2002年2月の演奏会から

■2月14日(木) 第114回定期公演F
指揮=水木ひろし ゲスト=鳳蘭
2月の公演
この演奏会のビラを見てまず,「おや」と思うのが,「水木ひろし」という名前です,見たことありそうでない名前なのですが,これは岩城さんが,若い時にアルバイトでポップスを指揮していた時に使っていた芸名の一つだそうです(この辺の事情については岩城さんの「棒ふりのカフェテラス」(文春文庫)のp.77あたりにエピソードが書いてあります)。岩城さんは,実は,ポップスを指揮するのがお好きなようなので,この演奏会は,岩城さん自身がいちばん楽しみにしているのではないか,と密かに睨んでいます。

Fシリーズの今回のゲストは,歌手の鳳蘭さんです。言うまでも無く,元宝塚のトップスターです。私自身,一度も宝塚の舞台を観たことはないのですが,そういう私でも,鳳さんは「トップスター中のトップスター」なのではないかと思っています。それほど華やかな雰囲気のある歌手です。この日は,ヴァレンタインデーですが,それに相応しいムードのある演奏会になるのではないかと期待しています。

演奏されるのは,シャンソンスタンダードナンバーです。次のような曲が演奏されます。
・ミュージカルナンバー:見果てぬ夢,ニューヨーク・ニューヨーク,シャル・ウィ・ダンス...
・シャンソン:ろくでなし,サントワ・マミー,愛の讃歌,ラ・メール,サ・セ・パリ,枯葉...

※この演奏会は金沢市観光会館ホールで行われますのでご注意下さい。

■2月24日(日) 第115回定期公演PH
指揮=ドミトリー・キタエンコ

2月の定期公演PHの指揮者は,OEKに初登場のドミトリー・キタエンコさんです。キタエンコさんは,ロシア生まれで,第1回カラヤン指揮者コンクールで優勝された方です。その後,モスクワ・フィル,ヘルシンキ放送交響楽団,ノルウェイ・フィルなどの指揮者を歴任し,CD録音も沢山残しています。今回は,チャイコフスキー/組曲第4番「モーツァルティアーナ」ショスタコーヴィチ/交響曲第9番が取り上げられます。いずれも,定期初登場の曲です。特に,メインとなるショスタコーヴィチが注目です。OEKがショスタコーヴィチの交響曲を演奏するのは初めてのことですので(弦楽合奏版の室内交響曲を演奏したことはありますが),大きな聞きものとなりそうです。

ソリストとして登場するのは,ベルリン・フィルの首席クラリネット奏者のヴェンツェル・フックスさんです。この方は,客演奏者としてOEKの中で演奏したことはありますが,ソリストとして登場するのは初めてです。演奏するのはモーツァルト/クラリネット協奏曲です。数年前,OEKは,元ベルリン・フィル首席クラリネット奏者のカール・ライスターさんとこの曲を演奏していますが,その時の演奏との聞き比べということになります。ライスターさん同様,完成度の高い演奏が期待できそうです。

なお,2月27日には,フックスさんとOEK団員によるクラリネット五重奏の演奏会が邦楽ホールの方で行われます。