このページは,オーケストラ・アンサンブル金沢(略称OEK)を応援するページです。OEKの演奏会を楽しむために役立つ情報を満載したいと考えています。
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■1月7日(月) 19:00〜 石川県立音楽堂コンサートホール
オーケストラ・アンサンブル金沢第331回定期公演PH ニューイヤーコンサート2013
指揮:井上道義,ソプラノ:中嶋彰子,テノール:吉田浩之
2013年のOEKの定期公演は井上道義さん指揮によるニューイヤーコンサートで始まります。ただし,井上さんのニューイヤーコンサートは,一ひねりがあります。今回もニューイヤーコンサートの定番のウィーンの音楽を核としながらも,井上さんならではのプログラムとなっています。
まず注目は,コルンゴルトの作品が並んでいることです。ユダヤ系だったためにドイツを逃れてハリウッドで活躍した才能豊かな作曲家の作品のエッセンスを楽しむことができます。それ以外は新年の定番のウィーンの作曲家の作品が中心ですが,シュトラウス・ファミリーの作品はむしろ少なく,オペレッタの中の作品を中心に演奏されます。
今回それらアリアを歌うのは,ソプラノの中嶋彰子さんとテノールの吉田浩之さんです。中嶋さんは,12月に行われたシェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」公演でOEKメンバーと共演したばかりですが,その時とは違った(しかしよく考えてみると同じウィーンの音楽)親しみやすい曲を聞かせてくれます。吉田さんの方もOEKとはしばしば共演されています。いかにもオペレッタにぴったりの声質ですので,中嶋さんともども,ロマンティックな世界に浸らせてくれるのではないかと思います。
その他,OEKのニューイヤーコンサート恒例の“おもてなし”も楽しみです。
- コルンゴルト:バレエ「雪だるま」序曲
- カタラーニ:歌劇「ラ・ワリー」より さようなら故郷の家よ
- コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲より 第2楽章
- コルンゴルト:歌劇「死の都」より 私に残された幸せは
- コルンゴルト:シュトラウシアーナ
- スッペ:喜歌劇「詩人と農夫」序曲
- スッペ:喜歌劇「ボッカチオ」より 恋はやさし野辺の花よ
- ツェラー:歌劇「小鳥売り」より 私は郵便配達のクリステル
- シュトラウス2世:ポルカ「狩りにて」
- レハール:君は我が心のすべて(喜歌劇「微笑みの国」より)
- シュトルツ:あなたは私の心の王様 (喜歌劇「お気に入り」より)
- ジーツィンスキー:ウィーン、我が夢の街
- シュトラウス2世:ワルツ「南国のバラ」
なお,この公演と同様の演奏会は次のとおり全国各地でも行われます。
- 射水公演(富山) 1月6日(日)14:00〜 アイザック小杉文化ホールラポール
- 東京公演 1月9日(水)19:00〜 紀尾井ホール
- 武豊公演(愛知) 1月10日(木)19:00〜 ゆめたろうプラザ *
- 彦根公演 1月11日(金)19:00〜 ひこね市文化プラザ**
- 大阪公演 1月22日(火)19:00〜 いずみホール *
* テノールは永田峰雄さんです。
** OEKメンバーのみによる室内楽公演です。
■1月19日(土) 18:00〜 金沢歌劇座
オペラ 天守物語 <全二幕>
OEKは数年前から,石川県立音楽堂洋楽監督でもある池辺晋一郎さんの新作オペラを積極的に取り上げてきました。2011年末から2012年に掛けては,泉鏡花の名作をオペラ化した「高野聖」の初演を行いましたが,鏡花シリーズ第2弾として「天守物語」が演奏されます。ただし,こちらの方は池辺さん作曲ではなく,1979年に水野修孝さんによって作曲された日本オペラを代表する力作です。
作品は,播州姫路城の天守閣を舞台にした,天守夫人富姫と美しい鷹匠・姫川図書之助との恋愛物語です。この作品は,1917年に発表された後,新派劇,映画,歌舞伎など様々な形で上演されてきました。いろいろな文学者や俳優を魅了してきた作品が,オペラ版ではどのように鏡花の世界を表現しているのか,期待したいと思います。
登場する歌手は,「高野聖」にも登場した中鉢聡さんをはじめ,実力のある歌手が揃っています。地元の合唱団との共演も楽しみにしたいと思います。
- 原作:泉鏡花 台本:金窪周作 作曲:水野修孝
- 総監督:大賀寛 指揮:山下一史 演出:岩田達宗
キャスト:
- 腰越満美(天守夫人 富姫)
- 中鉢聡(姫川図書之助)
- 佐藤美枝子(猪苗代亀の城 亀姫)
- 鳥木弥生(奥女中 薄)
- 豊島雄一(朱の盤坊)
- きのしたひろこ(舌長姥) 他
- 合唱:オペラ「天守物語」金沢合唱団
- 児童合唱:オペラ「天守物語」金沢児童合唱団
- 管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢
■1月14日(月祝) 19:00〜 石川県立音楽堂交流ホール
Kremerata meets OEK
OEKのエキストラ奏者として頻繁に定期公演等の公演に参加しているクレメラータ・バルティカの弦楽メンバーがOEKの弦楽メンバーと共演する室内楽公演が行われます。雰囲気としては,「もっとカンタービレ」シリーズの追加公演のような感じで,OEKメンバー主催による公演となっています。その点も注目で,次のとおり,非常に充実したプログラムが並んでいます。
- モーツァルト:弦楽四重奏曲第3番ト長調,K.156
- メンデルスゾーン:弦楽五重奏曲第2番変ロ長調,op.87
- ロッシーニ:弦楽のためのソナタ第3番ハ長調
- モーツァルト:協奏交響曲変ホ長調K.364(弦楽六重層版)
- ゲルゴタス:To the skies 独奏ヴァイオリンと弦楽のための
特にモーツァルトのヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲の弦楽六重層版というのは,これまで聞いたことがありませんので大変楽しみです。その他,ゲルゴタスという名前も聞いたことのない作曲家の作品も注目です。今回登場するOEKのメンバーは若手中心ということで,恐らく,大きな刺激を得られるのではないかと思います。いろいろな意味で楽しみな公演です。
登場する奏者は次のとおりです。
- クレメラータ・バルティカメンバー(アグネ・ドヴァイカイデ(ヴァイオリン)、ダニイル・グリシン(ヴィオラ)、ダニエリス・ルビナス(コントラバス))
- OEKメンバー(ヴォーン・ヒューズ、若松みなみ(ヴァイオリン)、丸山萌音揮(ヴィオラ)、ソンジュン・キム(チェロ))
■1月25日(金)12:15 石川県立音楽堂コンサートホール
ランチタイムコンサート OEKメンバーによる極上の室内楽
第1ヴァイオリン:松井直,第2ヴァイオリン:上島淳子,ヴィオラ:石黒靖典,チェロ:大澤明,ピアノ:相良容子
OEKの音楽監督の井上道義さんはショスタコーヴィチが大好きですが,メンバーの中にもショスタコーヴィチ好きの方が多いようで,時々,ショスタコーヴィチの室内楽作品が取り上げられます。ピアノ五重奏曲についても約1年前の「もっとカンタービレ」シリーズで,ラルフ・ゴトーニさんとの共演で演奏されたことがあります。今回は,北陸新人登竜門コンサートでOEKと共演したことのあるピアニストの相良容子さんと共演します。
ショスタコーヴィチというと重そうな印象がありますが,この作品は意外に軽やかで分かりやすい作品ですので,45分のランチタイムコンサートで演奏するには丁度良いかもしれません。
ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏曲 ト短調op.57 他
■1月31日(木) 19:00 石川県立音楽堂コンサートホール
オーケストラ・アンサンブル金沢 ファンタスティック・クラシカルコンサート
テノール:秋川雅史,指揮:鈴木織衛
OEKと秋川雅史さんはたびたび共演しており,丁度1年前には,DVDのライブ収録も兼ねたスペシャルコンサートが行われました。今回の演奏会は「好評につき再共演」といった感じの内容です。指揮者もその時と同じ鈴木織衛さんです。
今回は,1年前にも歌われた「あすという日が」以外に日本の歌曲からオペラのアリアまで,秋川さんの世界を十分楽しめる内容を期待できそうです。秋川さんと鈴木さんによるトークも楽しいものになることでしょう。
- あすという日が
- 荒城の月
- 乾杯
- アヴェ・マリア
- オペラ・アリアより 他
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