2002年
●第112回定期公演M 02/01/15 石川県立音楽堂コンサートホール
リーダー=マイケル・ダウス
モーツァルト/協奏交響曲変ホ長調,K.364(マイケル・ダウス(Vn),ロジャー・ベネディクト(Vla))
シュトラウス.J./喜歌劇「こうもり」序曲
シュトラウス.J./ワルツ「ウィーン気質」op.354
シュトラウス.J./アンネン・ポルカ,op.117
シュトラウス.J/新ピツィカート・ポルカ,op.449
シュトラウス.J/ワルツ「ウィーンの森の物語」op.325
シュトラウス.J/ポルカ「狩にて」,op.373
シュトラウス.J/皇帝円舞曲
(アンコール)シュトラウス.J/ワルツ「美しく青きドナウ」
(アンコール)シュトラウス.J.I/ラデツキー行進曲

★毎年恒例のニューイヤー・コンサート(ただし,プログラムには「キリンクラシックコンサート」と書いてあるのみで,特に「ニューイヤー」を強調していない)。後半のプログラムは,ライブ録音された(春頃発売予定)。

●第113回定期公演PH 02/1/26 石川県立音楽堂コンサートホール
リーダー=安永徹

モーツァルト/ディヴェルティメント変ロ長調,K.137
ハイドン/ヴァイオリン,ピアノ,弦楽のための二重協奏曲ヘ長調,Hob.XVIII-6(カデンツア:ホルム・ビルクホルツ)(安永徹(Vn),市野あゆみ(Pf))
ベートーヴェン/交響曲第3番変ホ長調op.55「英雄」
(アンコール)レーガー/抒情的アンダンテ「愛の夢」

★安永はベルリン・フィルのコンサートマスター。安永と市野は夫妻でもある。ハイドンのカデンツァを作曲したビルクホルツもベルリン・フィルのメンバーとのことである。

●第114回定期公演F 02/2/14 金沢市観光会館
指揮=水木ひろし(岩城宏之),ヴォーカル=鳳蘭

渡辺俊幸/NHK大河ドラマ「利家とまつ」〜メインテーマ
レイ(内堀勝編曲)/ミュージカル「ラ・マンチャの男」〜見果てぬ夢(鳳蘭(Vo))
内堀勝編曲/ミュージカル・メドレー〜すべては薔薇と花開く(「ジプシー」)〜エニシング・ゴーズ(「エニシング・ゴーズ」)〜セ・マニフィーク(「カン・カン」)〜ダイヤモンドは女の子の最高の友達(「紳士は金髪がお好き」)〜シャル・ウィ・ダンス(「王様と私」)〜アメリカ(「ウェストサイド物語」)〜ワンダフル・ガイ(「南太平洋」)〜パレードに雨を降らせないで(「ファニー・ガール」)(鳳蘭(Vo))
マンシーニ(榊原栄編曲)/映画「ティファニーで朝食を」〜ムーン・リヴァー(鳳蘭(Vo))
マンシーニ(榊原栄編曲)/映画「シャレード」〜シャレード(鳳蘭(Vo))
カンダー(内堀勝編曲)/ミュージカル「ニューヨーク・ニューヨーク」〜ニューヨーク・ニューヨーク(鳳蘭(Vo))
ビゼー/歌劇「カルメン」第1幕への前奏曲
ビゼー/歌劇「カルメン」〜恋は野の鳥(鳳蘭(Vo))
デーレ(城所潔編曲)/すみれの花咲く頃(鳳蘭(Vo),城所潔(Pf))※
アダモ(城所潔編曲)/サン・トワ・マミー(鳳蘭(Vo),城所潔(Pf))※
アズナブール(城所潔編曲)/ラ・ボエーム(鳳蘭(Vo),城所潔(Pf))※
アダモ(内堀勝編曲)/ろくでなし(鳳蘭(Vo))
前田憲男編曲/シャンソン・メドレー〜幸せを売る男〜ラ・メール〜詩人の魂〜バラ色の人生(鳳蘭(Vo))
ムスタキ&モノ(内堀勝編曲)/ミ・ロール(鳳蘭(Vo))
ピアフ(内堀勝編曲)/愛の讃歌(鳳蘭(Vo))
(アンコール)ヴェルサイユのバラ〜愛あればこそ(鳳蘭(Vo))
(アンコール)川の流れのように(鳳蘭(Vo))

★水木ひろしというのは,岩城がかつてアルバイトでポップスを指揮していた時の芸名の一つ。この名前で演奏会に登場するのは初めてのことである。同様の演奏会は高岡でも行われた。

●第115回定期公演PH 02/2/24 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=ドミトリー・キタエンコ

チャイコフスキー/組曲第4番ト長調,op.61「モーツァルティアーナ」
モーツァルト/クラリネット協奏曲イ長調,K.622(ヴェンツェル・フックス(Cl))
(アンコール)ドビュッシー/パンの笛(ヴェンツェル・フックス(Cl))※
(アンコール)バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番〜ラルゴ(ヴェンツェル・フックス(Cl))※
ショスタコーヴィチ/交響曲第9番変ホ長調,op.70
(アンコール)リャードフ/音楽玉手箱
(アンコール)ハチャトゥリアン/バレエ音楽「仮面舞踏会」〜ワルツ

★キタエンコがOEKに登場するのは初めてのことである。同様の演奏会は東京,名古屋でも行われた。この日の演奏会はライブ収録され,全日空の機内の番組で流された。

●第116回定期公演M 02/3/10 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=岩城宏之

倉知竜也/小景異情:ソプラノ独唱とオーケストラのための(薗田真木子(S))
モーツァルト/レクイエムニ短調,K.626(ジュスマイヤー版)(中村智子(S),鳥木弥生(Ms),佐々木正利(T),三原剛(Br),Oens金沢Cho(合唱指揮:佐々木正利))

★倉知の曲は2001年11月に行われた「石川の三文豪によるオーケストラ歌曲コンクール」で最優秀賞を受賞した作品。OEK合唱団の指揮は今回から佐々木正利に変わった。この演奏会は,北陸朝日放送がライブ収録し,石川県内で放送された。岩城がこの曲を全曲指揮するのは初めてのことである。

●第117回定期公演PH 02/03/16石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=岩城宏之

権代敦彦/愛の儀式:構造と技法,op.70(委嘱作品・世界初演)(宮田まゆみ(笙))
猿谷紀郎/ときじくの香の実(委嘱作品・世界初演)(林英哲(和太鼓),赤尾三千子(横笛))
西村朗/樹海:二十絃筝とオーケストラのための協奏曲(委嘱作品・世界初演)(吉村七重(二十絃筝))
一柳慧/音に還る:尺八とオーケストラのための(委嘱作品・世界初演)(三橋貴風(尺八))

★全曲が「世界初演」「邦楽器とオーケストラの共演」という岩城/OEKならではのプログラム。この演奏会もライブ収録された。

●第118回定期公演F 02/03/31 石川県立音楽堂コンサートホール
ゲスト・オーケストラ=名古屋フィルハーモニー交響楽団,指揮=ボブ佐久間,スコット・ハーズ(司会)

ジマー/映画「バック・ドラフト」の音楽から
ウィリアムズ/映画「スター・ウォーズ」〜メイン・タイトル,レイア姫のテーマ,エンド・タイトル
マンシーニ(ボブ佐久間編曲)/映画「ピンク・パンサー」のテーマ(J.ウィリアムズ風)
ウィリアムズ(ボブ佐久間編曲)/映画「スター・ウォーズ」メイン・タイトル(H.マンシーニ風)
ウィリアムズ/映画「スター・ウォーズ:エピソードI:ファントム・メナス」組曲から3曲
ボブ佐久間編曲/スクリーン・メドレー(エデンの東,ひまわり,タイタニック)
ウィリアムズ/映画「シンドラーのリスト」のテーマ(アビゲール・ヤング(Vn))
ボブ佐久間編曲/ミュージカル・メドレー(雨に唄えば,シャル・ウィ・ダンス,踊り明かそう)
ロジャース(ボブ佐久間編曲)/ミュージカル「南太平洋」メドレー(魅惑の宵,ハッピー・トーク,バリ・ハイ)
(アンコール)ボブ佐久間編曲/ディズニー・メドレー(星に願いを,アラジン)
(アンコール)スーザ/星条旗よ永遠なれ

★名古屋フィルとOEKとの合同演奏会。これまでの演奏会では,それぞれのオーケストラが別々に演奏した後,合同演奏を行っていたが,この演奏会は最初から最後まで合同演奏だった。名古屋フィルは,定期的にポップスを演奏しているようだが,ボブ佐久間はその音楽監督をつとめている。

●第119回定期公演PH 02/4/26 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=尾高忠明

エルガー/序奏とアレグロ,op.47
武満徹/映画「黒い雨」〜死と再生
モーツァルト/オーボエ協奏曲ハ長調,K.314(ベルンハルト・ハインリヒス(Ob))※
(アンコール)ブリテン/オヴィディウスによる6つの変容〜パン(ベルンハルト・ハインリヒス(Ob))※
メンデルスゾーン/交響曲第4番イ長調,op.90「イタリア」
(アンコール)モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲

★この演奏会の直前に行われた小松公演では,オーボエ協奏曲の途中で会場外のカラオケの音が入り込んで来るというハプニングがあった。

●第120回定期公演M 02/5/10 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=サルヴァトーレ・アッカルド

ロッシーニ/歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲
パガニーニ/ヴァイオリン協奏曲第2番ロ短調,op.7「ラ・カンパネラ」(サルヴァトーレ・アッカルド(Vn)
(アンコール)ミルシテイン/パガニーニアーナ(サルヴァトーレ・アッカルド(Vn)※
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第1番ハ長調,op.15(ブルーノ・カニーノ(Pf))
(アンコール)ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第25番ト長調,op.79「かっこう」〜第3楽章(ブルーノ・カニーノ(Pf))※

★名ヴァイオリニスト,アッカルドとOEKの初共演。アッカルドはヴァイオリニストとしてではなく指揮者として登場した。パガニーニのみが弾き振りだった。この演奏会は録音していたが,CDとして発売されるかどうかは未定。

●第121回定期公演 02/5/23石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=岩城宏之

池辺晋一郎/悲しみの森:オーケストラのために(1998年委嘱作品)
ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲ニ長調,op.61(サルヴァトーレ・アッカルド(Vn))
(アンコール)バッハ,J.S./無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調BWV.1004〜サラバンド(サルヴァトーレ・アッカルド(Vn))※
ベートーヴェン/交響曲 第7番イ長調,op.92
(アンコール)グルック/歌劇「アルミード」〜ミュゼット

★同じ月の定期公演で2度同じソリストが登場するのは初めてのケースと思われる。岩城とアッカルドは過去別のオーケストラで何度か共演したことはあったが,OEKで共演するのは初めてだった。この演奏会と同様の演奏会が名古屋でも行われた。

●第122回定期公演F 02/6/10 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=大山平一郎

シフリン/映画「ミッション・インポッシブル(スパイ大作戦)」テーマ
西部劇メドレー(モロス/映画「大いなる西部」,ヤング/映画「シェーン」〜遥かなる山の呼び声,ニューマン/映画「帰らざる河」,バーンスタイン,E./映画「荒野の七人」)
ロウ/ミュージカル「マイ・フェア・レディ」〜踊り明かそう,運がよけりゃ,君住む街で(杉田真理子,安崎求(Vo))
ロジャース/ミュージカル「南太平洋」〜バリハイ,魅惑の宵(杉田真理子,安崎求(Vo))
ホーナー/映画「タイタニック」〜マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン(杉田真理子(Vo))
ニューマン/映画「慕情」のテーマ(安崎求(Vo))
バーンスタイン,L./ミュージカル「ウェストサイド物語」〜マリア,トウナイト(杉田真理子,安崎求(Vo))
スタイナー/映画「風と共に去りぬ」〜タラのテーマ
バーバー/弦楽のためのアダージョ
ガーシュイン/歌劇「ポーギーとベス」〜サマータイム(山下洋輔(Pf))
(アンコール)山下洋輔/インタールード(山下洋輔(Pf))※
ガーシュイン/サム・ワン・トゥ・ワッチ・オーバー・ミー(山下洋輔(Pf))
ガーシュイン/ラプソディ・イン・ブルー(山下洋輔(Pf))
(アンコール)ガーシュイン(前田憲男編曲)/アイ・ガット・リズム(山下洋輔(Pf))

★ゲストにジャズ・ピアニストの山下洋輔を招いてのアメリカの音楽を中心としたプログラム。メインのラプソディ・イン・ブルーは山下洋輔版ということで,通常の演奏とは違う破壊的(?)な演奏だった。その他の曲の編曲は前田憲男が担当した。前半は,杉田真理子,安崎求の2人の歌と司会を交えて進められた。

●第123回定期公演PH 02/6/28 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=ジャン=ピエール・ヴァレーズ

ルーセル/小管弦楽のための協奏曲
ラヴェル/ピアノ協奏曲ト長調(児玉桃(Pf))
レスピーギ/組曲「鳥」
ビゼー/交響曲第1番ハ長調
(アンコール)シャブリエ/田園組曲〜第1曲牧歌

★前プリンシパル・ゲスト・コンダクターのジャン=ピエール・ヴァレーズが久しぶりに登場した。ピアノの児玉桃は,東京,名古屋でのモーツァルト全集では共演しているが,定期公演に登場するのは初めて。この日の演奏はライブ収録され,CD発売されるようである。

●第124回定期公演M 02/7/07 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=ニコラス・クレーマー

シューベルト/劇音楽「ロザムンデ」序曲,D.644
ショパン/ピアノ協奏曲第2番ヘ短調,op.21(ディーナ・ヨッフェ(Pf))
シューマン/交響曲第3番変ホ長調,op.97「ライン」
(アンコール)テレマン/組曲ヘ長調TWV.55-F11「アルスター」〜第5曲「白鳥の歌」

★OEKが定期公演でシューマンの交響曲を取り上げるのは初めてのことである。ヨッフェとクレーマーは2年前の定期公演でも共演している。

●第125回定期公演PH 02/7/19 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=ニコラス・クレーマー

バッハ,J.S./前奏曲とフーガイ短調,BWV.543(荻野由美子(Org))※
ハイドン/交響曲第104番ニ長調,Hob.I-104「ロンドン」
ラインベルガー/オルガン協奏曲第2番ト短調,op.177(荻野由美子(Org))
ハイドン/交響曲第45番嬰ヘ短調,Hob.I-45「告別」

★最初の曲はオルガン独奏のみ。「告別」では,OEK団員による楽しいパフォーマンスが見られた。

●第126回定期公演PH 02/9/8 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=岩城宏之
チャイコフスキー/弦楽のためのセレナード,op.48
松村禎三/ゲッセマネの夜に(2001年度委嘱作品・世界初演)
三善晃/3つのイメージ:童声・混声合唱とオーケストラのための(詩:谷川俊太郎)(2002年度委嘱作品・世界初演)(木村かをり(Pf),Oens金沢Cho(合唱指揮:佐々木正利),Oens金沢エンジェルCho)
プロコフィエフ/古典交響曲ニ長調,op.25
(アンコール)グルック/ミュゼット

★2001年と2002年のコンポーザ・イン・レジデンスによる新曲が2曲演奏された。OEKエンジェル・コーラスは,定期公演初登場。OEK合唱団が定期公演で現代日本人による作品を歌うのは,1996年の武満徹特集の定期公演以来。

●第127回定期公演F 02/09/21 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=水木ひろし,ヴォーカル=加山雄三(3,4,6-10,12-13,15-18)
1)パート.L.(前田憲男編曲)/007メドレー
2)レノン,J.,マッカトニー,P.(服部克久編曲)/イエスタディ
3)マクレーン,D作詞作曲(前田憲男編曲)/アンド・アイ・ラヴ・ユー・ソー
4)アンカ,P,カーン,S作詞,カラヴェリ,ジョルダン,J./レット・ミー・トライ・アゲイン
5)川口真編曲/懐かしのカーペンターズメドレー(スーパースター,トップ・オブ・ザ・ワールド,イエスタデイ・ワンスモア)
6)ラプス,J./シング
7)アンカ,P.作詞,レヴォー,J.,フランソワ/マイ・ウェイ
8)岩谷時子作詞,弾厚作(榊原栄編曲)/君といつまでも
9)弾厚作作詞・作曲(榊原栄編曲)/ある日渚に
10)岩谷時子作詞,弾厚作(榊原栄編曲)/旅人よ
11)ルグラン(前田憲男編曲)/シェルブールの雨傘(マイケル・ダウス(Vn))
12)岩谷時子作詞,弾厚作(前田憲男編曲)/蒼い星くず(加山雄三(エレキG))
13)岩谷時子作詞,弾厚作(前田憲男編曲)/夜空の星(加山雄三(エレキG))
14)マンシーニ(前田憲男編曲)/ムーン・リヴァー,シャレード(メドレー)
15)谷村新司代表作詞,弾厚作(榊原栄編曲)/サライ
16)岩谷時子作詞,弾厚作(前田憲男編曲)/僕の妹に
17)岩谷時子作詞,弾厚作(前田憲男編曲)/海 その愛(加山雄三(Pf))
18)(アンコール)岩谷時子作詞,弾厚作(編曲者不明)/お嫁においで

★水木ひろしの2回目の登場。加山は歌の他にエレキギター演奏,ピアノ演奏も行なった。この演奏会と同様の公演は翌日七尾市でも行なわれた。

●第128回定期公演PH 02/10/04 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=ルドルフ・ヴェルテン
プッチーニ/歌劇「トスカ」(ハンス・クリスティアン・メルツィンの編曲版による演奏会形式・イタリア語上演)

トスカ:ラウラ・ニコレスク(S),カヴァラドッシ:ニコラス・エッターマン(T),スカルピア男爵:アレキサンダー・クリュニュフ(B),アンジェロッティ:香田裕泰(B),堂守:大塚博章(B),スポレッタ:宮丸勝(T),シャルローネ/牢番:増田鋭治(B),羊飼い:横町あゆみ(S),Oens金沢Cho(合唱指揮:香田裕泰),OEK金沢エンジェルCho
わたべさちよ(演出),諸遊耕史(副指揮),古賀満平(照明),田中義平(舞台監督),杉理一(字幕)

★演奏会形式で行なわれたオペラ上演が定期公演として行なわれたのは初めてのケースである。演奏会形式とはいえ,ほぼ通常どおりの演技も行なわれた。演奏後は,非常に盛大な拍手が続いた。主演の歌手3人によるオペラ・アリアのコンサートが10月6日に小松市で行なわれた。

●第129回定期公演M 02/10/13 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=岩城宏之
外山雄三/管弦楽のためのディヴェルティメント
徳山美奈子/交響的素描:加賀と能登の歌による(委嘱作品・世界初演)
西村朗/鳥のヘテロフォニー(1993年委嘱作品)
ベートーヴェン/交響曲第8番ヘ長調,op.93
(アンコール)シューベルト/劇音楽「ロザムンデ」〜間奏曲第3番

★OEKは,日中国交正常化30周年を記念して,2002年10月後半に中国に演奏旅行に出かけたが,そのプログラムを中心とした演奏会。4曲中3曲が日本人の作品となっている。ソリストの登場しない演奏会は,比較的珍しい。

●第130回定期公演M 02/11/27 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=エルヴェ・ニケ

バッハ,J.S./管弦楽組曲第3番〜アリア
モーツァルト/交響曲第39番変ホ長調,K.543
モーツァルト/モテット「踊れ,喜べ,汝幸いなる魂よ」K.165(ガエール・メシャリー(ソプラノ))
カントルーブ/「オーヴェルニュの歌」〜野原の羊飼いのおとめ,3つのブーレ(泉の水・どこへ羊を放そうか・あちらのリムーザンに),羊飼いのおとめ,羊飼いのおとめと若旦那,背中の曲がった男,ミラベルの橋のほとりで,カッコウ,むこう岩山の上で)(ガエール・メシャリー(ソプラノ))
モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」K.492〜アリア「とうとううれしい時がきた」(ガエール・メシャリー(ソプラノ))
モーツァルト/歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」K.588〜アリア「女が十五にもなれば」(ガエール・メシャリー(ソプラノ))
(アンコール)ラモー/歌劇「プラテー」〜フォリーのアリア(ガエール・メシャリー(ソプラノ))

★フランスの若手ソプラノ歌手ガエール・メシャリーを中心として演奏会。モーツァルトの交響曲第39番の演奏は本格的な古楽器風の演奏。最初に演奏されたアリアは,演奏会の直前に亡くなられた名誉アドバイザーの高円宮殿下に対する哀悼の意を表して演奏された。

●第131回定期公演M 02/12/05 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=エーリッヒ・ビンダー

シュトラウス,J.II/喜歌劇「ジプシー男爵」序曲
カールマン/喜歌劇「チャールダーシュ侯爵夫人」〜シルヴァの歌(ヘルガ・グラクソッリ(ソプラノ))
シュトラウス,ヨゼフ/ポルカ・マズルカ「とんぼ」
レハール/喜歌劇「メリー・ウィドウ」〜ヴィリアの歌(ヘルガ・グラクソッリ(ソプラノ))
シュトラウス,J.II/無窮動
シュトラウス,J.II/ワルツ「南国のバラ」
シュトラウス,ヨゼフ/ポルカ「憂いもなく」
シュトラウス,J.II/喜歌劇「こうもり」序曲
シュトラウス,ヨゼフ/ポルカ「おしゃべりなかわいい口」
レハール/パガニーニ・メロディ
レハール/喜歌劇「ジュディッタ」〜私の唇に熱き口づけを(ヘルガ・グラクソッリ(ソプラノ))
シュトラウス,J.II/皇帝円舞曲
(アンコール)ジーツィンスキー(南安雄編曲)/ウィーン,我が夢の街
(アンコール)シュトラウス,J.I/ラデツキー行進曲

★元ウィーン・フィルのコンサート・マスターだったビンダーによるウィーンの音楽を集めたプログラム。ただし,ビンダーがヴァイオリンを演奏したのは1曲のみだった。ソプラノのヘルガ・グラクソッリはビンダー夫人。演奏会は音楽評論家の響敏也の進行で進められた。

●第132回定期公演F 02/12/22 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮=すぎやまこういち(企画・構成・お話)

第1部ポール・マッカートニー・ヒット曲集
マッカートニー(すぎやまこういち編曲)/イエスタディ
マッカートニー(すぎやまこういち編曲)/ミッシェル
マッカートニー(すぎやまこういち編曲)/エリナー・リグビー※オーケストラ・アンサンブル金沢メンバーによる弦楽四重奏
マッカートニー(すぎやまこういち編曲)/デイ・トリッパー
マッカートニー(すぎやまこういち編曲)/フール・オン・ザ・ヒル
マッカートニー(すぎやまこういち編曲)/ロング・アンド・ワインディング・ロード
マッカートニー(すぎやまこういち編曲)/オブラディ・オブラダ

第2部すぎやまこういち・ヒット曲集
すぎやまこういち(すぎやまこういち編曲)/亜麻色の髪の乙女
すぎやまこういち(すぎやまこういち編曲)/恋のフーガ
すぎやまこういち(すぎやまこういち編曲)/学生街の喫茶店
すぎやまこういち(すぎやまこういち編曲)/花の首飾り
すぎやまこういち(すぎやまこういち編曲)/君だけに愛を(サイモン・ブレンディス(ヴァイオリン))
すぎやまこういち(すぎやまこういち編曲)/交響組曲「ドラゴンクエスト」〜序曲,海図を広げて(IV),おおぞらをとぶ(III),そして伝説へ(III)
(アンコール)すぎやまこういち(すぎやまこういち編曲)/交響組曲「ドラゴンクエスト」〜武器商人トルネコ
(アンコール)すぎやまこういち(すぎやまこういち編曲)/交響組曲「ドラゴンクエスト」〜回想
(アンコール)すぎやまこういち(すぎやまこういち編曲)/亜麻色の髪の乙女

★すぎやまこういち企画・構成・お話による演奏会。アンコールでえんそうされた「武器商人トルネコ」は,エキストラで参加していたコントラバス奏者中博昭にちなんで演奏されたもの