OEKの設立以来,OEKと共にクラシック音楽の楽しさを多くの人に伝えるような幅広い音楽活動をされてきた榊原栄さんは昨年8月に逝去されました。その榊原さんを偲ぶメモリアル・コンサートが行われます。榊原さんは,OEKが行っている石川県内の学校の児童・生徒を対象とした公演以外にも,いしかわユースシンフォニーオーケストラ,石川県ジュニアオーケストラ,OEKエンジェル・コーラスといった,OEK関連のアマチュア団体の指導もされてきました。このコンサートでは,この関連団体も勢ぞろいして,榊原さんの業績を振り返ります。今回素晴らしいのは,岩城宏之さん,天沼裕子さんのお二人が登場されることです。今回の榊原さんを追悼するのにもっとも相応しいのが,OEK設立時のニ本柱であるこのお二人だと思います。その他,榊原さんの後を受けて,県内のアマチュア団体を指導されている鈴木織衛さん,金山隆夫さんのお二人も登場します。
今回演奏される曲目は次のとおりです。榊原さんの作曲者・編曲者としての業績を振り返る貴重な機会です。この公演の収益金は,OEKが行う社会福祉コンサートに役立てられることになります。
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界から」〜第2,4楽章(ユース)
榊原栄:後ろ向きのホルンこんチェルト,キッチンコンチェルト(ジュニア)
山本直純(榊原栄編曲):歌えバンバン(ジュニア+エンジェルコーラス)
シュトラウス,J.II:美しく青きドナウ(ジュニア+エンジェルコーラス)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番(OEK,独奏:榊原紀保子)
榊原栄:弦楽のためのセレナードから
OEK4月のファンタジー公演は,これまでとは少々趣向が違います。これまでは,ゲスト・アーティストとOEKが共演するパターンが多かったのですが,今回は作曲家の三枝茂彰さんがモーツァルト,ベートーヴェンから自作のテレビ主題歌まで指揮をしながら語るという内容です。
毎年,4月上旬の日曜日に行なわれていた北陸の新人演奏家発掘のための恒例のコンサートですが,今年は金曜日に行われます。今回は弦楽器部門で,次の2人の方が選ばれました。演奏されるのは2曲です。
1989年(平成元年)4月28〜29日にOEKの第1回定期公演が行われました(当時は同じ公演を2日連続で行っていました)。回を重ねて,17年後の同じ日に第200回の定期公演が行われることになりました。石川県立音楽堂の完成後は,ファンタジー公演も定期公演の回数の中に含まれるようになりましたので,回数の進み方が速くなりましたが,この「200」という数字は,OEKの地元での活発な活動を示す指標と言えます。