OEKfan  オーケストラ・アンサンブル金沢を応援するページ  管理人:金沢市在住hs(C)
2008年9月の演奏会 10月の演奏会 今後の予定 backnumber
■ 9月10日(水)19:00開演(18:15開場) 石川県立音楽堂コンサートホール
岩城宏之メモリアル・コンサート
第246回定期公演M 指揮=井上道義,チェロ=荒井結子,ピアノ=木村かをり,語り=中沢新一薮内俊弥


2008〜2009年の定期公演シリーズの開幕公演は,今年度の岩城宏之音楽賞受賞者荒井結子さんをソリストに迎えての”イワキ・メモリアル”公演となります。昨年は,この公演は定期公演とは別に特別公演として行っていたのですが,今後はこの形で定着させていくのかもしれません。今回演奏されるのは,次の3曲です。

 三枝成彰:ピアノ協奏曲「イカの哲学」(新曲・委嘱作品)
 ハイドン:チェロ協奏曲 第2番 ニ長調
 ベートーヴェン:交響曲 第1番 ハ長調 op.21


OEKのコンポーザー・イン・レジデンスによる新曲,若手演奏家との共演,古典派の交響曲という3つの柱を聞かせてくれるプログラムということで,故岩城宏之さんが作ってきたOEKの路線をしっかりと聞かせてくれる演奏会となりそうです。

今回演奏される三枝さんの作品ですが,「イカの哲学」という風変わりなタイトルが付いています。これは,中沢新一さんの書籍のタイトルにちなんでの作品です。この本がどういう内容か知らないんどえすが,書店サイト等で調べてみると「波多野一郎が残した著作「イカの哲学」に解説を加えたもの。イカが人間とコミュニケーションがとれたら,という発想から本質的な意味での世界平和を説く」というものです。これだけでも読んでみたくなる内容ですが,これがどのような音楽になるのかも気になります。昔の角川映画のキャッチ・コピー風に言うと「読んでから聞くか?聞いてから読むか?」といったところです。ピアノは,おなじみの木村かをりさんです。

今年度の岩城宏之音楽賞に選ばれた荒井結子さんですが,2006年の北陸新人登竜門コンサートに出演された方です。OEKとの共演はその時以来だと思います。この時の演奏も大変完成度の高い演奏でしたので,今回もまた充実した演奏を聞かせてくれることでしょう。なお,荒井さんが福井県出身ということもあると思うのですが,今回は,以下のとおり福井県でも同様の公演が行われます。こちらには同じ福井県出身のヴァイオリニストの戸田弥生さんも出演します。

9月12日(金)19:00開演(18:15開場)ハーモニーホールふくい 大ホール


■9月15日(月祝)15:00開演(14:15開場) 石川県立音楽堂コンサートホール
OEK設立20周年記念公演:大編成!クレメラータ・バルティカとの合同公演
指揮=井上道義, 共演=クレメラータ・バルティカ
独唱=澤畑恵美(ソプラノ),黒木香保里(アルト),中鉢聡(テノール),直野資(バス)
合唱=オーケストラ・アンサンブル金沢合唱団&20周年記念合唱団

OEKが創設されたのが1988年の秋,昭和時代の最後の年でした。ということでOEKの”年齢”は平成の年数と一致しています。今年は平成20年ということで,OEKも成人式を迎えたことになります。私は設立当初からの定期会員ですので(当時は「友の会」という名前でした),自分の子供(?)が成人したような感慨があります。

これを記念する「県内縦断ありがとうコンサート」が県内各地で行われるようです。その第1回目が金沢公演です。そして演奏されるのが,ベートーヴェンの第9です。

 ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番
 ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調「合唱付き」

恐らく,OEKは全国で最も第9を演奏していないプロ・オーケストラなのではないかと思います。これについては,金沢独自の事情もありそうですが,故岩城さん自身,第9を演奏し過ぎることに批判的でしたので,その方針が反映していたとも言えます。OEKによる第9で思い出すのは,何といっても石川県立音楽堂が開館した2001年9月の公演です。こういう「本当におめでたい時」のみに演奏するというのが,第9の本来の形なのかもしれません。

その時は,バンベルク交響楽団合唱団が登場しましたが,今回の合唱団は,「オーケストラ・アンサンブル金沢合唱団&20周年記念合唱団」です。少々意外ですが,OEK合唱団が第9を歌うのは初めてではないかと思います。これに「20周年記念」ということで,より大勢の方が加わっての「大合唱」ということになるようです。

そしてもう一つの注目が,オーケストラの方がクレメラータ・バルティカとの合同演奏になる点です。過去,クレメラータ・バルティカとOEKとは団員レベルでも交流を行ってきましたので,今回のような「お祭り公演」には最適のパートナーと言えます。

ソリストも,石川県出身の直野資さんをはじめ,実力者を揃えていますので,井上道義さんの指揮の下,どのような演奏となるか大変楽しみです。井上さんのベートーヴェンといえば,「ラ・フォル・ジュルネ金沢」を思い出しますが,あの伝説の最終公演のような「お祭り」を期待したいと思います。



■9月18日(木)19:00開演(18:15開場) 石川県立音楽堂コンサートホール
第247回定期公演PH 指揮=井上道義,独奏=ギドン・クレーメル(ヴァイオリン),共演=クレメラータ・バルティカ

9月のフィルハーモニー・シリーズは,第9公演に続いて,クレメラータ・バルティカとの共演となります。そして,この団体のリーダーでもあるギドン・クレーメルさんが登場します。演奏される曲目は次のとおり北欧の作品ばかりです。クレメラータ・バルティカは,その名のとおり,バルト海沿岸を本拠地として活動している団体ですので,北欧の作品への共感度は非常に高い団体と言えます。

 シベリウス:「カレリア」組曲 op.11(OEK)
 シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 op.47(合同)
 グリーグ :劇音楽「ペール・ギュント」第1,2組曲(合同)
 ほか

この中でも何と言っても注目は,やはり,ギドン・クレーメルさんが独奏者として登場するシベリウスのヴァイオリン協奏曲でしょう。これまで,OEKとクレーメルさんは,ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲などを共演してきましたが,クレーメルさんのクールでキレ味の良い演奏は,シベリウスのこの曲の持つ雰囲気にぴったりです。OEK単独でこの曲を演奏する機会はめったにありませんでしたので,その意味でも注目です。

その他,OEKが演奏するのは今回が初めてと思われるシベリウスの「カレリア」組曲とおなじみのグリーグの「ペール・ギュント」組曲が演奏されます。

この公演の後,次のとおり,全国各地で同様の公演が行われます。ただし,クレーメルさんやクレメラータ・バルティカとの共演があるのは,一部だけのようです。詳細はOEKの公式サイトをご覧下さい。

  • 浜松公演(静岡)9月20日(土)17:00開演 アクトシティ浜松 中ホール
  • 武豊公演(愛知)9月21日(日)15:00開演 ゆめたろうプラザ 輝きホール(武豊町民会館)
  • 大阪定期公演 9月23日(火祝)17:00開演 ザ・シンフォニーホール
  • 第29回名古屋定期公演 9月24日(水)19:00開演 愛知県芸術劇場コンサートホール
  • 東京公演 東京オペラシティ・ウィークデイ・ティータイムコンサート7 9月25日(木)14:00開演 東京オペラシティ・コンサートホール


その他,次のような公演を石川県内で行います。これは「内灘砂丘フェスティバル2008」というイベントの中で行われるもののようです。
  • 設立20周年 県内縦断ありがとうコンサート 内灘公演(石川)9月28日(日)15:00開演 内灘町文化会館 指揮:井上道義, 特別共演:内灘中学校吹奏楽部

ページの更新
  • このページは,オーケストラ・アンサンブル金沢(略称OEK)を応援するページです。OEKの演奏会を楽しむために役立つ情報を満載したいと考えています。

OEK公式ホームページ
石川県立音楽堂
石川県立音楽堂楽友会

ご意見・ご感想

OEKのCD購入。演奏会の予習・復習にどうぞ↓

 2001年9月6日開設