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2113いしかわミュージックアカデミー ミニコンサート JR金沢駅エキコン
2013年8月18日(日)11:00〜 JR金沢駅コンコース
1)ベートーヴェン/3つの二重奏曲 WoO.27〜第1番ハ長調
2)ヘンデル(ハルヴォルセン編曲)/パッサカリア
3)ショパン/ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調op.35〜第1,2楽章
4)坂田晃一/映画「コクリコ坂」〜さよならの夏
5)(アンコール)マスネ/タイスの瞑想曲
●演奏
山根一仁(ヴァイオリン*1,2),上野通明(チェロ*1,2)
竹田理琴乃(ピアノ*3-5)

Review by 管理人hs  

8月のお盆休みが終わると,いしかわミュージックアカデミー(IMA)の時期になります。今年の夏は全国的に35度ぐらいの猛暑続きですが,IMAをアピールするミニコンサートが金沢エキコンとして行われたので聞いてきました。登場したのは,ヴァイオリンの山根一仁さん,チェロの上野通明さん,ピアノの竹田理琴乃さんでした。



特に山根さんは,日本音楽コンクールで優勝したり,オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)と共演したり十代にして積極的に活動をされている方なので,その演奏を駅の構内で間近で聞けるというのは,後から振り返ると非常に貴重な機会だったのではないかと思いました。

 
開演前です。私は11:00からの回を聞きました。

約30分のコンサートのうち前半は山根さんと上野さんのデュオでベートーヴェンとヘンデルの曲が演奏されました。さすがに駅構内での雑踏の中での演奏ということで,マイクを使って演奏していましたが,そのキリっと締まった演奏には「本物」のインパクトがあり,多くの人が足を止めて聞き入っていました。2曲目のヘンデルのパッサカリアは,ハルヴォルセン編曲ということで,どこか現代的な感じがあり,変奏が進むにつれて,色々な技が繰り広げられるような面白さがありました。

後半の竹田さんの方は,まず,ショパンのピアノソナタ第2番の第1,2楽章を演奏しました。こちらも大げさになりすぎることなく,しっかりと音楽を聞かせてくれるような良い演奏でした。間近で聞く演奏は,迫力十分で集中力のある演奏に引き込まれました。ただし,第2楽章の方は消えるように終わり,さらにこの時に構内アナウンスが入ったので(エキコンの宿命ですが...),ちょっと残念でした。そう考えると,選曲的には明快に終わる,もう少し軽めの曲でも良かったかなとも思いました。

その分,最後に演奏された映画「コクリコ坂」から「さよならの夏」という曲は透明感のある曲で,爽やかな印象を残してくれ,とても良かったと思います。



恒例の「花束贈呈」に続き,それに応える形でアンコールが演奏されました。

アンコールでは,山根さんと竹田さんの共演でタイスの瞑想曲が演奏されました。既にしっかりとした表現力を持った二人の演奏ということで,大変聞き映えがしました。それと...2人がステージに揃っているだけで「絵になるなぁ」と思いました。

この日は「お盆明け」ということで大勢の人が金沢駅構内に居ました。私も同じ日に後から家族を迎えに来ました。夏の金沢駅の雰囲気を紹介しましょう。


氷柱が出ていました。みんな上の方ばかり撫でるので自然に円錐形になってしまうようですね。


夏休み中のイベントです。


USJの宣伝だと思いますが,立体的なスパイダーマンが改札付近にいました。

石川県立音楽堂の方ではいしかわミュージックアカデミーが始まっていました。ピアノのスクール部門の案内です。



こんな感じでやっていました。

(2013/08/25