■４月８日（日）15:00〜 石川県立音楽堂コンサートホール
第6回北陸新人登竜門コンサート：管・打楽器，声楽部門 指揮＝井上道義
 毎年，4月上旬の日曜日に行なわれている北陸の新人演奏家発掘のための恒例のコンサートです。今回は管・打楽器，声楽部門で，次の４人の方が選ばれました。全員，石川県出身の方です。
−羽根由紀美（ソプラノ，輪島市出身）
−仲谷響子（メゾソプラノ，輪島市出身）
−南真一（マリンバ，金沢市出身）
−田中優幸（テューバ，加賀市出身）
演奏されるのは次の曲目です。
−ヴォーン・ウィリアムス：チューバ協奏曲ヘ短調（田中）
−ヴェルディ：歌劇「オテロ」〜「柳の歌」「アヴェ・マリア」（仲谷）
−モーツァルト：歌劇「フィガロの結婚」〜愛の神よ照覧あれ
−パーセル：歌劇「ディドとアイネイアス」〜「お前の手を，ベリンダ」「私が地中に横たえられた時」（以上，羽根）
−ポール・クレストン：マリンバのための小協奏曲（南）
管・打楽器，声楽部門では，いろいろなタイプの音楽が一回の演奏会の中で取り上げられますので，一種「ガラ・コンサート」のような面白さもあります。今回も通常の定期公演では聞くことができないような作品が並んでいますので，それらを聞くのも楽しみの一つです。
この演奏会は，故岩城宏之OEK永久名誉音楽監督が提唱された企画ですが，今回からは，二代目音楽監督の井上道義さん指揮OEKとの共演となります。新音楽監督と新人演奏家がどのような演奏を繰り広げてくれるのかにも大いに期待したいと思います。
■４月２１日(土) 18:00〜 石川県立音楽堂コンサートホール
聖響×ミンツのブラームス
第２１９回定期公演PH 指揮＝金聖響，ヴァイオリン＝シュロモ・ミンツ
 OEKは，数年前から昨年３月の定期公演まで，４回に分けて岩城宏之さん指揮でブラームスの交響曲全集を演奏してきましたが，2007年は「聖響×ＯＥＫ／ブラームス・チクルス」と題した４回シリーズの公演を大阪のザ・シンフォニー・ホールで行います。この公演は，ザ・シンフォニーホールの創立２５周年の記念行事で，交響曲だけではなく協奏曲や管弦楽用に編曲された作品も取り上げられる本格的な内容となっています。その第１回公演と同じ内容が金沢では定期公演として行われます。
今回演奏されるのは，次の曲目です。
−ブラームス/大学祝典序曲 op.80
−ブラームス/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調op.77
−ブラームス/交響曲第１番 ハ短調op.68
今回の注目は，まず，世界的に著名なヴァイオリニスト，シュロモ・ミンツさんがOEKと初共演する点です。ミンツさんは，近年，ヴァイオリニストとしての活動を減らしているようですが，ドイツ・グラモフォンに数多くのヴァイオリンのレパートリーの録音を残している現代を代表する演奏家です。若い頃から活躍されている方ですが，一体どのような演奏を聞かせてくれるのか大いに期待したいと思います。
交響曲の方は第１番が演奏されます（このチクルスでは１番から順に演奏されるようです）。すっかりお馴染みの名曲ですが，昨年は例の「のだめカンタービレ」実写版ドラマでもこの曲の演奏シーンが放送されるなど，さらに一層人気が高まっている曲です。「千秋真一指揮R☆Sオーケストラ」によるこの曲のCDが発売されたこともありましたが，この千秋のイメージと重なるような”若きスター指揮者”金聖響さんの指揮ということで，非常に注目度の高い公演になるのではないかと思います。
（参考ページ）聖響×OEK／ブラームス・チクルス＠ザ・シンフォニー・ホール
■4月28日(土) 18:00開演 石川県立音楽堂コンサートホール
オーケストラとともに歌う，愛の名曲集
第２２０回定期公演Ｆ 歌＝大橋 純子， 指揮＝渡辺 俊幸
 ファンタジー・シリーズでは，日本を代表する女性歌手がゲストとして登場することが多いのですが，今回のゲストの大橋純子さんもまた，そういう実力を持った歌手の一人です。大橋さんは，１９７０年代後半から１９８０年代前半のいわば歌謡曲の全盛期に多くのヒット曲を生み，その後，幅広い活躍をされている方です。この間，ずっと別格的な実力派歌手として一目置かれている歌手です。今回は，次のような曲が歌われます。「シルエット・ロマンス」 「愛は時を越えて」ほか
この大橋さんですが，プロフィールを調べてみますと，出身地が北海道夕張市のようです。近年，財政破綻の話題でニュースによく登場する都市ですが，大橋さんの歌で是非力づけてもらいたいものです。
指揮者はおなじみの渡辺俊幸さんです。いつもどおりの楽しいトークにも期待したいと思います。
参考ページ：大橋純子オフィシャル・ホームページ
作曲家渡辺俊幸公式サイト
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