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2007年9月の演奏会 10月の演奏会  今後の予定 backnumber
■9月2日(日) 15:00〜 石川県立音楽堂コンサートホール
岩城宏之メモリアル・コンサート 指揮=井上道義,ヴァイオリン=吉本奈津子
OEKの2007〜2008年のシーズンの幕開けは,今回が第1回目となる「岩城宏之メモリアル・コンサート」です。その名のとおり,2006年6月に亡くなられた岩城宏之初代OEK音楽監督を記念しての演奏会です。

OEKでは,今年から岩城さんの遺志を受けて実力ある音楽家に贈る「岩城宏之音楽賞」を創設しましたが,この演奏会には,その第1回の受賞者ヴァイオリニストの吉本奈津子さんが登場します。そのお披露目公演ということが言えます。

吉本さんは,金沢市出身で,第2回石川県新人登竜門コンサートに登場して以来,国際的にも活躍されている方ですが,今回はベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲という大曲を演奏します。9月の定期公演のチョーリャン・リンさんも同じ曲を取り上げますので,図らずも”聞き比べ”ということになります。同じ井上道義さんが指揮をされますので,ソリストによってどれだけ違う雰囲気になるかを楽しむことができそうです。

「新人の発掘」に加え,岩城さんを語る上で忘れてはならないのが「新曲紹介」ですが,この公演では,丁度1年前の定期公演で世界初演された新実徳英さんの「エランヴィタール」が再演されます。その後,2007年第55回尾高賞を受賞し,すでにCD化もされている作品ということで,「初演魔」として新曲を積極的に取り上げてきた岩城さんに捧げるには絶好の作品といえそうです。ピアノ独奏として,木村かをりさんが登場するのもこのコンサートの趣旨にはぴったりです。

その他,OEKが繰り返し取り上げてきたモーツァルトの交響曲第35番「ハフナー」も演奏されます。OEKの十八番のような曲ですので,これもまた聞きごたえのある演奏になることでしょう。

なお,同様の公演は以下の会場でも行われます。
8月31日(金)19:00〜 富山県民会館 
9月1日(土)18:00〜 こまつ芸術劇場うらら


■9月14日(金) 18:30〜/9月16日(日) 15:00〜 石川県立音楽堂コンサートホール
愛,そして熱情

第226回定期公演PH/第227回定期公演F 指揮=大勝秀也ソプラノ=森麻季  他
OEKの新シーズン最初の定期公演は,ヴェルディの歌劇「椿姫」の演奏会形式による上演です。今年の1月末に行われた「コシ・ファン・トゥッテ」同様,同じ内容の公演が  として2回行われます。OEKは,過去,「椿姫」を今回同様,演奏会形式で上演したことはありますが,その時はナレーションによってストーリーを進行する”ハイライト”に近い形式でした。恐らく,今回はよりオリジナルに近い形で上演されるのではないかと思います。

今回の公演で何と言っても注目されるのは,(チラシの写真の大きさからも分かるとおり)主役のヴィオレッタをソプラノの森麻季さんが歌うことです。森さんとOEKは過去数回共演しており,金聖響さんとは,CD録音も行っています。その森さんが,全オペラ中でももっとも華やかなプリマドンナ役の一つであるヴィオレッタ役で登場するということで大変楽しみな公演になりそうです。

その他も注目の歌手が顔を揃えています。ヴィオレッタの相手役アルフレードには,テノールの佐野成宏さん,アルフレードの父のジェルモン役には石川県出身で日本を代表するバリトン歌手の直野資さんが登場します。佐野さんの方は,OEKの第200回記念定期公演でも「椿姫」の中のアリアを歌われましたが,今回は”全曲通し”ということで,さらに本領を発揮されるのではないかと思います。

脇役の歌手としても鳥木弥生さんと中西富美枝さんというOEKファンにはすっかりおなじみの石川県出身のメゾ・ソプラノ歌手が登場されます。その他,バリトンの香田裕泰さん,長穂尚武さんも出演されます。

合唱もまた,おなじみのOEK合唱団,OEKエンジェルコーラスです(合唱指揮:奥村哲也)。演出もまたおなじみのわたべさちよさんです。演奏会形式で上演されるのですが,チラシには,横倉明子バレエ教室の方が参加されると書いてありますので,通常のオペラ公演に近い動きのあるパフォーマンスも楽しむことができそうです。

指揮は,OEKの定期公演初登場となる大勝秀也さんです。大勝さんは,海外のオペラ・ハウスでの指揮経験が豊かな,オペラ指揮の専門家ですので,今回の上演にはぴったりの方なのではないかと思います。

(参考)森麻季オフィシャルサイト森麻季オフィシャル・ブログ


■9月21日(金) 19:00〜 石川県立音楽堂コンサートホール
井上道義×チョーリャン・リン:これが運命!
第228回定期公演M 指揮=井上道義ヴァイオリン=チョーリャン・リン
これが運命!」というコピーの文字が斜めに踊る大変印象的なチラシですが,これが井上道義さんがOEK音楽監督に就任して以来最初の定期公演登場ということになります(少々意外ですが)。その公演のメインに選ばれたのがベートーヴェンの交響曲第5番です。この曲は日本以外では「運命」とは呼ばれないのですが,あえて大きく「運命!」と「!」付きで書かれているのが井上さんらしいところです。この辺はもしかしたら,故岩城宏之さんへのオマージュなのかもしれません(確か晩年の岩城さんのトレードマークだった「一晩でベートーヴェン交響曲全集」のキャッチコピーが「もはや運命。」だったと思います。)。いずれにしても,チラシを見ているだけで期待が広がる公演です。

この公演ののもう一つの注目はチョーリャン・リンさんとの共演によるベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲です。リンさんは,以前,いしかわミュージックアカデミーで金沢に来られたことがあります。OEKと共演するのはその時以来のことです。その時の演奏は,音楽堂での公演でなかったこともあり,あまり強く印象に残っていないのですが,今回は音楽堂での定期公演ということで,充実した演奏を期待できるのではないかと思います。

その他,ハイドンの交響曲第30番「アレルヤ」という珍しい曲が演奏されます。私自身,全く聞いたことのない曲ですが,一体どのような”仕掛け”のある曲でしょうか?

この「井上/OEK”お披露目”公演」ですが,以下のとおり全国各地でも公演が行われます(プログラムは場所によって違います)。大阪では1日2公演が行われるようです。
  • 大阪定期公演 9月23日(日祝)14:00/18:00(2回公演を行います)ザ・シンフォニーホール
  • 名古屋定期公演 9月24日(月休)15:00開演 愛知県芸術劇場コンサートホール
  • 宇都宮公演 9月25日(火)19:00開演 栃木県総合文化センター
  • 東京公演:東京オペラシティ・ウィークデイ・ティータイム・コンサート 9月26日(水)14:00開演 東京オペラシティ コンサートホール
  • 焼津公演 9月28日(金)19:00開演 焼津市文化センター


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