2003年2月の演奏会から OEKが登場する金沢周辺で行なわれる演奏会

OEKの新譜
いよいよ「オーケストラ・アンサンブル金沢1000」第1期(5枚)が発売されます。石川県立音楽堂の入口にもこのシリーズのポスターが掲示されていました。→

年間購入を申し込むこともできます。

[詳細は... 石川県立音楽堂チケットボックス TEL:(076)-232-8632]
オーケストラ・アンサンブル金沢1000のポスター


■2月2日(日) 第134回定期公演M:大阪センチュリー交響楽団との合同演奏会
指揮=小林研一郎

2月の演奏会OEKの合同演奏会シリーズも恒例になってきました。2003年は,大阪センチュリー交響楽団との共演です。このオーケストラは1989年に設立されたオーケストラです。設立の時期がOEKとほぼ同じ若いオーケストラということもあるのか,過去2回共演を行なっています。最初は,1993年にウリ・セガル指揮(金沢),2回目は1994年に岩城宏之指揮(大阪)です。今回は,OEK初登場となる小林研一郎さんを招いての合同演奏会となります。

コバケンさんは,ハンガリー国立交響楽団,チェコ・フィルなどを中心に国際的に活躍をされています。情熱的な演奏で「炎のコバケン」として大変人気のある方で,CDも沢山発売されています。今回取り上げられる作品は,スメタナの連作交響詩「わが祖国」〜高い城,モルダウ,シャールカ,ボヘミアの牧場と森からの4曲とムソルグスキー(ラヴェル編曲):組曲「展覧会の絵」です。どちらもOEKが演奏するのは初めての作品です(と,書いたのですが...「展覧会の絵」の方は2回目の演奏でした。大阪センチュリー交響楽団との最初の合同演奏の時に演奏しているとのことです。)。

スメタナの方は,「プラハの春」音楽祭のオープニングにチェコ・フィルが全曲を演奏することが恒例になっている曲です。2002年,この曲を指揮したのが他ならぬコバケンさんです。小澤さんがウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートに登場したのと同じくらいの快挙です。後半は,大編成のメリットを生かしての人気作品「展覧会の絵」の演奏となります。

■2月16日(日) 第135回定期公演F
指揮=マイケル・G・モーガン,編曲・音楽監督=前田憲男,ゲスト=原信夫とシャープス&フラッツ

2003年2月の公演2月のファンタジー公演は,ビラの宣伝文句によるとジャズとクラシックの饗宴ということになります。 マイスター公演は,大阪センチュリー交響楽団との共演ですが,ファンタジー公演では半世紀の演奏活動歴を持つ日本を代表するビッグ・バンド原信夫とシャープス&フラッツとの共演ということになります。過去,OEKは,クラシックのオーケストラとの共演は多かったのですが,異業種(?)との共演は滅多にないことです(シャープス&フラッツとは,以前,富山のオーバードホールで共演したことがあるそうです。)。ビラの真ん中には”VS”という言葉が書いてありますので,クラシックの曲とジャズの曲をそれぞれ演奏した後,合同で演奏という形になるのではないかと思います。

演奏される曲は次の曲目です。どちらがどの曲を演奏するのかは...当日のお楽しみということになります。
ベートーヴェン:運命交響曲モーツァルト:ト短調交響曲,ザッツ・ア・プレンティ,林檎の樹の下で,梅ケ枝之手水鉢,A列車で行こう,エデンの東,ピンクパンサー,星に願いを,ビビデ・バビデ・ブー,ガーシュイン:パリのアメリカ人

この演奏会の編曲及び音楽監督は前田憲男さんです。この方は,昨年6月のファンタジー公演でも編曲・音楽監督を担当されています。指揮は,マイケル・G・モーガンさんです。この方は2001/2002年のカウントダウン・コンサートに登場された指揮者です。シャープス&フラッツの方は創始者でもある原信夫さんがリーダーということになります。この方は富山生まれの方ということで,北陸にもゆかりがあるようです。


■2月27日(木) 第136回定期公演PH
指揮=ジェイムス・デプリースト
2003年2月の公演2月のPHシリーズの指揮者は,石川県立音楽堂が完成してからは初登場となるジェイムス・デプリーストさんです。デプリーストさんは,過去3回OEKを指揮していますが,カリスマ的な雰囲気の漂う,スケールの大きな演奏はいずれも高い評価を得ています...というのは,私が思っているだけなのですが,OEK fanの掲示板のメッセージにもこの方の名前はよく出てきますので,ファンにとってもOEK団員にとっても期待の大きな指揮者であることは間違いないようです。

今回は,ベルリン・フィルの首席クラリネット奏者のヴェンツェル・フックスさんとウィーン交響楽団の首席ファゴット奏者のリヒャルト・ガレールさんを招いて,次のような曲が演奏されます。モーツァルト:交響曲第31番ニ長調 K.297「パリ」R.シュトラウス:二重小協奏曲 AV.147,メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調 op.56「スコットランド」。R.シュトラウスの曲は演奏される機会が非常に少ない曲ですが,オーボエ協奏曲の姉妹作のような愛すべき作品となっています。スコットランド交響曲は,デプリーストさんのイメージにとてもよく合ったスケールの大きな曲です。大いに期待したいと思います。

フックスさんは,昨年の2月の定期公演以来,1年ぶりの共演ということになります。奥様が金沢の方ということで,OEKとの共演もすっかりおなじみになりました。

この演奏会と同様の演奏会は,2月26日(水)に名古屋のしらかわホールでも行なわれます。また,また,フックスさんは,2月20日(木)にしらかわホールで,2月21日(金)に石川県立音楽堂コンサートホールでザ・サンライズ・クワルテットと一緒に室内楽の演奏会も行ないます。ワーナー・ジャパンからモーツァルトとブラームスのクラリネット五重奏曲のCDが発売になったばかりですので,話題の演奏会になると思います。