OEKfan  オーケストラ・アンサンブル金沢を応援するページ  管理人:金沢市在住hs(C)

このページは,オーケストラ・アンサンブル金沢(略称OEK)を応援するページです。OEKの演奏会を楽しむために役立つ情報を満載したいと考えています。
2018年6月の演奏会  今後の予定 backnumber

■6月9日(土) 開演 14:00 石川県立音楽堂 コンサートホール
第402回定期公演マイスター・シリーズ ドイツ、音楽の街《デュッセルドルフ》
指揮:川瀬賢太郎,語り:谷花音 

OEK6月の定期公演には,9月にパーマネント・ゲストコンダクター(常任客演指揮者)に就任する川瀬賢太郎さんが登場します。演奏する曲は,武満徹の晩年の作品2曲とシューマンの交響曲第3番「ライン」です。

今シーズンのマイスターシリーズでは,「ドイツ,音楽の街」ということでドイツの都市にちなんだ曲が演奏されています。今回はライン川沿いにあるデュッセルドルフということで,この都市で初演された「ライン」が選ばれたようです。武満徹の方は...恐らく,デュッセルドルフには関係なさそうです。ちなみにこの「ライン」ですが,池辺晋一郎さんが事あるごとに,「とても好きな作品」とおっしゃっている作品ですね。「ドイツ音楽紀行」といった趣きのあるこの作品を川瀬さんはどのように聞かせてくれるでしょうか。

前半に演奏される武満徹の作品では,ナレーションの入る「系図」の方が特に注目だと思います。この曲については,故岩城宏之さんがOEK用に編成を小さくした版で定期公演で演奏したことがありますが,今回の演奏はその再演ということになります。谷川俊太郎さんの詩の朗読と並行して演奏される独特な作品ですが,今回は谷花音さんが朗読します。岩城さんの時は,ベテラン女優の吉行和子さんが担当し,昔話のような雰囲気を出していましたが,今回の谷花音さんは,まだ14歳になったばかりの大変若い方ですので,前回とは全く違った雰囲気になりそうです。

「波の盆」は本当に武満さんの最晩年の作品で,岩城さんが「美しすぎる」と何かの機会におっしゃられていたのを思い出します。

日本を代表する若手指揮者の一人の川瀬さんは,現代曲を積極的に取り上げている点で,OEKの方向性とぴったり合うと思います。「就任前祝い」の定期公演を楽しみたいと思います。

  • 武満徹/波の盆(1996)
  • 武満徹(岩城宏之編曲)/系図(1992)
  • シューマン/交響曲第3番変ホ長調,op.97「ライン」

(詳細)
https://ongakudo.jp/ev_oek?ev_id=1030
http://www.oek.jp/event/1030-2



■6月12日(火) 開演 19:00 こまつ芸術劇場うらら 大ホール
小松定期公演《春》チャイコフスキー・プログラム
指揮:川瀬賢太郎,ピアノ:平野加奈

川瀬さんは,金沢での定期公演に加え,小松定期公演の方にも登場します。こちらはOEKが演奏することが滅多にないチャイコフスキーの作品が演奏されます。こまつ芸術劇場の方はそれほど大きなホールでありませんので,大迫力の演奏になりそうです。地元金沢出身のピアニスト,平野加奈さんとの共演も大変楽しみです。

  • チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番変ロ短調,op.23
  • チャイコフスキー/交響曲第5番ホ短調,op.64

(詳細)
http://www.oek.jp/event/1032-2



■6月16日(土) 開演 14:00 石川県立音楽堂コンサートホール
第31回県教弘クラシックコンサート: 青島広志先生のモーツァルト!
指揮・お話:青島広志,ファゴット:柳浦慎史

この時期恒例の県教弘主催の無料コンサートです(要整理券,配布済)。今年は,青島広志さんの指揮とお話による,モーツァルト特集。ガル祭のアンコール公演のようですね。個人的に注目しているのは,OEKのファゴット奏者の柳浦慎史さんの独奏によるファゴット協奏曲です。

  • モーツァルト/ファゴット協奏曲変ロ長調,K.191
  • モーツァルト/歌劇「魔笛」K.620〜序曲,僧侶の行進曲
  • モーツァルト/交響曲第40番ト短調, K.550から
  • モーツァルト/交響曲第41番ハ長調, K.551「ジュピター」から

(詳細)
https://ongakudo.jp/ev_oek?ev_id=1095



■6月17日(日) 1回目 11:00-11:40 / 2回目 13:00-13:40 金沢21世紀美術館交流ゾーン
バッハから一柳慧まで 時・空間
music@rt season 12 オーケストラ・アンサンブル金沢設立30周年記念
演奏:OEKメンバー(トロイ・グーキンズ,若松みなみ(ヴァイオリン),古宮山由里(ヴィオラ),ソンジュン・キム(チェロ), ダンス:小尻健太(ダンサー・振付家)

OEKメンバーが金沢21世紀美術館内で演奏する,無料の室内楽公演です。今回は,世界的に活躍するダンサー・振付家の小尻健太さんとの共演で,バッハから一柳慧まで,300年を一気に駆け抜けます。
  • シーン1 小尻健太ソロパフォーマンス
  • シーン2 OEKメンバー
  • シーン3 OEKと小尻健太による共演

演奏曲目(作曲年)
  • バッハ/エア(1731)
  • モーツァルト/アイネ・クライネ・ナハトムジーク〜第1楽章(1787)
  • シューベルト/楽興の時第3番(1823-1828頃)
  • プッチーニ/菊(1892)
  • ショスタコーヴィチ/ポルカ(1931)
  • 一柳慧/インタースペース〜第4楽章




■6月21日(木) 開演 19:00 石川県立音楽堂 コンサートホール
第403回定期公演フィルハーモニー・シリーズ ロータ&ロッシーニ《イタリア・プログラム》
指揮:下野竜也,ハープ:吉野直子


OEKの6月の定期公演。フィルハーモニー・シリーズの方には,下野竜也さんが登場します。今回素晴らしいのは,何と言ってもイタリアの作曲家の作品を並べた選曲です。OEKがこれまで演奏したことのないニーノ・ロータの曲が入っていたり,後半の方はロッシーニの序曲4曲がずらっと並んでいたり,「さすが下野さん」という雰囲気が聞く前から漂っています。

後半に序曲4つを並べるというのは,数年前にスッペの序曲集を取り上げた時と同様の形です。「セビリアの理髪師」「ウィリアムテル」といった超名曲を敢えて外しているところも下野さんらしいところで,4つ並べて交響曲のように聞かせる,という意図が感じられます。

ニーノ・ロータは,往年の名画を彩る名テーマ曲の数々(「太陽がいっぱい」「ロミオとジュリエット」「ゴッドファーザー」「道」...キリがありません)で知られている作曲家ですが,クラシック音楽に属する作品も書いています。今回演奏されるのはハープ協奏曲です。そして,ソリストとして登場するのが,5月のガル祭にも登場した,日本を代表するハーピストの吉野直子さんです。一体どういう曲なのか,先入観なしに楽しみたいと思います。

その他,最初にブリテンのマチネ・ミュージカルも演奏されます。この曲はイタリアに関係なさそう...と思って,よくよく調べてみると,ロッシーニの色々な音楽をアレンジした,粋な組曲です。言ってみれば,ロッシーニで始まり,ロッシーニで終わる構成ということになります。初夏の気分を盛り上げる楽しい演奏会になることを期待したいと思います。

PS.下野さんといえば,鹿児島県出身。そして今年の大河ドラマ「西郷どん」のテーマ曲を指揮されています。ニーノ・ロータとの映画音楽つながりで,「西郷どん」のテーマ曲がアンコールで演奏されないかな...と勝手に期待しています。

  • ブリテン/マチネ・ミュージカル,op.24
  • ロータ/ハープ協奏曲
  • ロッシーニ/歌劇「シンデレラ」序曲
  • ロッシーニ/歌劇「絹のはしご」序曲
  • ロッシーニ/歌劇「アルジェのイタリア女」序曲
  • ロッシーニ/歌劇「セミラーミデ」序曲

(詳細)
http://www.oek.jp/event/1033-2
https://ongakudo.jp/ev_oek?ev_id=1033

この公演に先立って,16:30から 同じコンサートホールで「池辺晋一郎が語るドビュッシーの音楽とオペラ「ペレアスとメリザンド」」と題した「予習企画」が行われます。池辺さんは,「これを聞くと7月30日の公演が楽しめるようになります」と語っていました。恐らく池辺さんはピアノを弾きながら,曲のポイントを分かりやすく説明してくれるのではないかと思います。7月30日の第405回定期公演のチケットを持参すれば,無料で参加できるということですので(この公演だけだと500円のようですが...そういう人はあまりいなさそう?),関心のある方は,定期公演と合わせてご参加ください。

(詳細)
https://ongakudo.jp/ev_oek?ev_id=1083



その後,6月末,OEKは田中祐子さん指揮で次のとおり台湾公演を行います。

http://www.oek.jp/event/1036-2 | http://www.oek.jp/event/1039-2



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2001年9月6日開設