このページは,オーケストラ・アンサンブル金沢(略称OEK)を応援するページです。OEKの演奏会を楽しむために役立つ情報を満載したいと考えています。
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■1月8日(水) 19:00開演(18:15開場) 石川県立音楽堂コンサートホール
第344回定期公演フィルハーモニーシリーズ
井上道義(指揮),中村恵理(ソプラノ),藤木大地(カウンターテナー)
2014年のOEKの定期公演は,昨年に続き井上道義指揮+歌手2人によるニューイヤーコンサートで始まります。前半はヘンデルの音楽,後半はニューイヤーコンサート定番のウィーンの音楽やオペレッタを中心とした構成となっています。
今回はソリストとして,ソプラノの中村恵理さんとカウンターテナーの藤木大地さんという若手歌手2人が登場しますが,まず,前半で演奏されるヘンデルのオペラ「リナルド」の二重唱とアリアが聞きものでしょう。特に金沢では,カウンターテナーの声を聴く機会はあまりありませんので,藤木さんによる「私を泣かせてください」には期待したいと思います。
後半歌われる「こうもり」でも,カウンターテナーが歌うこともあるオルロフスキー侯爵の歌が楽しみです。中村恵理さんとOEKが共演するのも今回が初めてだと思いますが,アデーレのアリアなどで軽やかな声を楽しませてくれそうです。
その他はOEK単独による演奏です。前半のヘンデル特集は,2013年9月のOEK創設25周年記念公演での「王宮の花火の音楽」に続いての選曲ということで,井上道義さんの「お気に入り」の作曲家なのだと思います。新春の空気に相応しい演奏を期待したいと思います。
- ヘンデル:「水上の音楽」序曲
- ヘンデル:アラ・ホーンパイプ(水上の音楽)
- ヘンデル:二重唱「あなたの面立ちには」(リナルド)
- ヘンデル:アリア「私を泣かせてください」(リナルド)
- ヘンデル:エア&ブーレ(水上の音楽)
- ヘンデル:アリア「なつかしい木陰よ」(セルセ)
- ヘンデル:合奏協奏曲 ロ短調 作品6−12
- シュトラウス:「こうもり」序曲
- シュトラウス:アリア「侯爵様あなたのようなお方は」(こうもり)
- シュトラウス:クプレ「私は客を招待するのが好きだ」(こうもり)
- オッフェンバック:カン・カン!(天国と地獄)
- オッフェンバック:舟歌(ホフマン物語)
- シュトラウス:「ヴェネツィアの一夜」序曲
- シュトラウス:アンネン・ポルカ(ヴェネツィアの一夜)
- シュトラウス:美しく青きドナウ
この演奏会は次のとおり,富山,東京,大阪でも行われます。なお,大阪公演についてだけは,ソプラノが安井陽子さんになります。
■1月9日(木) 19:00開演(18:30開場) アイザック小杉文化ホール(富山)
ラポールニューイヤーコンサート 2014
■1月15日(水) 19:00開演(18:15開場) 紀尾井ホール(東京)
ニューイヤー・コンサート2014 東京公演
■1月20日(月) 19:00開演(18:00開場)
いずみホール(大阪) 安井陽子(ソプラノ)
■1月17日(金) 18:30開演(17:45開場) 高岡市民会館(富山)
■1月19日(日) 15:00開演(14:15開場) 金沢歌劇座(石川)
委嘱新作オペラ「滝の白糸」
泉鏡花(原作「義血侠血」),黛まどか(台本),千住明(作曲),大友直人(指揮),十川稔(演出),千住博(テーマアート)
キャスト: 中嶋彰子(滝の白糸),高柳圭(村越欣弥),鳥木弥生(欣也の母),森雅史(南京出刃打ち)ほか
OEKは2年前から,この時期に石川県出身の文豪・泉鏡花原作によるオペラを毎年取り上げています。2011年末から2012年に掛けては,池辺晋一郎作曲「高野聖」の初演。2013年は水野修孝作曲「天守物語」の再演が行われました。そして,今回取り上げられるのがが「義血侠血(ぎけつきょうけつ)」を原作とする「滝の白糸」です。
これまで取り上げられた2作は,妖怪が出てくるなど非現実的で幻想的な美しさを持った作品だったのですが,今回取り上げられる「滝の白糸」の方は,リアルな世界の純愛ドラマとなっています。今回この作品が上演される金沢や高岡が舞台として登場するのも楽しみな点です。
主役の「滝の白糸」役は,2012年の「月に憑かれたピエロ」でプロデュース兼で主役を演じ,金沢でもすっかりお馴染みとなったソプラノの中嶋彰子さんです。「滝の白糸」は,水を使った芸の名手ということで,実際に水芸を見せてくれるのでしょうか?ひそかに期待しています。
相手役の村越欣弥役は,テノールの高柳圭さんです。OEKと共演するのは今回が初めてだと思いますが,ベテランの中嶋さんの”純愛”をどう受け止めるのか,注目したいと思います。
その他,石川県出身の鳥木弥生さん,高岡市出身の森雅史さんなど,この公演に相応しい地元ゆかりの歌手も登場します。合唱団もオーディションで合格した石川・富山両県の地元メンバーによるもので,いかにも「北陸発オペラ」らしいキャスティングになっています。
作曲:千住明,演出:十川稔,テーマアート:千住博,台本:黛まどか,そして,指揮:大友直人 という組み合わせも楽しみです。音楽と美術と文学を総合して,冬の金沢全体を楽しんでもらえるようなイベントになることを期待しています。その他,次のようなサイトの情報をご覧ください。
※このオペラは,次のとおり東京公演も行われますが,こちらのオーケストラは,OEKではなく,東京ユニバーサル・フィルハーモニー管弦楽団です。
■2月16日(日)東京公演(新国立劇場中劇場、午後2時開演)
■1月26日(日) 15:00開演(14:15開場) 石川県立音楽堂コンサートホール
第345回定期公演フィルハーモニーシリーズ
ラルフ・ゴトーニ(指揮・ピアノ) マーク・ゴトーニ(ヴァイオリン) ヴォルフガング・メールホルン(チェロ)
2013〜2014年のOEK定期公演マイスターシリーズでは,ベートーヴェンの全交響曲を取り上げているところで,2月1日の定期公演では6番と8番が取り上げられますが,今回のフィルハーモニー公演は,その補遺のようなプログラムです。指揮はどちらもラルフ・ゴトーニさんです。
フィルハーモニー・シリーズとマイスター・シリーズを連続的に行い,しかも同じ指揮者というのは,1年前にゴトーニさんが定期公演に登場した時と同様です。それだけOEKメンバーや聴衆からのからの信頼と支持の大きい指揮者と言えそうです。
今回は,ベートーヴェンの三重協奏曲がメインプログラムとして演奏されるようです。一般的には,あまり評価が高くない作品ですが,何といってもソリストが3人も登場する曲ということで,実演だと盛り上がる曲です。ソリストとして,ヴァイオリンのマーク・ゴトーニさん(ご兄弟でしょうか?),チェロのヴォルフガング・メールホルンさんが登場し,ラルフ・ゴトーニさんは弾き振りという形になります。
その他,ウェーバーの交響曲第1番という,滅多に聞けない作品が演奏されるのも楽しみです。
- ベートーヴェン:「コリオラン」序曲 作品62
- ウェーバー:交響曲 第1番 ハ長調 作品19
- ベートーヴェン:三重協奏曲 ハ長調 作品56
■1月30日(木) 12:15開演(11:45開場) 石川県立音楽堂コンサートホール
スペシャル・ランチタイムコンサート
ラルフ・ゴトーニ(指揮)池辺晋一郎(案内役)
2月1日のマイスターシリーズの交響曲全集の「プロモーション用」という形でスペシャル版のランチタイムコンサートが行われます。「ランチタイムで次回予告」という形は,リハーサル公開の延長のよう感じで,面白い試みだと思います。
- ベートーヴェン:「コリオラン」序曲
- ベートーヴェン:交響曲第8番より第1楽章
- ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」より第4,5楽章
- ウェーバー:交響曲第1番より第4楽章
■2月1日(土) 14:00開演(13:15開場) 石川県立音楽堂コンサートホール
第346回定期公演マイスターシリーズ
ラルフ・ゴトーニ(指揮)
- クーシスト:レイカ 作品24 (2010)
- ベートーヴェン:交響曲 第6番 ヘ長調 作品68「田園」
- ベートーヴェン:交響曲 第8番 ヘ長調 作品93
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