2002年8月の演奏会から

■8月4日(日) 朝日親子サマーコンサート
指揮=関谷弘志
2002年8月の公演
8月は定期公演のない月です。オーケストラにとっては夏休み期間ということになりますが,それほど暇(?)というわけではありません。子供たちも夏休みということで,子供向け・家族向けの演奏会がいくつか行われます。

朝日親子サマーコンサートは,すっかり恒例になっている演奏会です。この演奏会には毎年OEKエンジェル・コーラスが登場し,OEKと共演します。今年は,三善晃作曲の「風のとおりみち」を演奏します。三善さんの曲は,9月の定期公演では新作が初演されますので(これにもエンジェルコーラスが参加します),それと聞き比べるのも面白いでしょう。なお,この曲は元はピアノ伴奏の曲なのですが,今回は倉知竜也さんがオーケストラ伴奏用に編曲したもので演奏されます。倉知さんは,昨年の「石川の三文豪...」コンクールで最優秀になられた方で3月の定期公演で「小景異情」が演奏されています。このアレンジも聴きものでしょう。

独奏者としては,ヴァイオリンの木嶋真優さんが登場します。この方はまだ15歳ですが,OEKを含めいろいろなオーケストラと共演をしたことのある期待の若手です。昨年のいしかわミュージックアカデミーにも参加していたと思います。今回はツィゴイネル・ワイゼンを演奏します。

メインプログラムは,江戸家小猫さんを語りに迎えてのプロコフィエフ作曲ピーターとおおかみです。この曲は,親子コンサートにはよく登場する曲ですが,声帯模写の第1人者の芸も楽しめるとあって,子供でなくても楽しめるものになるのではないかと思います。指揮者はジュニア・オーケストラの指揮者としてもおなじみの関谷弘志さんです。


■8月24日(土) ジョイントコンサート
指揮=森口 真司
8月の公演OEK関係の団体とOEKが共演するジョイントコンサートも夏の恒例行事になっています。今回は,石川県ジュニアオーケストラ出身の若きソリストたちというタイトルが付いているとおり,この団体出身の演奏家とOEKが共演します。ジュニアオーケストラは,OEKの奏者も指導している団体ですので,団員としても嬉しい共演だと思います。今回は,ヴァイオリンの坂口昌優さんと 松沼禎子さんが登場します。

その他,石川県ジュニア・オーケストラOEKエンジェル・コーラスも登場します。プロとアマチュアのジョイントコンサートということで,緊張感とアットホームな雰囲気が共存したようなステージになるのではないかと思います。演奏曲目は次のとおりです。

モーツァルト:「フィガロの結婚」序曲モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番〜第1,3楽章ラヴェル:ツィガーヌ,いつも何度でも,カントリー・ロード渡辺俊幸:ドラマ「利家とまつ」〜利家のテーマ,永遠の愛,まつのテーマ,メインテーマチャイコフスキー:組曲「くるみ割り人形」〜トレパック,金平糖の踊り,花のワルツ


■8月26日(月) 2002いしかわミュージックアカデミーオーケストラコンサート
指揮=原田幸一郎

2002年8月の公演
夏休みはファミリー・コンサートの他に講習会のシーズンでもあります。石川県でも「いしかわミュージックアカデミー」という講習会を行っており,今回で5回目になります。毎年,OEKもこの期間中に講習会の関係者と共演する演奏会を行っています。今回は次のような曲目を演奏します。

ヴィヴァルディ:4つのヴァイオリンのための協奏曲ロ短調,op.3-10(ヴァイオリン:木嶋真優,ファン・モンラ,高橋紘子,ミン=ジュン・ス)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番変ホ長調,K.271「ジュノム」(ピアノ:チョン=モ・カン)
シューベルト:交響曲第8番ロ短調「未完成」
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調,K.216(ヴァイオリン:チョーリャン・リン)

この中では,やはり講師を務めるチョーリャン・リンさんのヴァイオリンがいちばんの聴きものになると思います。ピアノのチョン=モ・カンさんも講師ですが,それ以外の独奏者は,将来独奏者として活躍することを期待されている若手奏者ばかりです。

このいしかわミュージックアカデミーは,8月後半を中心に次のような演奏会が行われます。室内楽コンサート(8月24日),フェローシップコンサート(8月22日),5周年記念ガラコンサート(8月28日)。演奏会の詳細については,いしかわミュージックアカデミーの次のページをご覧下さい。
http://www.pref.ishikawa.jp/music/
今年は,5周年ということでガラコンサートは東京の紀尾井ホールでも行われます(8月29日)