2005年9月の演奏会・新譜 OEKが登場する金沢周辺で行なわれる演奏会

OEKの新譜
OEKは,ワーナー・ミュージック・ジャパンと提携して2005年4月から「
オーケストラ・アンサンブル金沢21」としてほぼ毎月1枚ずつライブ録音の新譜を発売していくことになりました。8〜9月の新譜は次のCDです。
●2005年8月24日発売 ギュンター・ピヒラー指揮 ベートーヴェン:田園&第8番
●2005年9月発売予定 岩城宏之指揮 シューベルト:ザ・グレイト
(参考ページ)OEK公式HPワーナーミュージックジャパン
avexの方からは,菊池洋子さんと共演した次の新譜も発売になりました。こちらも注目のCDです。
●2005年8月24日発売 菊池洋子モーツァルト・アルバム(沼尻竜典指揮OEKと共演) モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番&トルコ行進曲付き 
(参考ページ)avex-classicsのHP

9月4日(日)15:00〜 石川県立音楽堂コンサートホール
第186回定期公演PH 指揮=岩城宏之
 金聖響 *指揮者が変更なりました。
毎年,新シーズン開幕のコンサートには岩城宏之音楽監督が登場していましたが,今シーズンは岩城さんの急病のため,金聖響さんに指揮者が変更になりました。当初は,2005年度コンポーザー・イン・レジデンス間宮芳生さんによる新曲が演奏予定でしたが,その初演も延期されることになりました。

その代わり,シューマンのライン交響曲が演奏されることになりました。これまで金聖響さんは,OEKとはベートーヴェンを中心に共演されてきましたが,このシューマンにも大いに期待したいと思います。

今回の公演のもう一つの注目は,OEKの定期公演への登場が3回目となる川久保賜紀さんの独奏によるラロのスペイン交響曲です。川久保さんの堂々とした演奏は金沢の音楽ファンにもすっかりおなじみとです。恐らく,岩城さんが今いちばん気に入っているヴァイオリニストでしょう。OEKが定期公演で初めて演奏するスペイン交響曲と併せて大いに期待したいと思います。

その他,ロッシーニの序曲が2曲(ウィリアム・テルブルスキーノ氏)演奏されます。

9月11日(日)15:00〜 石川県立音楽堂コンサートホール
国際舞台で活躍する石川のアーティストたちVol.2 指揮=岩城宏之小泉和裕
 *指揮者が変更なりました。
OEKは,石川県の演奏家の活動を支援することに大変に力を入れていらっしゃいます。北陸新人登竜門コンサートもその一つですが,昨年からは「国際舞台で活躍する石川のアーティストたち」という演奏会も行っています。今回はその2回目です。

今回登場するのは次の3人の方々です。いずれも金沢出身です。
今永靖子(ベルリンを拠点に活躍されているフルート奏者):モーツァルト:フルート協奏曲第1番
中西富美枝(ウィーン国立歌劇場合唱団などで活躍中のメゾ・ソプラノ。OEKとも過去数回共演しています):ロッシーニ:歌劇「セヴィリアの理髪師」〜今の歌声はマスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜ママも知るとおり
水上由美(1999年の第5回石川県新人登竜門コンサートに出演後,海外で留学をされたヴァイオリン奏者):メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調

新人登竜門コンサートの次のステップとして注目したい演奏会です。

9月19日(月・祝)15:00〜 石川県立音楽堂コンサートホール
詩情豊かなピアニズム,イングリット・フリッター
第187回定期公演M 指揮=岩城宏之
 井上道義*指揮者が変更なりました。
9月のもう一つの定期公演の指揮も岩城宏之音楽監督の急病のため井上道義さんに変更になりました。こちらは,「序曲+協奏曲+OEK十八番」というプログラミングです。

ここでまず注目は,サン=サーンスのピアノ協奏曲第2番のソリストとして登場するアルゼンチンの若手ピアノスト,イングリット・フリッターさんです。彼女は2000年のショパン・コンクールで2位になられた方です。ちなみにこの年の優勝者はユンディ・リさんで,第3位はアレクサンデル・コブリンさんでした。日本人では佐藤美香さんが6位に入賞されています。その他,入賞はされませんでしたが,広瀬悦子さん,梯剛之さんなども印象的な活躍をされていますので。非常に高レベルの回だったと言えます。その中の2位ということでどういう演奏をされるのか期待をしたいと思います。アルゼンチン出身ということで,偉大な先輩のマルタ・アルゲリッチとも比較してみたくなります。

メインに演奏されるのは,岩城/OEKの十八番であるビゼー(シチェドリン編曲)のカルメン組曲です。弦楽器と打楽器のみによる独創的なアレンジは金沢の音楽ファンにはすっかりおなじみのことでしょう。今回は岩城さんの急病で井上さんの指揮に変更になりましたが,治療されている岩城さんへの応援となるような演奏を期待したいと思います。

演奏会の最初に演奏されるのは,186回定期公演同様,ロッシーニの序曲です(「アルジェのイタリア女」)。一ヶ月にロッシーニの序曲を3曲も聴けることになります。9月は,ロッシーニの魅力を再発見するための月にもなりそうです。

9月にはOEKによる秋の全国ツアーが行われます。
*指揮者が変更なりました。
9/05(月)19:00 高岡公演 高岡市民会館 独奏:川久保賜紀,金聖響指揮
9/20(火)19:00 東京公演 東京オペラシティ 独唱:森麻季,井上道義指揮
9/22(木)19:00 名古屋公演 愛知県芸術劇場 独唱:森麻季,独奏:ウィリアム・ベネット,外山雄三指揮
9/23(金・祝)15:00 大阪公演 ザ・シンフォニー・ホール 独奏:及川浩治,外山雄三指揮
9/24(土)18:30 松江公演 松江市総合文化センター 独奏:小林英之,井上道義指揮
9/26(月)19:00 熊本公演 熊本市民会館 独奏:及川浩治,井上道義指揮
9/28(水)19:00 鹿児島公演 鹿児島文化センター 独奏:ウィリアム・ベネット,井上道義指揮