2003年3月の演奏会から OEKが登場する金沢周辺で行なわれる演奏会

「オーケストラ・アンサンブル金沢1000」第1期(5枚)が発売されました。5枚セットだと,右の写真のような豪華な箱に入っています。
ジャケットには演奏会の写真など音楽堂の写真がたくさん使われています。定期公演に出かけた人には,演奏会を振り返るための格好のCDとなっています。
このシリーズの感想のページを作ってみました。

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[詳細は... 石川県立音楽堂チケットボックス TEL:(076)-232-8632]

■3月8日(土) 第137回定期公演M
指揮=岩城宏之
3月の演奏会OEKの3月の定期公演のマイスター・シリーズには,岩城宏之音楽監督が登場します。「巨匠岩城のブラームス特集」ということで演奏される曲目は,前半,後半ともブラームスです。OEKが,ブラームスの交響曲を演奏する機会はこれまで非常に少なかったのですが,今年は1月にも二重協奏曲が演奏されましたので,今後は徐々にレパートリーに加えて行くのかもしれません。

今回演奏されるのは,ブラームス:交響曲第4番です。OEKが定期公演で演奏するのは恐らく初めてではないかと思います。ブラームス最後の渋い交響曲を岩城さんがどのように聞かせてくれるかが楽しみです。

この演奏会のもう一つの注目は,独奏ヴァイオリンとして川久保賜紀さんが登場することです。川久保さんは,昨年のチャイコクフスキー国際コンクールで最高位(1位なし2位)を受賞されて話題になった方です。当初この演奏会はアナスタシア・チェボタリョーヴァさんが登場する予定でしたが,この方も過去にチャイコフスキー国際コンクールで「1位なし2位」になられた方でしたので,面白いつながりがあります。今回川久保さんが演奏するのは,ブラームス:ヴァイオリン協奏曲です。

■3月21日(金) 第138回定期公演PH
指揮=ギュンター・ピヒラー

2003年3月の公演3月のフィルハーモニー公演は,プリンシパル・ゲスト・コンダクターのギュンター・ピヒラーさんが登場します。ベートーヴェン,モーツァルトといったウィーン古典派の曲を中心としたプログラムとなります。ピヒラーさんは,昨年11月のスペシャル公演で,素晴らしい「ジュピター」を聞かせてくれたばかりですので,今回演奏されるベートーヴェン:交響曲第2番もどういう演奏になるのかとても楽しみです。この曲は,ベートーヴェンの交響曲の中では比較的取り上げられない曲ですが,「英雄」でブレイクする直前の若々しさの溢れる魅力的な曲です。

今回,独奏ピアノで登場するのは菊池洋子さんです。この方は昨年のザルツブルク・モーツァルト国際コンクールで優勝された方です。3月の公演は,川久保さん菊池さんと昨年国際コンクールで優勝された日本人女性が続けて登場ということになります。演奏されるのは,モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番です。モーツァルトにちなんだコンクールでの優勝者ということで楽しみな演奏になりそうです。その他,メンデルスゾーン:フィンガルの洞窟が演奏されます。


■3月27日(木) ルービンシュタイン・メモリアル
指揮=ギュンター・ピヒラー,ピアノ=中村紘子
2003年3月の公演3月には定期演奏会の他に「ルービンシュタイン・メモリアル」と題した演奏会が行なわれます。20世紀を代表するピアニスト,アルトゥール・ルービンシュタインの没後20年を記念した演奏会で,中村紘子さんが登場します。

この演奏会はルービンシュタイン協会が中心になって行なっている"A Living memorial to Arthur Rubinstein"という企画の一環で,2002年12月から約1年間,世界各国でルービンシュタインと縁のある著名な演奏家によって行なわれます。参加するピアニストとしては,アルゲリッチ,アックス,ブレンデル,ポリーニ,ツィメルマン...という凄い顔ぶれが並んでいます。日本のピアニストでは,ルービンシュタインコンクールの審査員を務め,ルービン・シュタイン・ゴールドメダルを授与されたことのある中村さんに依頼されました。OEKは,この中村さんの”ご指名”で今回共演することになりました。大変名誉なことと思います。

演奏される曲はショパン:ピアノ協奏曲第2番ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」メンデルスゾーン:フィンガルの洞窟の3曲です。

同様の演奏会は,3月24日東京,3月25日大阪でも行なわれます。