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2009年6月の演奏会  今後の予定 backnumber

6月のOEKの公演ですが,上旬は,「石川県児童・生徒オーケストラ鑑賞教室」が中心です。その他,「10才のためのファーストコンサート」といった公演が富山県の高岡市で行われます。どちらも,関係者のみの演奏会です。

■6月13日(土)15:00開演(14:15開場) 石川県立音楽堂コンサートホール
第262回定期公演マイスター・シリーズ
聖響×OEK BEETHOVEN Symphony 7 8
指揮=金 聖響

OEKとベートーヴェン交響曲全集のCD録音を進めている金聖響さんですが,6月のマイスター定期では,今年,大阪で行っているチクルスに併せる形で交響曲第7番と第8番が演奏されます。第7番については,既にCD録音は終わっていますので,恐らく,この公演と並行して,第8番が録音されるのではないかと思います。ソリストなしの公演ということで,「金聖響×OEKのベートーヴェン」を純粋に楽しむ公演になります。

金聖響さんのアプローチは,古楽器奏法を取り入れた現代のオーケストラによるベートーヴェンということで,OEKからいつもとは一味違った響きを引き出してくれることでしょう。第7番の方は,今年のニューイヤー・コンサートで井上道義音楽監督の指揮で聞いたばかりですが,金聖響さん指揮でこの曲がライブで演奏されるのは初めてのような気します。過去,岩城さんの指揮で何回も聞いてきた曲ですが,その比較も大きな楽しみです。その他,バレエ音楽「プロメテウスの創造物」序曲も演奏されます。

 ベートーヴェン:バレエ音楽「プロメテウスの創造物」序曲
 ベートーヴェン:交響曲 第8番ヘ長調 op.93
 ベートーヴェン:交響曲 第7番イ長調 op.92

今年,大阪で行われている「聖響×OEK/ベートーヴェン・チクルス 全5回」ですが,次のスケジュールで進行中です。
http://asahi.co.jp/symphony/symphony2009/c20090405.html
この定期公演の翌日,大阪のザ・シンフォニーホールで第2回目が行われます。

聖響×OEK ベートーヴェン・チクルス 第2回(大阪)
6月14日(日)15:00開演(14:15開場) ザ・シンフォニーホール(大阪)


また,このチクルスに併せて,金聖響さんが玉木正之さんと書かれた「ベートーヴェンの交響曲」(講談社現代新書)もお読み下さい。このお二人は,最近,「ロマン派の交響曲:「未完成」から「悲愴」まで」(講談社現代新書)という本も出されていますので,関心のある方はどうぞ。

(参考サイト)金聖響Official Blog 棒振り日記


■6月21日(日)14:00開演(13:15開場) 石川県立音楽堂コンサートホール
第22回県教弘クラシックコンサート
指揮=柳澤寿男 独奏:南 真一(マリンバ),作田清美(サクソフォン)

毎年恒例となっている県教弘クラシックコンサートですが,今年は石川県出身の若手奏者2人をソリストに迎えて,次のような曲が演奏されます。

 ロッシーニ:歌劇「アルジェのイタリア女」序曲
 クレストン:マリンバと管弦楽のための小協奏曲 op.21
 グラズノフ:サクソフォン協奏曲 op.109
 モーツァルト:交響曲 第40番 ト短調 K.550

南真一さんは,ラ・フォル・ジュルネ金沢での「エキコン」が大好評でした。作田清美さんは,3月に行われた井上道義さん指揮の定期公演で取り上げられた「アルルの女」の中でサクソフォーンを担当されていた方です。OEKの活動とともに,地元のアーティストの活躍の場が広がっているのは嬉しい限りです。その他,公演に先立ち,春日朋子さんのオルガンによるプレ演奏が行われるようです。

なお,この公演ですが入場無料ですが,整理券が必要です。詳細は以下にお尋ねください。
石川県教育弘済会事務局(076−288−6566)



■6月26日(金)19:00開演(18:15開場) 石川県立音楽堂コンサートホール
第263回定期公演フィルハーモニー・シリーズ
世界の潮流
指揮=ギュンター・ピヒラー,独奏=ラドヴァン・ヴラトコヴィチ(ホルン)

6月末の定期公演には,OEKの前プリンシパル・ゲスト・コンダクターで,現在は名誉アーティスティック・アドヴァイザーのギュンター・ピヒラーさんが登場します。ピヒラーさんの公演は,いつもピリッと引き締まった緊張感が漂っていますが,今回のプログラムは,いろいろな点で特に注目です。

まず,OEKが取り上げる機会の少ないリヒャルト・シュトラウスの作品が取り上げらます。シュトラウスと言えば,大編成のオーケストラ作品が有名ですが,今回は弦楽合奏のみによる「メタモールフォーゼン」が演奏されます。過去,数回演奏してきた曲ですが,以前,同じく弦楽合奏の作品であるシェーンベルクの「浄夜」で,非常に精緻な演奏を聞かせてくれたピヒラーさんですので,今回もまた完成度の高い迫力のある演奏を聞かせてくれることでしょう。

今回,この公演の前日に「メタモールフォーゼン」講座という企画があるのも注目です。プレトークの拡大版のような実験的な企画ですが,少々歯ごたえのありそうな曲について,指揮者の解説を聞くというのは,私を含めマニアックなOEKファンにとっては,特に感心が高いものだと思います。過去,数回ピヒラーさんのトークを何回か聞いたことがありますが,非常に明晰に説明をされていましたので,大いに期待したいと思います。4月に行われた下野達也さん指揮の定期公演の時の「音楽堂アワー」にも通じる企画だと思いますが,「マニアックな曲目解説」というのは,OEKの定期公演の新しい目玉になっていく可能性があると思います。

もう一つの注目は,ホルン独奏として登場する,ラドヴァン・ヴラトコヴィチさんです。オーケストラに所属するホルン奏者以外では,恐らく,現在世界でいちばん有名なホルン奏者の一人だと思います。今回,メインで演奏される「メタモールフォーゼン」と合わせるように,OEKがあまり取り上げたことのない,シュトラウスのホルン協奏曲が演奏されますが,この選曲もまた注目です。

そして,もう1曲,モーツァルトの管楽器のためのセレナードが取り上げられます。メタモール・フォーゼンとあわせるとフルのOEKの編成になる形ですが,この曲もこれまで取り上げられたことのない作品ですので,期待したいと思います。

 R.シュトラウス:メタモルフォーゼン
 R.シュトラウス:ホルン協奏曲 第1番 変ホ長調 op.11
 モーツァルト:セレナード 第12番 ハ短調 K.388(384a)

ギュンター・ピヒラーによる「メタモルフォーゼン」講座
6月25日(木)19:00開始 石川県立音楽堂交流ホール 
※6月26日の定期公演のチケットを提示すれば,入場できます。入場無料

その他,次のような室内楽の演奏会も併せて行われます。

OEK赤羽ホール室内楽シリーズ ラドヴァン・ヴラトコヴィチ with OEKメンバーズ
6月23日(火)18:30開演(18:00開場) 北國新聞赤羽ホール

ラドヴァン・ヴラトコヴィチ(ホルンソロ),田島睦子(ピアノ),【OEKメンバー】金星眞(ホルン),アビゲイル・ヤング(OEKコンサートマスター),アレクサンドラ・グレフィン(ヴァイオリン),ドナタ・ベッキング(ヴィオラ)、コンスタンツェ・ヴェットマン(ヴィオラ),早川寛(チェロ)



その他,6月は石川県外で次のような公演が行われます。

高岡公演(富山) OEK with 渡辺真知子
6月7日(日)15:00開演(14:30開場) 高岡市民会館
竹本泰蔵(指揮)渡辺真知子(歌)

〈東京の夏〉音楽祭2009 オープニング・コンサート
6月29日(月)19:00開演 東京オペラシティコンサートホール
指揮:井上道義 出演:東京楽所(雅楽・舞楽) 天台聲明音律研究会(聲明

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 2001年9月6日開設