このページは,オーケストラ・アンサンブル金沢(略称OEK)を応援するページです。OEKの演奏会を楽しむために役立つ情報を満載したいと考えています。
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■2月1日(水) 19:00開演 石川県立音楽堂交流ホール
もっとカンタービレ第30回:ピアノの巨匠ラルフ・ゴトーニの室内楽
1月28日と2月5日の定期公演の間を縫って,ラルフ・ゴトーニさんを中心とした室内楽公演も行われます。これだけ短期間にオーケストラ公演と室内楽公演とが集中的に行われることはこれまでになかったことです。それだけOEKとゴトーニさんの信頼関係が強いことを示しています。演奏される曲は,いずれも名曲ですが,金沢では実演ではあまり演奏されない作品でばかりです。その点でも楽しみな公演です。
- モーツァルト:ピアノ四重奏曲第1番
- モーツァルト:ピアノと管楽のための五重奏曲変ホ長調
- ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏曲
■2月5日(日)15:00開演(14:15開場)石川県立音楽堂コンサートホール
第315回定期公演フィルハーモニー・シリーズ
指揮・ピアノ:ラルフ・ゴトーニ 合唱:オーケストラ・アンサンブル金沢合唱団(合唱指揮:本山秀毅)
2月最初の定期公演には,1月末に続いて,ラルフ・ゴトーニさんが指揮とピアノで登場します。プログラムは,1月末とは対照的に,サッリネンの室内協奏曲とケルビーニの「レクイエム」という定期演奏会で演奏するのは初めての作品ばかりです。
サッリネンの方は,フィンランドの現代作曲家です。ゴトーニさんもフィンランド出身の方ということで,特に思い入れの強い作曲家なのではないかと思います。この曲では,ゴトーニさんは,ピアノも演奏します。「室内協奏曲」ということなので,OEKメンバーもソリストとして活躍するのではないかと思います。
後半に歌われるケルビーニのレクイエムでは,OEK合唱団が登場します。演奏するのは,昨年のフォーレのレクイエムに続いて,ラテン系の作曲家によるレクイエムです。音楽堂&OEK情報誌「カデンツァ」の解説記事によると ”フランス革命の中で処刑されたルイ16世の冥福を祈り,その死後20数年後に演奏された曲” とのことです。
その他,最初にチマローザの歌劇「秘密の結婚」序曲が演奏されます。いずれも演奏される機会は少ない曲ですが,「ゴトーニさんの選曲」というで,大いに期待したいと思います。
- チマローザ/歌劇「秘密の結婚」序曲
- サッリネン/ヴァイオリン、ピアノ、管楽のための室内協奏曲 op.87
- ケルビーニ/レクイエム ハ短調
■2月6日(月)19:00開演(18:30開場)高山市民文化会館(岐阜)
高山公演(岐阜)市制施行75周年記念 「モーツァルトを取りまく人達」
指揮・お話:青島広志
■2月12日(日)14:00開演(13:10開場)石川県立音楽堂コンサートホール
ほくでんふれあいコンサート富山公演
指揮:金聖響 ピアノ:辻井伸行
毎年恒例の「ほくでんふれあいコンサート」には,若手人気ピアニスト,辻井伸行さんが登場し,金聖響指揮OEKと共演します。演奏される曲は,すべてモーツァルトの作品で,辻井さんは,ピアノ協奏曲第21番を演奏します。辻井さんとOEKは,昨年9月の東京公演でこの曲を演奏していますので,その再現ということになります(この時は井上道義指揮でした。)。全曲に溢れるシンプルな明るさ,そしてロマンティックな気分の漂う第2楽章...辻井さんにぴったりの作品だと思います。
後半は交響曲第41番「ジュピター」が演奏されます。少々意外なのですが,聖響さん指揮OEKで,モーツァルトの交響曲の演奏を聞くのは今回が初めてです。ベートーヴェン・チクルスの時のような,現代楽器による古楽奏法を意識した演奏を聞かせてくれのか,こちらも大変楽しみです。
- モーツァルト:「フィガロの結婚」序曲
- モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番
- モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」
なお,この公演のチケットの一般販売は行っていません(申し込み期間は終了しています)。同一プログラムの公演が,富山市,福井市でも行われます。
2月10日(金)19:00開演(18:10開場)オーバードホール(富山)
2月11日(土)14:00開演(13:10開場)ハーモニーホールふくい(福井)
■2月17日(金)19:00開演(18:30開場)石川県立音楽堂邦楽ホール
オペラ「泥棒とオールド・ミス」「電話」金沢公演(OEK室内オペラシリーズ 金沢・射水・坂井 三都市提携公演)
指揮:清水史広 演出:杉 理一
OEKによる「室内オペラシリーズ」もすっかり定着したようです。これまでは日本人作曲家によるオペラを中心に取り上げてきましたが,今回は少し路線を変え,アメリカの作曲家メノッティの「泥棒とオールドミス」と「電話」の2作品が取り上げられます。
音楽堂&OEK情報誌「カデンツァ」によると,「泥棒とオールドミス」の方は,ブロードウェイの小劇場でヒットして211回連続で上演されたコメディ・オペラということです。主役の「オールド・ミス」役を歌うのは,テレビでもお馴染みの中島啓江さんです。抜群の存在感のある方ということで,邦楽ホールのステージが狭く(?)感じさせるような迫力のある歌と演技を楽しませてくれそうです。その他,地元で活躍している長澤幸乃さん,石川久美さんといった歌手が登場します。泥棒役は,羽渕浩樹さんという方です。
もう一つ,「電話」という作品が演奏されます。こちらの方にも,地元ではお馴染みの安藤常光さんと木村綾子さんが登場します。この公演は,金沢以外に,射水市,坂井市でも上演されますが,そちらの方では,次のとおり別の歌手が登場します。
(キャスト)
- 泥棒とオールドミス: 中島啓江(ミス・トッド)、長澤幸乃(ミス・ピンカートン)、石川公美(レティーシャ)、羽渕浩樹(ボブ)
- 電話: 安藤常光(ベン)、木村綾子(ルーシー)
※射水公演 2月19日(日)15:00開演(14:30開場)高周波文化ホール(射水市新湊中央文化会館)
門田 宇(ベン)、山本有希子(ルーシー)
※坂井公演 2月21日(火)19:00開演(18:30開場)ハートピア春江
山本哲弘(ベン)、本田美穂子(ルーシー)
■ 2月26日(日)15:00開演(14:15開場)石川県立音楽堂コンサートホール
第9回カレッジコンサート:石川県学生オーケストラ&OEK合同公演
指揮:井上道義, オーケストラ・アンサンブル金沢,金沢工業大学室内管弦楽団、金沢大学フィルハーモニー管弦楽団、北陸大学室内管弦楽団
毎年2月末に行われているOEKと石川県内の大学オーケストラの合同公演では,OEK単独で演奏できないような編成の大きな交響曲が取り上げられるのが恒例になっていますが,今回は何とブルックナーの交響曲第5番が演奏されます。指揮は,NHK交響楽団とブルックナーの全曲シリーズを始めたばかりの,お馴染みの井上道義さんということで,非常に楽しみな公演となりました。
ブルックナーの交響曲第5番はブルックナーの交響曲の中でも特にブルックナーらしい重厚な作品です。それだけに演奏するのも難しく,金沢で演奏される機会は滅多にありません(今回が金沢初演かもしれません)。井上道義さんは,2012年の1月,京都大学交響楽団とマーラーの交響曲第9番を取り上げることになっていますので,それに続いての大曲ということになります。
合同オーケストラの中核となっている金沢大学フィルは,毎年8月に行っている「井上道義の指揮講習会」のモデル・オーケストラです。その頃からこの演奏会の選曲が話題になっていたのだと思いますが,指揮者とオーケストラが一丸になったような,熱い演奏を期待したいと思います。
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