2002年5月の演奏会から

■5月3日(金) 第4回もりのみやこコンサート
指揮=榊原栄
もりのみやこコンサートこの演奏会は,毎年5月の連休の頃に北國新聞社主催で行われているものです。その名のとおり,もりのみやこ合唱団とOEKが中心となってポピュラーな曲を中心としたプログラムが演奏されます。今回は,ゲストとして金沢市出身のピアニストの宮谷理香さん,メゾ・ソプラノの串田淑子さんが登場します。指揮者は榊原栄さんです。皆さんカウントダウン・コンサートなどでおなじみの方々です。

次のような曲が演奏されます。「利家とまつ」のテーマ,宮崎駿メドレー,いつも何度でも,グリーグ/ピアノ協奏曲,ビゼー/歌劇「カルメン」〜ハバネラ,マスカーニ/歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜ママの知るとおり,ディズニー・メドレー,カントリー・ロード,シュトラウス,J./ワルツ「美しく青きドナウ」

■5月10日(金) 第120回定期公演M
リーダー,ヴァイオリン=サルヴァトーレ・アッカルド

2002年5月の定期公演M5月はイタリアのヴァイオリニストのサルヴァトーレ・アッカルドさんの月になります。Mシリーズの方は,アッカルドさんがリーダーも務めます。1月のダウスさん,安永さんに続いての弾き振りです。プログラムは,ロッシーニ/セヴィリアの理髪師序曲に続いて,協奏曲が2曲演奏されます。

アッカルドさんが演奏するのは,パガニーニ/ヴァイオリン協奏曲第2番「ラ・カンパネラ」です。アッカルドさんは,パガニーニのヴァイオリン協奏曲全集をレコーディングしている数少ないヴァイオリニストです(しかも複数回レコーディングしています)。この曲は,お得意のレパートリーということになります。この曲の第3楽章は有名なリストの「ラ・カンパネラ」の原曲ですが,意外に演奏されることのない曲です。ヴァイオリンの超絶技巧を楽しめるのではないかと思います。

もう1曲は,アッカルドさんとデュオを組むことも多い名ピアニスト,ブルーノ・カニーノさんのピアノによるベートーヴェン/ピアノ協奏曲第1番です。この2人の共演は,5月13日の邦楽ホールでの演奏会でも楽しむことができます。こちらの方は,モーツァルト,ベートーヴェン,ブラームスのヴァイオリン・ソナタというドイツ音楽ばかりのプログラムです。


■5月23日(木) 第121回定期公演PH
指揮=岩城宏之
5月の定期公演PH5月のPHシリーズの方は,岩城宏之音楽監督とサルヴァトーレ・アッカルドさんの共演となります。ビラに「二人の巨匠の再会」と書いてあるとおり,このお二人は10数年前にヨーロッパ,アメリカ,オーストリアなどで何回も共演をしたことがあるようです。今回は久しぶりの共演になります。

共演するのは,ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲です。メインとなるOEKお得意のベートーヴェン/交響曲第7番とともに円熟した演奏を聴くことができるでしょう。岩城さんがベートーヴェン・プログラムを演奏する場合,最初に現代日本の曲を置くことが多いのですが,今回はおなじみの池辺晋一郎さんの悲しみの森が演奏されます。この曲は1998年にOEKが委嘱した作品で,この年の尾高賞を受賞しています。OEKの特色は,委嘱作品を再演することが多い点です。新しいホールでどう響くかを楽しみにしたいと思います。

なお,これと同じプログラムの演奏会は,名古屋でも行われます。