OEKfan  オーケストラ・アンサンブル金沢を応援するページ  管理人:金沢市在住hs(C)

このページは,オーケストラ・アンサンブル金沢(略称OEK)を応援するページです。OEKの演奏会を楽しむために役立つ情報を満載したいと考えています。
2011年6月の演奏会  今後の予定 backnumber

■6月8日(水)19:00開演(18:15開場)石川県立音楽堂コンサートホール
第303回定期公演マイスター・シリーズ
指揮:板倉康明 独奏:舘野泉(ピアノ)

6月のマイスター定期公演は,5月のリープライヒさん指揮による定期公演に続き,非常に渋いプログラムです。シェーンベルク,吉松隆,リンドベルイ,アダムズというラインナップは,クラシック音楽を長年聞いてきた音楽ファンにも「どういう音楽が出てくるかわからない」と思わせるような,挑戦的なものです。指揮の板倉康明さん,ピアノの舘野泉さんがOEKの定期公演に登場するのも,ともに今回が初めてということで,これまでにないタイプの定期公演になりそうです。

演奏される曲の中では,脳溢血で倒れた後「左手のピアニスト」として再起した舘野泉さんとの共演で演奏される,吉松隆さんの作品が特に注目でしょう。吉松さんは,「難解な現代音楽」を嫌っている方ですので,恐らく,大変聞きやすい作品ではないかと思います。ちなみにケフェウスというのは,吉松さんの作品によくあるように,星座の名前です。この曲についての情報は次の吉松さんのサイトに書かれています。
http://yoshim.cocolog-nifty.com/office/2007/09/post_4e8a.html

# 舘野さんと室内オーケストラのために書かれた作品ということで,可能ならば,プレトークに登場して頂きたいものです。

指揮の板倉康明さんについては,お名前を聞いたのは今回初めてだったのですが,クラリネット奏者としても活躍されている方で,東京シンフォニエッタの音楽監督とのことです。室内オーケストラによる現代作品を得意とされている方のようなので,他の演奏についても期待したいと思います。

アダムスの曲が取り上げられるのは,2年連続です。今回の室内交響曲は,Wikipediaによると「シェーンベルクの技巧がかった表現主義音楽を、カートゥーン・アニメ調の音楽に溶け込ませるという斬新なスタイルの作品」ということで,最初のシェーンベルクのパロディとして楽しめるのかもしれません。

リンドベルイの曲は,同タイトルのピアノ作品をもとに,アンサンブル・アンテルコンテンポランの委嘱を受けて作曲されたものです。北欧フィンランドの現代作曲家ということで,北欧の音楽を得意とする,舘野さんのとの関連もありそうな選曲ですね。
  • シェーンベルク:室内交響曲第1番ホ長調
  • 吉松隆:左手のための協奏曲「ケフェウス・ノート」
  • リンドベルイ:ジュビリーズ
  • アダムズ:室内交響曲



■6月22日(水)19:00開演(18:15開場)石川県立音楽堂コンサートホール
第304回定期公演フィルハーモニー・シリーズ
指揮:山田和樹  ※ロジェ・ブトリーが急病のため変更となりました
独奏:デイヴィッド・ジョーンズ(ドラムス)


6月のフィルハーモニー定期は,当初,ロジェ・ブトリーさんが登場するはずでしたが,急病のため,山田和樹さんに交替になりました。山田さんは,ラ・フォル・ジュルネ金沢をはじめ,たびたびOEKを指揮されていますが,定期公演自体に登場するのは,今回が初めてということになります。山田さんは,2009年のブザンソン国際指揮者コンクールで優勝以来,活動の場を広げています。今回の選曲は当初のブトリーさんによる選曲を踏襲しているのだと思いますが,”ブザンソン”出身の指揮者にぴったりの,ラテン系の曲が中心となっています。

特に古典交響曲,クープランの墓はどちらもOEKがたびたび取り上げてきた作品です。今回,山田さんがどういうアプローチを見せてくれるのか楽しみにしたいと思います。

もう一つの期待は,渡辺俊幸さんによるドラム協奏曲「Essay for Drums and Small Orchestra」です。この曲は2006年のOEKとオーストラリアのヴィクトリア州の共同委嘱作品として作られたもので,CD化もされています。今回は,初演時と同じオーストラリアの打楽器奏者デイヴィッド・ジョーンズさんによって演奏されます。




■6月26日(日)15:00開演(14:15開場) 石川県立音楽堂コンサートホール
ルドヴィート・カンタ 来日20周年記念 夢の協奏曲公演「ボヘミアの魂」
チェロ独奏:ルドヴィート・カンタ 指揮:井上道義 

OEKの看板奏者,首席チェロ奏者のルドヴィート・カンタさんが来日して20周年を迎えます。長かったように感じることもあれば,早く感じることもあるのが年月ですが,カンタさんについては,ずっと以前から「金沢にいて当たり前」という感覚を持っているOEKファンが多いのではないかと思います。

その来日20年を記念して,チェロ協奏曲2つを組み合わせた演奏会が行われます。共演するのは,井上道義指揮のOEKです。ドヴォルザークのチェロ協奏曲は,全チェロ協奏曲中でもっとも人気の高い作品&大曲&難曲ですが,今回の注目は日本初演となるマルティヌーのチェロ協奏曲でしょう。この演奏会の主催は,「夢の協奏曲実行委員会」という委員会です。この「夢の協奏曲」というのが,このマルティヌーの曲なのではないかと思います。

こういった演奏会が実現するのもやはり,カンタさんの地元金沢での人気の高さによるものでしょう。OEKファン,カンタさんファンとして,しっかり応援してこようと思います。

  • ドヴォルザーク/スラブ舞曲 第8番 ト短調
  • マルティヌー/チェロ協奏曲 第2番<日本初演>
  • ドヴォルザーク/チェロ協奏曲 ロ短調 作品104

主催:夢の協奏曲実行委員会
共催:(財)石川県音楽文化振興事業団、(財)石川県芸術文化協会、北國新聞社
後援:スロヴァキア共和国大使館、日本マルチヌー協会

(参考サイト) http://kanta-cello.com/



■6月29日(水)19:00 石川県立音楽堂交流ホール
OEK室内楽シリーズ「もっとカンタービレ」第26回 これぞ室内楽の王道!
出演:OEKメンバー

OEK室内楽シリーズの第26回は,「これぞ室内楽の王道!」と題して,OEKメンバーによる,ベートーヴェンとバルトークの弦楽四重奏曲を中心としたプログラムが演奏されます。このシリーズでは,団員による,ひねりのある選曲が多かったので,ベートーヴェンの弦楽四重奏曲が取り上げられるのは,意外に珍しいかもしれません。コダーイとバルトークというハンガリーの曲が演奏されるのも楽しみです。その他,木管六重奏曲も演奏されます。木管三重奏曲というのは,よくありますので,その2倍の人数なのでしょうか?どういう編成で,どなたが登場するのかも楽しみにしたいと思います。

  • コダーイ:セレナーデop.12
  • トゥイレ:木管六重奏曲op.6
  • バルトーク:弦楽四重奏曲第3番Sz.85
  • ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第11番へ短調op.95「セリオーソ」

出演するのは,次の皆さんL+αです。
江原千恵,上島淳子(ヴァイオリン),柳浦慎史(ファゴット),大澤明(チェロ)他



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 2001年9月6日開設