2001年11月の演奏会から

■11月3日(祝)石川の三文豪によるオーケストラ歌曲作曲コンクール(優秀作品発表) 指揮=岩城宏之

石川県立音楽堂の完成を記念して石川県の三文豪の作品をテキストとしたオーケストラ伴奏付きの歌曲を募集するコンクールが行われます。優秀作品は次の4作品に絞られています。

・廣木良行
/合掌:バリトン独唱とオーケストラのための(出典:室生犀星)
・北條美香代/室生犀星の詩による5つの歌曲:ソプラノ独唱とオーケストラのための
・倉知竜也/小景異情:メゾ・ソプラノ独唱とオーケストラのための(出典:室生犀星)
・池田悟/夜叉ケ池:ソプラノ,バリトン独唱,合唱とオーケストラのための(出典:泉鏡花)

この中から当日最優秀作品が発表されます。審査員は作曲家の林光さん,池辺晋一郎さん,西村朗さん,OEK音楽監督の岩城宏之さん,音楽評論家の武田明倫さんです。当日は,ソプラノ,メゾソプラノ,バリトンの独唱者及びOEK合唱団が出演します。どういう曲が出てくるか全くわかりませんので,好奇心旺盛の方は是非お出かけ下さい。

■11月7日(水)第5回ピアノ協奏曲の夕べ 指揮=手塚幸紀

石川県ピアノ協会30周年記念の演奏会で,ピアノ協奏曲4曲だけというプログラムです。演奏されるのは,モーツァルトのピアノ協奏曲第20番,第24番,3台のピアノのための協奏曲,バッハ,J.S.の3台のピアノのための協奏曲第2番です。

ソリストは,県内を中心に活躍されている次の方々です。澤田和美,寄島真紀子,小山奈美余,東海林也令子,荒木由起子,今井由希子,江端玲子,米谷昌美の8人です。8人もピアニストが登場して協奏曲ばかりを演奏するような演奏会というのは滅多にないと思います。
■11月17日(土)第110回定期公演PH 指揮=ギュンター・ピヒラー

プリンシパル・ゲスト・コンダクターのギュンター・ピヒラーさんが4月の就任記念演奏会以来初めて登場します。ピヒラーさんは,アルバン・ベルク四重奏団の第1ヴァイオリンとして有名ですが,この日は,その同僚であるゲルハルト・シュルツさん(第2ヴァイオリン),トーマス・カクシュカさん(ヴィオラ)がソリストとして登場します。この2人のソロでモーツァルトの協奏交響曲が演奏されます。この曲には,ヴァイオリンとヴィオラの独奏が入ります。

ハイドンの軍隊交響曲は,4月の公演でも取り上げられ,CD化もされましたが,新ホールではどのように響くかが聴き所となるでしょう。後半のシェーンベルクの浄夜は,特に注目を集めるでしょう。アルバン・ベルク四重奏団という名称は,ウィーンの作曲家ベルクにちなんで付けられたものですが,その師匠にあたるシェーンベルクの作品をピヒラーさんがどのように演奏するかは非常に興味があります(翌日,ピヒラーさん指揮で七尾定期公演も行われます。こちらにはピアノの寺井彩さんが登場します。)

■11月21日(水)第7回東海北陸小中学校音楽教育研究大会石川金沢大会記念「オーケストラの夕べ」特別記念演奏会
指揮=ギュンター・ピヒラー


ピヒラーさんの指揮で,ロッシーニの歌劇「セビリアの理髪師」序曲などおなじみの曲が演奏されます。子供連れでも楽しめる演奏会になるのではないかと思います。フルート独奏としてアンドレア・グルミネッリさんが登場し,ドップラーのハンガリー田園幻想曲などが演奏されるようです。