2002年6月の演奏会から

■6月2日(日) ふだん着ティータイムコンサート Vol.5
ふだん着ティータイムコンサート この演奏会は,OEKに対する親しみを増してもらうために,団員が自主的に行っている企画です。すっかり恒例の行事となり,今回で5回目です。会場は金沢市民芸術村で,もちろん入場無料です。

基本的には,小さいお子様連れの方でも気軽に楽しめるような演奏会なのですが,プログラムを見てみますと,大人向けの渋い内容のものもかなり含まれています。15:00〜19:00という長い演奏会ですので,好きなところだけ聞くというのでも良いと思います。アンサンブル金沢を指揮できるコーナーや体験コーナーもあるようなので,OEKの団員の素顔を知りたい,という方は是非参加してみてください。

演奏会は,ミュージック工房とドラマ工房の2箇所で,次のようなスケジュールで行われます。
●ミュージック工房
15:30〜16:30室内楽コンサート,17:00〜18:00室内楽コンサート

●ドラマ工房
15:00〜16:00子供のためのコンサート(体験コーナー,1分間指揮者コーナーあり)
16:30〜17:30室内楽コンサート
18:00〜19:00大人のためのコンサート(体験コーナー,1分間指揮者コーナーあり)

このうち室内楽コンサートでは,次のようなものが演奏されます。
プロコフィエフ/五重奏曲,シューベルト/弦楽五重奏曲,バッハ/ダブルリード四重奏曲,ブラームス/弦楽六重奏曲第2番,ヒンデミット/七重奏曲,バルトーク/コントラスト〜第1楽章,ボーリング/Tool suite〜第1楽章,ビートルズ/八重奏曲,とっとこハム太郎

■6月10日(月) 第122回定期公演F
指揮=大山平一郎,ピアノ=山下洋輔

2002年6月の定期公演FViva! America と題された演奏会です。注目は何といっても後半に登場するジャズ・ピアニストの山下洋輔さんです。ガーシュインのラプソディ・イン・ブルーは山下洋輔版となっているとおり,かなり型破りの演奏が期待できそうです。その他,ガーシュインのサムワン・トゥ・ウォッチ・オーバー・ミーでも山下さんのピアノが入るようです。後半では,バーバー/弦楽のためのアダージョガーシュイン/ポーギーとベス〜サマータイムも演奏されます。

前半は,「ハリウッド&ブロードウェイ大全集」と題されているとおり,次のような映画・ミュージカルの音楽が演奏されます。ミッション・インポッシブル,西部劇メドレー,マイ・フェア・レディ,南太平洋,王様と私,タイタニック,ウェストサイド物語,風とともに去りぬ

この日の指揮は,九州交響楽団の常任指揮者の大山平一郎さんです。OEKの定期初登場ではないかと思います。その他,歌と司会として安崎求さん,杉田真理子さんが登場します。この日のプログラムの音楽監督・編曲は前田憲男さんです。このところOEKはボブ佐久間さん,渡辺俊之さんなど日本を代表するアレンジャーとのお付き合いが多いようですが,この日の前田さんのアレンジも聞き物になることでしょう。

■6月28日(金) 第123回定期公演PH
指揮=ジャン=ピエール・ヴァレーズ

2002年6月の定期公演PH前のOEKのプリンシパル・ゲスト・コンダクター,ジャン=ピエール・ヴァレーズさんが石川県立音楽堂に初めて登場する演奏会です。演奏される曲目はヴァレーズさんの得意なフランス音楽が中心となっています。

次の曲が演奏されます。ルーセル/小管弦楽のための協奏曲ラヴェル/ピアノ協奏曲ト長調レスピーギ/組曲「鳥」ビゼー/交響曲第1番です。レスピーギ以外は過去の演奏会でも取り上げられたことのある曲ばかりです。特にラヴェルとビゼーはOEKの定番レパートリーと言えるでしょう。

ラヴェルのピアノ協奏曲は過去何人かのピアニストで聞いてきましたが,今回のソリストは,児玉桃さんです。児玉さんは,フランスで育ちの若手で,OEKとはモーツァルト全集などでも共演をしています。ちなみに児玉さんのお姉さんの麻里さんもピアニストで,指揮者のケント・ナガノさんの奥様です。