」という感じで,「スタイリッシュなチンドン屋」というような,独特の面白さがありました。

その後は,ロシア音楽を離れ,オードリー・ヘップバーン主演の名画の中で使われた曲3曲が演奏されました。最後にカバレフスキーの「道化師」の中のギャロップが演奏されてお開きとなりました。

演奏後は、”入場料がわり”に茶菓工房たろうさんで「カカオようかん」を買って帰りました。地元の情報誌などでもよく取り上げられている人気商品&例のOEKどら焼きを作っている店ということで、期待して食べてみたいと思います。

このような雰囲気でミニ演奏会は行われました。お客さんの方は...結構暑かったです。 演奏終了
カカオようかんは,我が家でも好評でした。
(2012/05/12)



長町武家屋敷の真ん中で行われました。


会場は用水のすぐそば。


たろうの向かいにある老舗の和菓子店「村上」


茶菓工房たろうの店頭