OEKfan  オーケストラ・アンサンブル金沢を応援するページ  管理人:金沢市在住hs(C)

このページは,オーケストラ・アンサンブル金沢(略称OEK)を応援するページです。OEKの演奏会を楽しむために役立つ情報を満載したいと考えています。
2015年3月の演奏会  今後の予定 backnumber


■3月3日(火) 19:00 石川県立音楽堂コンサートホール
第12回石川県学生オーケストラ&オーケストラ・アンサンブル金沢合同公演:カレッジコンサート

指揮:松井慶太
管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢,金沢大学フィルハーモニー管弦楽団,金沢工業大学室内管弦楽団
ピアノ:塚田尚吾(2014北陸新人登竜門コンサート優秀者),トランペット:藤井 幹人(OEK)

毎年この時期に行われているOEKと大学オーケストラとの合同公演。今回も昨年度に引き続き,金沢大学フィルハーモニー管弦楽団,金沢工業大学室内管弦楽団の選抜メンバーとの共演です。

毎年OEK単独で演奏できないような編成の大きな曲を演奏するのが楽しみですが,今回は昨年のボロディンの交響曲第2番よりもさらにマニアックな感じの選曲となっています。それと...ポスターが恐ろしく斬新です。何が「あ!」なのか?気になります。

今年はシベリウスとニールセンという2人の北欧出身の作曲家の生誕150年の年ということで,メインプログラムでは,ニールセンの交響曲第2番「四つの気質」が演奏されます。私自身,CDでも実演でも聞いたことのない作品です。古代ギリシアの医者ヒポクラテス(「医学の父」と呼ばれている人ですね)は,人間の気質を「四体液説」に基づいて「多血質」,「胆汁質」,「粘液質」,「憂鬱質」に分類していますが,それを交響曲の各楽章の性格に当てはめて作曲したという,大変面白いアイデアによる作品です。

ちなみに,ウィキペディアによるとこの4つの性格は次のとおりです。
  • 胆汁質:短気で怒りっぽい(第1楽章)
  • 粘液質:鋭く冷静、知的(第2楽章)
  • 憂鬱質:陰気でメランコリック(第3楽章)
  • 多血質:陽気で活発(第4楽章)

こうやって書くと,もっと他に言い方がありそうな気はしますが,自分の性格とシンクロさせながら聞くと面白いかもしれません。ちなみに私は,消去法で行くと「粘液+憂鬱」のような気がします。東西南北同様,正真正銘この性格というのはないと思いますので,「4つの軸」という感じですね。それと,性格は「憂鬱質」だけれども,音楽は「多血質」が好きというのもありだと思います。

演奏会の最初には,もう一人の生誕150年の作曲家シベリウスの「カレリア」組曲が演奏されます。こちらはOEKも時々演奏することのある曲です,北欧風の哀愁と親しみやすさが同居した名曲だと思います。

その他,前半には塚田尚吾さんのピアノ,藤井幹人さんのトランペットとOEKの弦楽セクションの共演によるショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番が演奏されます。OEKは,この曲を頻繁に演奏していますが,今回は昨年の北陸新人登竜門コンサートに登場した現役大学生ピアニストの塚田さんとの共演です。金沢の大学生にとっても大いに刺激になるのではないかと思います。

今回の指揮者は,近年OEKを指揮する機会が増えている,若手指揮者の松井慶太さんです。

  • シベリウス/「カレリア」組曲, op. 11(OEK+学生)
  • ショスタコーヴィチ/ピアノ協奏曲第1番ハ短調, op.36(OEK)
  • ニールセン/交響曲第2番ロ短調, op.16「四つの気質」(学生+OEK)



■3月7日(土) 14:00 石川県立音楽堂コンサートホール
オーケストラ・アンサンブル金沢第362回定期公演マイスター・シリーズ
バロック音楽と現代音楽の名手 マックス・ポンマー

指揮:マックス・ポンマー,チェンバロ:曽根麻矢子


3月の定期公演,マイスターシリーズには,ドイツのベテラン指揮者,マックス・ポンマーさんが登場します(恐らく,初登場だと思います)。ポンマーさんは,ライプツィヒ生まれで,自身が作ったライプツィヒ・新バッハ合奏団とのバロック音楽の演奏で有名になった指揮者です。日本のオーケストラの客演も多く,2015年4月からは札幌交響楽団の首席指揮者に就任します。
http://www.sso.or.jp/2014/05/20154/

今回は得意とするバッハの管弦楽組曲2曲の間に現代曲とハイドンの交響曲が入る構成です。特に第3番の方は,いわゆる「G線上のアリア」が入っている曲ですが,それ以外はトランペット3本が入るおめでたい作品ですので,今年の「ラ・フォル・ジュルネ金沢」の前祝い的な気分になりそうです。その他,チェンバロ奏者として曽根麻矢子さんが加わるのも注目です。

バロック音楽,古典派の作品に間に演奏されるフランケの作品というのも気になります。YouTubeで調べてみると,弦楽のための作品で大変聞きやすい作品のようです。
https://www.youtube.com/watch?v=Y6s7TKRLLu8

その他,ハイドンの交響曲第82番「熊」も演奏されます。1月の定期公演では第83番「めんどり」が演奏されましたので,動物続きです。

  • J.S.バッハ:管弦楽組曲第1番ハ長調,BWV.1066
  • フランケ/イエロー・クラウズ(2009年)
  • ハイドン/交響曲第82番ハ長調,Hob.I-82「熊」
  • バッハ,J.S./管弦楽組曲第3番ニ長調,BWV.1068



■3月15日(日) 14:00 石川県立音楽堂コンサートホール
北陸新幹線開通記念:日本の歌百選 合唱フェスティバル 秋川雅史とうたおう!

指揮:三河 正典,独唱:秋川 雅史,合唱:北陸新幹線沿線都市の女声合唱団

3月14日,石川県民にとっては「長年の夢」だった北陸新幹線が金沢まで開通します。その翌日の公演ということで,北陸新幹線沿線の県から女声合唱団が金沢に集まってきて(当然,新幹線で来るのでしょうか?),「千の風」の秋川さんと一緒に「日本の歌」を歌うという「合唱フェスティバル」が行われます。

「その時」になってみないと実感は湧きませんが,開通翌日の日曜日ということで,JR金沢駅周辺は「お祭り」状態になっているかもしれませんね。ちなみに登場するのは,次の団体です(新潟県が入っていないのが,微妙に気になったりますが...それと,茨城県が入っているのもやや不思議ですが...この際,堅いことは抜きですね)。新幹線開通のメリットを生かし,今後も「駅前の立地」を生かしてこの手の企画を色々と行えそうですね。

  • 彩の国女声合唱団(埼玉)
  • アルモニアRosa(茨城)
  • グループ・アイ・アーンツ(群馬)
  • 長野ユーカリ女声合唱団(長野)
  • 合唱団おおやま(富山)
  • 特別女性合唱団かがやき(石川)

演奏される曲として,チラシなどには次の曲が書かれていましたが,「日本の歌百選」ということなので,沢山の曲が歌われるのではないかと思います。
  • まつり
  • 千の風になって
  • あすという日が 他



■3月20日(金) 19:00 石川県立音楽堂コンサートホール
オーケストラ・アンサンブル金沢 第363回定期公演フィルハーモニーシリーズ
井上 道義 × 仲道 郁代

指揮:井上道義,ピアノ:仲道郁代

昨年の春以降,咽頭がんの治療のため指揮活動を休止し,秋に見事復帰されたOEK音楽監督の井上道義さんですが,復帰後,OEKではまだ交響曲を指揮していませんでした。「井上さんの指揮する交響曲を聞きたい!」という私のリクエストに応えるように行われるのが,シューベルトの「ザ・グレイト」を中心としたフィルハーモニー定期公演です。

OEKがシューベルトのこの「天国的な長さ」の曲を演奏する機会は,編成にトロンボーンが入ることもあり,それほど多くありませんが,初期ロマン派の曲を頻繁に演奏している,OEKにはぴったりの曲だと思います。井上さんは,近年,NHK交響楽団とブルックナーの交響曲を連続して演奏していますが,この曲の長さにはブルックナーに通じる部分もあります。再びOEKと交響曲を演奏することのできる喜びの溢れた演奏になることを期待しています。

協奏曲のソリストとして,仲道郁代さんが登場するのも楽しみです。仲道さんは,ラ・フォル・ジュルネ金沢には登場していましたが,OEKの定期公演に登場するのは,久しぶりのことです。今回は,仲道さんがピアノ協奏曲全集とピアノ・ソナタ全集を録音しているベートーヴェンの作品ということで,自信に溢れた演奏を期待できます。ピアノ協奏曲第4番は,OEKは意外に演奏していませんので,その点でも楽しみです。

最初に演奏される,ペルトのフラトレスも楽しみです。以前,ギドン・クレーメルがOEKと共演した際に演奏されたことがありますが,今回はどなたが独奏ヴァイオリンを担当するのでしょうか?同じ音型の繰り返しの多い「天国的な作品」なので,意外にも「ザ・グレート」との相性はぴったりなのではないかと思います。

  • ペルト/フラトレス:ヴァイオリン,弦楽および打楽器のための(1977/1992)
  • ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番ト長調, op.58
  • シューベルト/交響曲第9番ハ長調,D.944「ザ・グレート」

このプログラムの演奏会は,次のとおり東京でも行われます。いよいよ「新幹線で演奏旅行」ですね。

3月24日(火) 19:00 サントリーホール



■3月29日(日) 14:00 コンサートホール
オーケストラ・アンサンブル金沢「オーケストラの日」2015

指揮:角田 綱亮,いしかわ子ども邦楽アンサンブル,石川県ジュニアオーケストラ,オーケストラ・アンサンブル金沢

このところ定着してきた,3月31日の「オーケストラの日」に合せて行われる,OEK定期会員・賛助会員ご招待の演奏会です。全国各地のオーケストラで毎年工夫の凝らされた演奏会が行われています。今年の詳細な内容は未定ですが,例年通り,いしかわ子ども邦楽アンサンブル,石川県ジュニアオーケストラとオーケストラ・アンサンブル金沢が登場する,「お客様感謝デー」となるようです。OEK定期会員と賛助会員はご招待で,楽器体験コーナーもあるようです。

指揮は,昨年に続いて角田鋼亮(つのだ こうすけ)さんです。角田さんですが,昨年末から,KAJIMOTOに所属することになり,今後さらに活躍の場が広まりそうですね。
http://www.kajimotomusic.com/jp/news/k=2058/

  • 外山雄三:管弦楽のためのラプソティー 他



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2001年9月6日開設