OEKfan  オーケストラ・アンサンブル金沢を応援するページ  管理人:金沢市在住hs(C)

このページは,オーケストラ・アンサンブル金沢(略称OEK)を応援するページです。OEKの演奏会を楽しむために役立つ情報を満載したいと考えています。
2014年3月の演奏会  今後の予定 backnumber


■3月2日(日)15:00 石川県立音楽堂コンサートホール
第11回カレッジ・コンサート:石川県学生オーケストラ&オーケストラ・アンサンブル金沢 合同公演
指揮:小松 長生,管弦楽:金沢大学フィルハーモニー管弦楽団,金沢工業大学室内管弦楽団,オーケストラ・アンサンブル金沢


毎年この時期に行われているOEKと大学オーケストラとの合同公演です。今回は金沢大学フィルハーモニー管弦楽団,金沢工業大学室内管弦楽団の選抜メンバーとの共演です。

毎年OEK単独で演奏できないような編成の大きな曲を演奏していますが,今回はボロディンの交響曲第2番という「おやっ」という感じの曲が演奏されます。この曲は,ロシアの交響曲の中ではよく知られている曲で,以前は録音がいろいろと出ていた気がしますが,最近はほとんど演奏されていない気がします。演奏時間的には30分程度の曲なので,演奏会のプログラムとして,やや取り上げにくい面もあるのかもしれません。いずれにしても
金沢で実演で演奏される機会も少ない作品なので大変楽しみです,

その他,チャイコフスキーの「くるみ割り人形」の組曲も合同で演奏されます。プログラムに書かれている情報から推測する限りでは,「くるみ割り」の方はOEK側が第1奏者,メインのボロディンの方は学生側が第1奏者を担当するのではないかと思います。その他,OEK単独でハイドンの交響曲第88番も演奏されます。

今回の指揮者は小松長生さんです。小松さんは,2013年の金沢大学フィルの定期演奏会の指揮もされていますので,今回の公演の指揮者としてぴったりだと思います。小松さん指揮OEKによるCDとしては,ソリストの伴奏的なものがいくつかあったと思いますが,実演で聞くのは,私自身今回が初めてかもしれません。その点でも楽しみな演奏会です。

  • チャイコフスキー/バレエ組曲「くるみ割り人形」(OEK+学生)
  • ハイドン/交響曲第88番ト長調(OEK)
  • ボロディン/交響曲第2番ロ短調(学生+OEK)



■3月8日(土)14:00 石川県立音楽堂コンサートホール
オーケストラ・アンサンブル金沢 第348回定期公演マイスターシリーズ:ベートーヴェン全交響曲シリーズ Vol.III

指揮:井上道義


2月の定期公演に続いて「ベートーヴェン全交響曲シリーズ」の3回目が行われます。今回は井上道義さん指揮で,第4番と第5番が演奏されます。ベートーヴェンの交響曲による演奏会のプログラムを考える場合,どういう組み合わせにするかを考えるのも面白いと思います。今回のような第4番と第5番の組み合わせというのは,意外に珍しいのではないかと思います。

ベートーヴェンの交響曲をグルーピングする場合,第2番と第3番の間に大きな飛躍があります。この第4番と第5番の間については,飛躍というのとは少し違うかもしれませんが,第5番では,いろいろな新機軸を実験し,さらに一歩進化していると思います。例えば,第3楽章と第4楽章を連続的に演奏したり,トロンボーンを加えたり,第1楽章を序奏なしで始めたり...。第4番の方はどちらかというと古典的で,ロマンティックな気分を十分持ちながらも,ハイドンの世界に少し戻っているようなところがあります。そのコントラストを聞くのが今回のポイントだと思います。

このチクルスで「恒例」となっている「付け合わせの現代曲」として,権代敦彦作曲の「クロノス-時の裂け目」という2012年に作曲された作品が演奏されます。調べてみると,2012年ナントで行われたラ・フォル・ジュルネのために作られた10分程度の室内楽的作品です。井上さんとしては,「ラ・フォル・ジュルネ金沢2014へのプレリュード」的な意図も込めているのかもしれません。

さらに調べてみると,この作品は,2011年3月11日の東日本大震災に触発されて作られた作品のようです。震災後3年にあたる演奏会ということで,「その時」を忘れないという意図も込められているのかもしれません。

この曲については,次のようなサイトの情報が参考になるかと思います。

「神秘和音」はフクシマの夢を見る―― 権代敦彦の「クロノス」 intoxicate vol.97(2012年4月20日発行号)
http://tower.jp/article/feature/2012/04/24/lfjj2012/atsuhiko_gondai

権代敦彦《クロノス》と《カイロス》ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2012
http://www.schottjapan.com/news/2012/120501_105443.html

OEK公式サイトに転載されている情報
http://www.orchestra-ensemble-kanazawa.jp/concert/2014/03/348.html

この曲がどこで演奏されるかにも注目しています。第5番が後半に演奏されることは確実だと思います。第4番→裂けめ→第5番という構成もありかもしれません。これについても当日まで楽しみにしておきたいと思います。

  • 権代敦彦/クロノス-時の裂け目-(2012)
  • ベートーヴェン/交響曲第4番
  • ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」



■3月9日(日)15:00 輪島市文化会館
オーケストラ・アンサンブル金沢輪島公演:設立25周年記念県内縦断コンサート
指揮:井上道義,フルート:工藤重典,ヴァイオリン:アビゲイル・ヤング,チェロ:ルドヴィート・カンタ

ラ・フォル・ジュルネ金沢2014のテーマは「プラハ・ウィーン・ブダペスト 〜三都物語〜」です。平成25年度行ってきた「OEK設立25周年記念県内縦断コンサート」輪島公演は,一足早く音楽祭が開幕したようなプログラムとなります。以下のとおり,サン=サーンスを除くと「オーストリア,ハンガリー関連」の曲が並んでいます。「それではプラハは?」ということになりますが...奏者のルドヴィート・カンタさんがチェコの隣のスロヴァキア生まれということで,何とかクリアできそうです。

前日演奏されたベートーヴェンの交響曲第5番以外は10分以内程度の作品ばかりで,しかも「OEKの中の名ソリスト」が3人も登場します。フルートの工藤重典さん,ヴァイオリンのアビゲイル・ヤングさん,そしてチェロのルドヴィート・カンタさんです。

このプログラムと同じ内容の公演は4月に軽井沢でも行われますが,OEKファンにとっては,実はとても贅沢なプログラムだと思います。軽井沢に行けないという方は,是非,この公演をどうぞ。

  • モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲
  • クライスラー/愛の喜び
  • ドップラー/ハンガリー田園幻想曲
  • サン=サーンス/白鳥
  • バルトーク/ルーマニア民族舞曲
  • ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」



■3月16日(日)14:00 石川県立音楽堂コンサートホール
第9回ピアノ協奏曲の午後:第2回いしかわ国際ピアノコンクール優勝者をゲストに迎えて
指揮:三河 正典 管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢,ピアノ:坂下麻子/菅野幸子,吉藤佐恵,木下由香,竹田理琴乃


石川県ピアノ教会とOEKとは数年に1回,県内のピアニストたちとOEKが共演する「ピアノ協奏曲の午後」という演奏会を行っています。今回は5人のピアニストが登場します。

毎回この演奏会は公演時間が長いのですが,今回は特に充実しています。ショパンの1番と2番に加え,モーツァルトとサンサーンスの協奏曲も演奏されます。そして,いちばんの注目は,やはり昨年の日本音楽コンクールのピアノ部門で3位に入賞した竹田理琴乃さんが出演することでしょうか。

竹田さんは,北陸新人登竜門コンサートに出演したときも今回と同じショパンのピアノ協奏曲第2番を演奏していますが,今回はさらに進化した演奏を聞かせてくれそうです。

  • モーツァルト/2台のピアノのための協奏曲第10番
  • サン=サーンス/ピアノ協奏曲第2番
  • ショパン/ピアノ協奏曲第1番
  • ショパン/ピアノ協奏曲第2番



■3月22日(土)14:00 津幡文化会館シグナス
オーケストラ・アンサンブル金沢津幡公演:OEKとともに歌う,春のコンサート
指揮:松井慶太,メゾ・ソプラノ:小泉詠子,合唱:特別編成合唱団(シグナス少年少女合唱団,コールあじさい,コーラスかざぐるま,混声合唱団アルビレオ)

平成25年度行ってきた「OEK設立25周年記念県内縦断コンサート」のトリ(だと思います)を締める津幡公演は,オペラアリアや合唱曲を中心としたプログラムです。登場する小泉詠子さんは,津幡町出身で数年前の日本音楽コンクール声楽部門で3位受賞されています。今回は「フィガロの結婚」と「セヴィリアの理髪師」という,関連のある2作品からアリアを2曲歌います。作曲順としては,モーツァルトの「フィガロ」,ロッシーニの「理髪師」の順ですが,ストーリー展開的には反対で,「理髪師」でアルマヴィーヴァ伯爵の結婚を描き,「フィガロ」ではその”危機”が描かれています。

演奏会の後半で歌われる「ふるさとの四季」は,お馴染みの唱歌が次々と出てくる作品です。OEKも他の合唱団と何回か演奏している曲だと思います。今回は,津幡町にある合唱団との共演になります。

指揮は松井慶太さんです。松井さんは,昨年の「カレッジコンサート」に登場し,その後,OEKとのつながりが大きくなっているようです。

  • モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲
  • モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」〜恋とはどんなものかしら
  • ロッシーニ/歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲
  • ロッシーニ/歌劇「セヴィリアの理髪師」〜今の歌声は
  • スッペ/喜歌劇「軽騎兵」序曲
  • 源田俊一郎編曲/ふるさとの四季



■3月24日(月) 19:00開演(18:15開場) サントリーホール
東京定期公演
指揮:井上道義, ヴァイオリン:郷古廉

3月8日のマイスター・シリーズのプログラムの中から,権代敦彦「クロノス-時の裂け目」とベートーヴェンの交響曲第5番が演奏されます。ベートーヴェンの交響曲第4番の代わりに郷古廉さんのヴァイオリンでシューマンのヴァイオリン協奏曲が演奏されます。郷古さんとOEKとの共演は,3年前の「震災直後」の公演以来です。シューマンは,7月25日の金沢での定期公演でも演奏されます。



■3月26日(水) 18:30開演 文京シビックホール(東京)
東京公演:和と洋の想を聴く
高橋裕(指揮) 石川高(笙) 田中之雄(琵琶) 須田祥子(ヴィオラ) 観世喜正、神遊(能楽)


高橋裕さん作曲の,邦楽器とオーケストラのための作品が3曲演奏されます。



■3月30日(日) 13:00 石川県立音楽堂コンサートホール/カフェ・コンチェルト
オーケストラの日2014 楽器を持って集まれ!〜ドキドキ!オーケストラ〜

3月31日の「オーケストラの日」に合せて行われる,OEK定期会員・賛助会員ご招待の演奏会です。毎年工夫の凝らされた内容になっていますが,今回はさらに内容が変化し,「お客様参加型」といった演奏会になっているようです。

第1部ではまず,今年度OEK定期公演のプログラムで記事を連載されている潮博恵さんが「オーケストラ・アンサンブル金沢は未来をつくる」というタイトルで講演を行います。プログラムの方でも興味深い内容を書かれていますので,今回の公演の内容も楽しみです。

その後,「みんなで奏でるシンフォニー」というコーナーになります。みんなで楽器を持ち寄り,一緒にハイドンの交響曲を演奏しようという面白い試みです。

第2部は,メゾ・ソプラノの小泉詠子さんとバリトンの原田勇雄さんを交えてのコンサートになります。このお2人は司会も兼任されます。指揮は角田鋼亮(つのだ こうすけ)さんです。角田さんがOEKの指揮するのを聞くのは,私自身初めてのことです。どういう音楽を聞かせてくれるのか,期待したいと思います。

角田鋼亮公式サイト
http://kosuketsunoda.com/biography/

第1部
13:00-14:00<楽器を体験してみよう>
13:30-14:00<講演「オーケストラ・アンサンブル金沢は未来をつくる」>
14:00-14:30<楽器を持って集まれ!みんなで奏でるシンフォニー ハイドンの交響曲にチャレンジしよう>

第2部
14:45-16:00<コンサート>
指揮:角田鋼亮 管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢,いしかわ子ども邦楽アンサンブル,メゾソプラノ,司会:小泉詠子/バリトン,司会:原田勇雄,講演:潮 博恵(音楽ジャーナリスト)

※OEK定期会員・賛助会員の方はご招待。



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 2001年9月6日開設