2003年8月の演奏会/新譜 金沢周辺で行なわれる演奏会

8月は定期公演のない月ですが,その代わりにいろいろなイベント的な演奏会が行なわれます。
OEKの新譜 7月24日発売2,7番のCDの写真+特典ポートレイト
指揮者の金聖響さんの本格的なCD録音デビューとなる話題のCDが発売されました。
ベートーヴェン:交響曲第2,7番(WPCS-11684,\2520(税込))
 CDショップ・サイト等の情報[Warner Music Japan][TowerRecords][HMV]
8月20日には次のCDが2ヶ月連続で発売されます。
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」,コリオラン序曲(WPCS-11685,\2520(税込))

オーケストラ・アンンサンブル金沢アニバーサリーコンサート:金沢国際音楽祭

アニバーサリー・コンサートオーケストラ・アンサンブル金沢できて今年で15年目です。それを記念して,国内外からかつて在籍したメンバーが加わった「特別編成OEK」による記念演奏会が2日連続で行なわれます。指揮は,15年間音楽監督と務められている岩城宏之さん,設立当初常任指揮者だった天沼裕子さん,元専属指揮者だった榊原栄さんが勢ぞろいします。また,ポップス公演の方には,昨年NHK大河ドラマ「利家とまつ」のテーマ音楽を書いて以来,金沢との結びつきが非常に強くなった渡辺俊幸さんも登場します。

その他,ウィーンを中心に活躍するソプラノのメラニー・ホリディさんとテノールのセバスチャン・レインツアラーさんも登場します。ホリディさんが登場するのは,カウントダウン・コンサート以来ですが2日間にわたって演奏会を盛り上げてくれそうです。

■8月3日(日) ポップスコンサート
指揮=渡辺俊幸,水木ひろし
【第1部】

ジョン・ウィリアムズ特集(スターウォーズシンドラーのリスト,ハリー・ポッター,E.T.などの映画音楽集)
渡辺俊幸作品集(ザ・ファンファーレ,「利家とまつ」〜永久の愛(アリア版))
【第2部】
ミュージカル特集(ディズニー序曲,美女と野獣,ウェストサイド物語から,メモリービー・マイ・ラブコーラスラインから

プログラムは,2部構成になっています。歌手のお2人は主に後半に登場するようです。「利家とまつ」(アリア版)も聞きものになるでしょう(昨年末のカウント・ダウン・コンサートでも演奏されたようですが)。3回目の登場となる”水木ひろし”さんの指揮ぶりも楽しみです。

■8月4日(月)クラシックコンサート
指揮=岩城宏之,天沼裕子,榊原栄
バーンスタイン:キャンディード序曲,メラニー・ホリディさんをソリストに迎えてのアリア集,渡辺俊幸:交響的幻想曲「能登」(世界初演),チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」

こちらのプログラムも多彩です。前日に続いてのホリディさんの歌に続き,渡辺俊幸さんがこの日のために作曲した新曲が演奏されます。能登空港開港にちなんでの作品のようです。演奏会の最後は,チャイコフスキーの「悲愴」です。お祝いのコンサートにしては不思議な選曲ですが,これまでOEKが演奏してこなかった「最後の名曲(?)」ということで選ばれたのかもしれません。岩城宏之さんは,NHK交響楽団を指揮し始めた1950年代に,この曲を指揮して注目を集めましたが,その頃とは違ったアプローチで聞かせてくれるのではないかと期待しています(どの曲をどなたが指揮されるのかは不明ですが,多分,「悲愴」の指揮は岩城さんだと思います。)。

■8月25日(月) 2003いしかわミュージックアカデミーオーケストラコンサート
指揮=原田幸一郎

2003年8月の公演
今回で6回目となるいしかわミュージックアカデミーの講師をソリストに招いての演奏会です。今回は次のような曲目を演奏します。指揮は,このアカデミーの総監督でもある原田幸一郎さんです。

モーツァルト:協奏奏交響曲K.364(ザハール・ブロン(Vn),川本嘉子(Vla)
ハイドン:チェロ協奏曲第1番(ジャン・ワン(Vc))
モーツァルト:クラリネット協奏曲(ポール・メイエ(Cl))

ご覧のとおり,世界的に有名なソリストが沢山登場されます。この中では,今回初めて講師として参加されるポール・メイエさんのクラリネットがいちばんの注目かもしれません。

その他,このいしかわミュージックアカデミーでは,8月後半を中心に次のような演奏会が行われます。室内楽コンサートI(8月21日),室内楽コンサートII(8月26日),フェローシップコンサート(8月24日)。演奏会の詳細については,いしかわミュージックアカデミーの次のページをご覧下さい。
http://www.pref.ishikawa.jp/music/imaco.htm


■8月31日(日) チャリティー・ジョイントコンサート
指揮=岩城宏之
チャリティ・ジョイント・コンサートOEK関係の団体とOEKが共演する今年のジョイントコンサートは,”チャリティ”という言葉が頭についています。ビラによると,「海外たすけあいプログラム」ということで,この演奏会で集まった義援金は日本赤十字を通じて,世界中の苦しむ人々のために有効に使うとのことです。こういった企画は,岩城宏之音楽監督ならではのものだと思います。

この演奏会は3つの部分からなっています。最初は,石川県ジュニアオーケストラOEKエンジェルコーラスとのジョイントです。演奏されるのは次の曲です。南安雄(榊原栄編曲):うたはともだち,中田喜直(鈴木隆太編曲):夏の思い出,チャーチル(榊原栄編曲):ハイホーマーチ

続いてはOEKと若手演奏家との共演です。今回登場するのは,今年の北陸新人登竜門コンサートに登場したヴァイオリンの坪倉かなうさんとヴィオラのヤン・ペラントさんです。ペラントさんは,アンサンブル金沢のヴィオラ奏者だった方の息子さんで,金沢で3年過ごしていたとのことです。演奏するのは,モーツァルト:強奏交響曲K.364〜第2,3楽章です。その他,ムソルグスキー(ジュリアン・ユー編曲):組曲「展覧会の絵」というのが演奏されます。どういうアレンジなのか楽しみです。

演奏会の最後は,石川県ジュニアオーケストラとOEKとのジョイントです。演奏されるのは,次の2曲です。スッペ:「軽騎兵」序曲エルガー:行進曲「威風堂々」第1番