2006年1月の演奏会・新譜

1月8日(日)15:00〜 石川県立音楽堂コンサートホール
メラニー・ホリディ&チャイコフスキー
第193回定期公演PH リーダー&ヴァイオリン=マイケル・ダウス


●同様の公演が次のとおり行われます。

1月9日(月・祝)小杉公演(小杉町文化ホールラポール)
1月10日(火)大阪公演(いずみホール)
1月11日(水)横浜公演(横浜みなとみらいホール)
新年最初の定期公演はマイケル・ダウスさんの弾き振りによる恒例のニューイヤーコンサートです。ダウスさんは,昨年,特別コンサートマスターの地位を退任され,OEKと共演する機会は少なくなったのですが,今回の再登場には,金沢の多くのファンも喜んでいるのではないかと思います。

今回はシュトラウス・ファミリーの作品以外にダウスさんの弾きぶりでチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲が演奏されます。この曲が弾きぶり演奏されることは滅多にありません。ダウス&OEKは過去に数回演奏していますが,室内オーケストラならではのチャイコフスキーを楽しむことができるのではないかと思います。

今回,ゲストで登場するメラニー・ホリディさんは,金沢でもすっかりお馴染みになりました。2年前もこのニューイヤー・コンサートに登場していますので「年末年始の顔」的な存在になりつつあるようです。相変わらずのエンターテイナーぶりを発揮してくれるのではないかと思います。

今回,その他,演奏されるのは,次のような曲です。ニューイヤーコンサート恒例のあの曲もアンコールで演奏されることでしょう。
ベートーヴェン:「フィデリオ」序曲 op.72
J.シュトラウスU:皇帝フランツ・ヨゼフ解放祝典行進曲 ,シュトルツ:喜歌劇「失われたワルツ」〜 二人の心はワルツを奏で
J.シュトラウスU:ワルツ「酒・女・歌」レハール:喜歌劇「メリー・ウィドウ」〜ヴィリアの歌J.シュトラウスU:「踊り子ファニー・エルスラー」より 郊外のジーヴェリングで,J.シュトラウスU:チク・タク・ポルカ ,J.シュトラウスU:「騎士パズマン」より チャルダーシュ,レハール:喜歌劇「ジプシーの恋」〜 ツィンバロンの響きを聞けばJ.シュトラウスU:ワルツ「美しく青きドナウ」

1月15日(日)15:00〜 石川県立音楽堂コンサートホール
箏・尺八・オーケストラが奏でる日本&石川名曲の調べ
邦楽器&OEKジョイント・コンサート 指揮=森口真司
邦楽ホールとコンサートホールという2つのホールからなる石川県立音楽堂のコンセプトをそのままコンサートにしたような水野好子さんプレデュースによる「ジョイント・コンサート」も5回目となりました。今回は新春の演奏会ということで,その気分に相応しく,まず八橋検校(倉知竜也編曲)の「六段の調」がオーケストラと箏合奏によって演奏されます。箏合奏は石川県筝曲連盟の皆さんです。

その後,間宮芳生「白峰かんこ」外山雄三「能登舟こぎ歌」が演奏されます。どちらもOEKのアンコール・ピース用として作曲された作品で,実際にアンコールとして演奏されたこともあります(間宮さんの作品は,つい最近の2005年11月の定期公演でアンコールとして演奏されたばかりです)。

次のコーナーでは,著名な邦楽奏者をソリストをお招きして協奏曲的作品が2曲演奏されます。次の2曲です。唯是震一「協奏曲第2番」(箏独奏:砂崎知子),遠藤雅夫「風の塔」(尺八独奏:山本邦山)。両者ともOEKと過去に共演されている,各楽器の第1人者です。

演奏会の最後に,今回の出演者が全員揃って牧野由多可(多田栄一編曲)の「日本の心:山」が演奏されます。牧野由多可さんの曲は「日本の心」というシリーズものですが,「オーケストラ+合唱+箏合奏+箏独奏+尺八独奏」という組み合わせということで,今回もまた,大いに盛り上がることでしょう。この曲では,上述の独奏者に加え,石垣清美・沢井箏曲院,石川県箏曲連盟,ジョイントコンサート合唱団(もりのみやこ合唱団+OEK合唱団)が参加します。指揮はおなじみの森口真司さんです。

1月19日(木)13:00〜 石川県立音楽堂コンサートホール
OEKがフル編成で登場!!
ランチタイムコンサート 指揮=藤岡幸夫
1月のランチタイムコンサートには,OEKがフル編成で登場します。指揮の藤岡幸夫さんはこのところ,OEKの地方公演などの指揮をされていますが,金沢のステージに登場するのはまだ多くありません。藤岡さんは,吉松隆の作品のCD録音などでよく知られた若手指揮者ということで,期待したいと思います。

今回はモーツァルト集ということで,次のような曲から楽章を取り出して演奏されます。モーツァルト:交響曲第35番「ハフナー」〜第1楽章歌劇「フィガロの結婚」〜楽しい思い出はどこへ交響曲第41番「ジュピター」〜第4楽章 他。近年,クラシック音楽CDでも「○○ベスト」というCDがよく売れているようですが,この演奏会も気軽にモーツァルトを楽しむことのできる演奏会になるのではないかと思います。なお,「フィガロ」の独唱としてノルウェー出身のソプラノ歌手ボーディル・アーネセンさんが登場します。この方の歌声の大変楽しみです。

1月29日(日)15:00〜 石川県立音楽堂コンサートホール
金聖響と森麻季のアレルヤ
第194回定期公演M 指揮=金聖響
1月後半の定期公演には,2005年9月の定期公演で急病の岩城さんの代役として登場し,見事なシューマンの「ライン」を聞かせてくれた金聖響さんが登場します。聖響さんは,OEKとベートーヴェンの交響曲のCDをシリーズで録音していますが,今回は第6番「田園」が演奏されます。これまで同様,古楽器奏法を取り入れた新鮮な演奏を楽しめるのではないかと思います。その他,最初にモーツァルト:「フィガロの結婚」序曲も演奏されます。

この演奏会ではソリストとして登場する,ソプラノの森麻季さんの歌も大変楽しみです。既に東京公演などでは,OEKと共演されていますが,金沢の定期公演に登場するのは初めてのことです(カウントダウンコンサートには登場されていますが)。今回は次のような聞きやすい曲が3曲並んでいますので,大いに盛り上がることでしょう。ヘンデル:オンブラ・マイ・フ,バッハ/グノー:アヴェ・マリアモーツァルト:「踊れ喜べ,汝幸いなる魂よ」

なお,同様のプログラムは,「地方都市フェスティヴァル2006」の一つとして1月27日に東京のすみだトリフォニーホールで行なわれる演奏会でも演奏されます。ただし,こちらの方では,最初に「六段の調」が演奏されるようです。

●その他のOEKの公演 [→詳細はこちら]

●ニューイヤー・コンサート2006 岡崎公演(愛知)
2006年1月20日(金)19:00開演 おかざき市コンサートホールコロネット
指揮:藤岡幸夫, 独唱:ボーディル・アーネセン(ソプラノ)

●ニューイヤー・コンサート2006 東郷公演(愛知)
2006年1月21日(土)14:00開演 東郷町民会館ホール
指揮:藤岡幸夫, 独唱:ボーディル・アーネセン(ソプラノ)

●東京公演〜地方都市オーケストラ・フェスティバル2006
2006年1月27日(金)19:00開演 すみだトリフォニーホール
指揮:金 聖響, 独唱:森 麻季(ソプラノ)他