■1月8日(火)19:00開演 石川県立音楽堂コンサートホール
ニューイヤーコンサート2008:ヨハン・シュトラウスだけじゃない!
第234回定期公演PH 指揮=井上道義,ソプラノ=森麻季

昨年からOEKのニューイヤー・コンサートは,マイケル・ダウスさんの弾き振りから通常の指揮者が指揮する形に戻りましたが,今回の注目は井上道義音楽監督が登場することです。プログラム構成は,昨年までは,前半は協奏曲,後半はシュトラウス・ファミリーの音楽でしたが,今回は,いろいろなタイプの曲をごちゃごちゃに混ぜ合わせたような,「何が出てくるのかわからない」といった内容となっています。
演奏されるのは,次の曲です。
- 一柳慧:交響曲第7番「イシカワパラフレーズ:岩城宏之の追憶に」(新曲・委嘱作品,世界初演)
- 山田耕筰:からたちの花
- チャイコフスキー:弦楽セレナード〜ワルツ
- シュトラウス:美しく青きドナウ,春の声
- プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」〜ムゼッタのワルツ
- ニコライ:歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲」 他
演奏される曲はもしかしたら変更される可能性もありますが,この中で注目なのは,まず,OEKのコンポーザー・イン・レジデンスの一柳慧さんの新作です。ニューイヤーコンサートで世界初演曲を演奏するというのは,非常に珍しいと思いますが,これがOEKらしさだと思います。岩城さんを追悼するワルツ(!)ということで,とても楽しみです。
もう一つの注目は,2007年9月の定期公演で「椿姫」のヴィオレッタ役を歌った,森麻季さんの再登場です。森さんは,2007年にOEKと共演したCDも発表され,石川県でもすっかりお馴染みの方ですが,今回は井上音楽監督との共演で,新年に相応しい曲を歌います。はっきりとは分かりませんが,「ボエーム」「からたちの花」に加え,「春の声」でも森さんの声を楽しむことができそうです。
その他,井上道義さんのことですから,アッと驚くようなパフォーマンスも用意しているのではないかと思います。音楽監督就任1周年記念ということで,これまで以上に華やかでサービス精神に満ちたニューイヤー・コンサートを期待できそうです。ちなみにこのニューイヤーコンサートですが,全国ツァーが行われます。演奏曲目は少しずつ違っているようです。
- 1月09日(水)19:00 富山県射水市小杉文化ホール 井上道義指揮,ソプラノ=森麻季
- 1月10日(木)19:00 横浜みなとみらいホール大ホール 井上道義指揮,ソプラノ=森麻季,ピアノ=山岡優子,箏合奏=正派邦楽会関東支部
- 1月12日(土)16:00 大阪 いずみホール 井上道義指揮,ソプラノ=森麻季
- 1月13日(日)14:00 西宮 兵庫県立芸術劇場文化センター大ホール 井上道義指揮
- 1月14日(月祝)15:00 広島厚生年金会館 井上道義指揮,ソプラノ=森麻季,箏合奏=正派邦楽会中国支部
- 1月15日(火)19:00 鹿児島市民文化ホール 井上道義指揮,ソプラノ=森麻季
(参考)森麻季オフィシャルブログ|井上道義オフィシャルサイト
■1月20日(日)15:00開演 石川県立音楽堂コンサートホール
邦楽器&オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)ジョイント・コンサート 指揮=三河正典

毎年恒例となっている水野好子さんの構成・演出による邦楽器とOEKによるジョイントコンサートですが,今回もまた,沢山のゲスト奏者との共演によって多彩な曲が演奏されます。
演奏されるのは次の曲です。
- 宮城道雄(池辺晋一郎編曲):春の海(箏合奏:石川県筝曲連盟)
- 松下功:2本の尺八のための協奏曲「天空の舞」(オーケストラ版初演)(尺八:山本邦山,山本真山)
- 唯是震一:三絃協奏曲第5番(三絃独奏:深海さとみ)
- 新実徳英:大和太鼓,オルガンとオーケストラのための「風神・雷神」(室内オーケストラ版)(大和太鼓:林英哲,オルガン:鈴木隆太)
- 牧野由多可:日本の心「桜と花と月と」(尺八:山本邦山,箏:石垣清美,石川県筝曲連盟,沢井筝曲院,合唱:ジョイントコンサート合唱団)
今回は,人間国宝の尺八奏者・山本邦山さんとソリストとしても大活躍されている大和太鼓の林英哲さんという邦楽界のスターと言っても良い奏者が登場するのが注目です。今回は,山本邦山さんとその子息の山本真山さんとの共演というのも楽しみです。
その他,最後に演奏される「桜と花と月」は,過去にもこのジョイントコンサートで演奏されている曲です。邦楽器とオーケストラと合唱という他に例のない組み合わせによるスケールの大きな気分を味わえるのではないかと思います。
この演奏会は,邦楽+洋楽のコラボレーションということで,石川県立音楽堂にぴったりの公演です。冒頭で演奏される「春の海」をはじめとして,もう一つの”ニューイヤー・コンサート”として楽しみましょう。
■1月24日(木)19:00開演 石川県立音楽堂コンサートホール
加山雄三withシンフォニック・コンサートツアー 歌=加山雄三,指揮=大友直人

加山雄三さんと大友直人指揮OEKが共演するこの公演は,チラシの雰囲気からして,とてもゴージャスな雰囲気が漂っています。加山さんといえば,「エレキの若大将」ということで,エレキギターを持ちながら,夏や海の気分にぴったりの曲を歌うという印象が強いのですが,今回は,シンフォニックコンサートということで,恐らく,ディナーショーをスケールアップしたような,アダルトな雰囲気の演奏を楽しむことができそうです。
演奏曲目はチラシには書いてないのですが,スタッフとしては次の方々の名前が書かれています。
- 音楽監督・指揮:大友直人
- 編曲監修:千住明
- ピアノ:高橋多佳子
- ギター:吉川忠英
千住明さんは,最近では,NHK大河ドラマ「風林火山」のテーマ曲でお馴染みですが,シンフォニックに相応しいサウンドを聞かせてくれることでしょう。ちなみに,この公演は,OEK以外にも,京都市交響楽団,仙台フィル,九州交響楽団,名古屋フィルといったオーケストラと組んで,それぞれのご当地で同様の公演が行われます。こういう企画もなかなか面白いと思います。詳細は,以下の加山雄三さんのホームページ内の情報をご覧下さい。
→加山雄三オフィシャルホームページ
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